HOME > レビュー > 【第58回】愛用ヘッドホンがバーチャルサラウンド対応に! 新アイテム「HeaDSPeaker」を試す

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第58回】愛用ヘッドホンがバーチャルサラウンド対応に! 新アイテム「HeaDSPeaker」を試す

2013/08/23 高橋敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
手持ちのヘッドホンがバーチャルサラウンドヘッドホンになる新アイテム

この連載は基本的にはオーディオの中でも音楽再生を主に取り扱っているが、しかし映画の音声も重要なオーディオソースだ。特にいまは配信サービス等を使ってパソコンで映画を観るという環境の方も多いだろうから、本連載の主旨であるデスクトップなパーソナルオーディオと重なる部分もある。

というわけで、今回は映画の音を存分に楽しめる…っぽいアイテムの紹介だ。

…っぽいという微妙な表現で始まってしまったが、特殊な感じのアイテムなので、試してみないことには実用性や効果のほどが未知なのだ。なので試す!

モノはこちら、DSPeaker社の「HeaDSPeaker」(希望小売価格5万9,800円)(関連ニュース)。

HeaDSPeaker、本体DSPユニット。その正体のヒントとしてはドルビーとかDTSのロゴに注目

HeaDSPeaker、ヘッドトラッカー。こちらは見れば見るほど謎の物体…

モノを単体で見てもらってもこれが何なのかいまひとつ推測しにくいとは思うのだが、このHeaDSPeakerは、手持ちのヘッドホンでバーチャルサラウンド機能を楽しめるDSPユニットなのだ。

自分の愛用ヘッドホンでバーチャルサラウンドを楽しめるようになるHeaDSPeaker

バーチャルサラウンドヘッドホンのことはご存知の方も多いだろうが、復習しておこう。

映画ソフトに収録されているサラウンド音声、リスナーの全周囲に音を配置した音場の再現には本来、リスナーの前後左右にスピーカーを配置した大掛かりなシアターシステムが必要だ。しかしバーチャルサラウンドヘッドホンでは、音声信号に特殊な処理を施すことでリスナーの聴覚を錯覚させ、ヘッドホンだけで仮想的な(バーチャルの)サラウンド体験を実現する。

そのバーチャルヘッドホン、ほとんどの製品は信号処理を行うユニットとヘッドホンがセットになっている(ヘッドホンがワイヤレスになっており、ユニットが送信機も兼ねている場合が多い)。するとトータルでの最適化が可能なので、より優れたサラウンド再現と音質を得られるという優位性があるはずだ。

しかしヘッドホンファンとしては「映画のサラウンドも愛用のお気に入りのヘッドホンで楽しみたい!」と思わないだろうか?

その要望に応えるのが、このHeaDSPeakerというわけだ。パソコン→HeaDSPeakerユニット→愛用のヘッドホンと接続すれば、愛用のヘッドホンでサラウンドを楽しめる。

さらにHeaDSPeakerには、普通のサラウンドヘッドホンと違うところがもうひとつある。

次ページHeaDSPeakerの特徴の1つ、「ヘッドトラッキング機能」とは?

1 2 3 4 5 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE