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ヤマハ “AVENTAGE”最上位モデル「RX-A3020」徹底解説!− さらなる進化を遂げた高音質設計と新性能

公開日 2012/10/18 12:38 ファイル・ウェブ編集部
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ヤマハから登場したAVアンプ プレミアムライン“AVENTAGE(アヴェンタージュ)”シリーズの最上位モデル「RX-A3020」。ヤマハのAVアンプ現行機種の中で最上級に位置づけられる本機は、定格出力200W(6Ω、0.9%THD)/150W(6Ω、0.06%THD)の9chディスクリートアンプで、最大11.2chまでの拡張に対応する。

RX-A3020・ブラック

ゴールド


100台限定チタンモデルも
外形寸法は435W×192H×467Dmm、質量は19.9kgで、従来モデル「RX-A3010」と同サイズ。また、筐体のデザインや搭載する端子数もRX-A3010とほとんど同一となる。

従来モデル「RX-A3010」

RX-A3020は、外見上は従来モデルとさほど変わらないが、さらなる高音質化を図った設計思想と多くの新機能を搭載し、大きな進化を遂げている。早速その進化点を中心とした本機の特徴を改めて紹介していこう。

【進化1】さらなる進化を遂げた高音質設計

RX-A3020は、従来モデルの筐体構造・特長をしっかり継承しながら、細部のブラッシュアップを図ることで、さらなる高音質化を追求している。

本体は、1.6mm厚の黒色塗装鋼板による制振プレートを用いたダブルボトム構造と、H型クロスフレームによって機械的強度を高めた専用設計の制振・高剛性シャーシを採用している。内部の搭載パーツも一部を見直しており、ビデオ基板を変更したほか、内部の配線パターンも引き直した。

RX-A3020の内部

従来モデルから引き続き、DACにはDSD1796を採用し、“AVENTAGE”シリーズ3機種の中で唯一DSDダイレクト入力に対応する。ブロックケミコンは18,000μFのものを2基搭載。映像処理回路には、HQV VHD1900を採用している。

さらに本機はDAC電源のグランドを補強し、入力部とD/Aコンバーター部の電位差を解消して微小信号の再生品位を高める「D.O.P.G(DAC on pure ground)」設計の最適化を図った。外部機器からのジッター侵入を阻止するロージッターPLL回路や、信号経路を最短化するピュアダイレクトモードなどを採用する。

また、高速熱帰還型パワートランジスターと、大容量制振ヒートシンクを組み合わせた新設計パワーユニットを搭載。左チャンネル系ユニットと右チャンネル系ユニットをシャーシ両端に配置した左右独立タイプのアンプ構成としている。

大容量ヒートシンク

電源は3回路分離型のパワーサプライとしており、大型電源トランスと特製カーボンシース・ブロックケミコンを搭載した「オーディオ専用」、映像・制御系などの「デジタル回路用」、「FLディスプレイ回路用」の各電源ブロックを独立化。全動作モードでS/Nを高めた。

加えて、“AVENTAGE”シリーズの特徴である5番目の脚「A.R.T Wedge(Anti Resonance Technology Wedge)」の材質を変更することで、より制振性も高めた。

AVENTAGEの特徴である5番目の脚「A.R.T Wedge」の素材も変更された

HDMIは8入力/2出力を備えており、3Dパススルー伝送およびARCに対応。また上述の通り映像処理回路にはHQV VHD1900を採用しており、新たに4K信号のパススルーとアップスケーリング機能にも対応する。また、ZONE2出力も行える。

ヤマハ独自の音場創成技術「シネマDSP」は、最上位の「シネマDSP HD3」に対応しており、23個のプログラムを搭載している。内部には新しくなったDSP用のデバイス「DA801」を2基備えている。

「シネマDSP HD3」の概念図

RX-A3020の出力イメージ

さらに、RX-A3020には、機能面でも新たな仕様が目白押しだ。次頁から1つずつ見ていこう。

次ページハイレゾアップサンプリング機能、進化した音場補正機能「YPAO-R.S.C.」など、新機能・新性能が目白押し!

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