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リアル5.1chへのシステムアップにも対応

「薄型テレビの音」をもっとリッチにしてみませんか? − デノン「DHT-S500HD」を折原一也氏が自宅シアターで体験

公開日 2010/03/30 10:22 レポート:折原一也
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3D対応テレビの発売、LEDバックライトモデルの展開と今年も活況を呈している薄型テレビだが、家電量販店等で購入する際には、テレビは「画質重視」で選びつつ、同時にリビングルームの「音質」もグレードアップをねらいたいところだ。

デノンがラインナップする2.1chシアターシステム「DHT-S500HD」(関連ニュース)は、薄型テレビのユーザーにとって気軽に導入できるパッケージの有力候補の一つだ。今回は筆者宅にある薄型テレビと一緒にセットアップして、設置性や音質の評価を試みてみることにした。


デノンの2.1chシアターシステム「DHT-S500HD」
まず箱から開けてアンプ部を取り出す。薄型サイズの本体は、BDレコーダーと同程度のスペースでテレビラックに収めることができた。フロントスピーカーはフルレンジながら5.7cmコーンと小型システムにしては大口径で、薄型テレビの両サイドに無理なく設置できる。サブウーファーは薄型デザインながら16cmコーンのパッシブタイプで、ラック脇の隙間にぴったりと心地よくレイアウトできた。


薄型のアンプを折原氏愛用のテレビラックに収納する。本体の高さサイズは一般のBD/DVDプレーヤー程度と設置性も高い
ブラックで統一された筐体にも高級な質感があり、リビングの景観を損なわない。テレビとの同時購入にはシアターラックという選択肢もあるが、筆者宅のようにお気に入りのテレビラックが既に活躍している環境では、本機のように独立型のシアターシステムがより良い選択肢になるだろう。既存のテレビラックの上にスピーカーを配置し、背後からスピーカーケーブルを配線。2ポートのHDMI入力はテレビにスルー出力ができるので、BDレコーダーやPS3を設置してある環境へ手軽に導入できるメリットもある。


アンプにフロント2本のスピーカーとサブウーファーをつなぐ。結線はとても簡単だ

テレビラックのサイドにサブウーファーをコンパクトに設置できた
DHT-S500HDのアドバンテージは設置性だけではない。いざ試聴してみると、オーディオメーカーのデノンらしい、ハイクオリティなサウンドが堪能できた。

実際にPS3をプレーヤーして、パニック映画『2012』のBDを視聴した。DTS-HD Master Audioのサウンドを聴いてみると、テレビの大きさを凌駕するような迫力あるサウンドと空間の広がりに驚かされた。映画『2012』で襲いかかる大地震のシーンから、車・飛行機の脱出劇では、地震によって倒壊し上下左右から迫り来るビルや車の位置感を明瞭に描き出し、同時に唸るような低音も量感たっぷりに再現する。


折原氏の自宅にて、2.1ch再生と5.1ch再生のサウンドを試聴した
サラウンドは耳元から背後まで包囲感があり、低音は振動が小さくヌケ良く鳴り、マンションなどでも周辺環境をさほど気にせず扱えるだろう。本機は“ドルビーバーチャルスピーカー”の搭載により2.1chシステムながら本格的なサラウンド音場を再現できる。確かに2.1chスピーカー向けのバーチャルサウンド技術はもはや定番化しているが、本機の場合はこれを上手に味付けして、デノンならではのスピーカーとAVアンプの技術を盛り込むことで、完成度の高いサラウンドを実現した一つの好例と言える。

設置時には付属マイクによるオートセットアップが手軽に行え、さらに“Audyssey MultEQ”により部屋それぞれの環境に応じて最適な音場を実現できる。


本体付属のセットアップ用マイク

アンプのフロント端子にマイクをつなぐ
本機は店頭実売が5〜6万円前後と価格も手頃なので、家電量販店で薄型テレビを購入した際のポイントを活用して手に入れてもよいだろう。さらにオプションとしてサラウンドスピーカーパッケージの「SYS-S500CS」も用意されている。薄型テレビの高音質化への第一歩としてまず始めに2.1chシステムを導入し、例えば将来より広い環境に引っ越した時など、サラウンドスピーカーを追加購入して、本格的な5.1chへのアップグレードを図ってみてはいかがだろうか。

リアスピーカーもコンパクトに配置でき、将来のリアル5.1chシステムへの拡張性も高い

SYS-S500CSのパッケージ

【問い合わせ先】
(株)デノン コンシューマー マーケティング
TEL/044-670-6612

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