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電源回路と再生時間も強化

ソニー、ウォークマン「ZX900」。フラグシップ機の技術継承で高音質化

公開日 2026/10/16 10:20 編集部:原田郁未
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ソニーは、ウォークマンのエントリーシリーズ「ZXシリーズ」の新モデル「ZX900」を発表した。 発売日は11月28日。市場での実売価格は税込215,000円前後と予想される。

2023年1月に発売した“ハイエンド・ストリーミングWALKMAN”「ZX707」の後継機にあたり、上位のWM1シリーズで培った高音質技術を投入。携帯性に配慮しながら、音質の向上を図ったモデルとなる。

ZX900

また、発売日には フラグシップモデル「NW-WM1ZM3」「NW-WM1AM3」も同時発売する。

新モデル3種。 左から「NW-WM1ZM3」「NW-WM1AM3」 「ZX900」

開発担当者によると、WM1シリーズで採用してきた高音質部品や電源設計、ノイズ処理技術などを採り入れ、ZX707からの音質向上を追求したという。ローカル音源とストリーミングの双方で、バッテリー持続時間も延ばしている。本稿では、開発担当者の説明をもとに、その進化点を紹介する。

ディスプレイは約5インチと、ZX707と同程度の画面サイズを維持しながら、解像度を従来のHD(1280x720)からフルHD(1920x1080)へ高めた。本体はZX707より一回り大型化し、質量も増加している。これは、WM1シリーズから継承した高音質部品や筐体構造を取り入れたことによるものだという。

内部構造のイメージ。上位機の技術を採用

開発では、ZXシリーズに求められる携帯性を確保しながら、上位機の技術をどこまで導入できるかを検討したという。すべてを採用するには至らなかったものの、限られた内部スペースに合わせて技術や部品を選定したとしている。

筐体設計の特徴として紹介されたのが、無酸素銅(OFC)の採用だ。前モデルのZX707ではメインシャーシとリアパネルともにアルミ素材を用いていたが、今回のZX900ではリアパネルを金メッキOFCに変更。従来よりも低抵抗化を図っている。なお、リアシャーシだけで約80gの質量があり、この部分だけで初代ウォークマンと同等程度の重さがあるという。

担当者によれば、開発当初は製品全体の質量を考慮してアルミへの変更も検討したが、音質面の効果を評価してOFCの採用を決定したとのこと。携帯性とのバランスを検討したうえで、音質を重視して選択した部品のひとつとして紹介された。

クロックにも、上位モデルで培ったノウハウを反映した。ZXシリーズでは従来から日本メーカー製の大型クロックを採用してきたが、ZX900では筐体内のスペース拡大を生かし、上位機WM1シリーズと同じクロックを搭載したという。本体の大型化によって生まれた余地を、高音質部品の採用につなげた形だ。

電源回路についても見直しを行った。ZX707で採用した大型コイルの設計を一部継承しながら、一部の電源ICにはWM1シリーズと同一、または近い仕様の部品を採用。電源部の強化によって音質向上を図ったとしている。

また、金を含む新世代高音質無鉛はんだをリフロー部に採用したり、優れた電気特性を持つというFilled Via(フィルドビア)構造の基板を採用。

フィルドビア構造とは、プリント基板のVIA部分を銅メッキで穴埋めした構造のこと。高周波機器での技術を応用したもので、VIA部分を穴埋めすることで電源の安定と配線インピーダンスの低減を図った。

そして、上位WM1シリーズにも導入された新機能「先読み型ノイズシェーパー」を採用。量子化ノイズの周波数分布を制御し、可聴帯域への影響を抑える技術で、先読み型では処理を高度化し、量子化ノイズの影響をさらに低減するという。

上位機に搭載されていたノイズシェーパーをエントリーモデルながら搭載

小さな音から急激に大きな音へ変化するような場面でも効果を発揮し、音の透明感や立ち上がり、音場表現、微小信号の再現性を高めるとしている。

なお、WM1シリーズでは先読み型の特性を3種類から選べるのに対し、ZX900では1種類。 (先読みではない)従来型のノイズシェーバーか先読み型かの2つを選択する形となる。

また、バッテリー持続時間も進化点のひとつ。ローカル音源とストリーミングの双方で、ZX707より長時間の再生を可能にしている。

そのほか、PCM音源を11.2MHz DSDに変換する「DSDリマスタリングエンジン」も引き続き搭載。今回から新たに、ストリーミング再生でも同機能を利用可能になった。

また、楽曲データをアップスケーリングする「DSEE Ultimate」も継続搭載。リアルタイムAI分析によってアップスケーリングを行う。

Bluetoothは、従来のLDAC、aptX、aptXHD、AAC、SBCに加えて、LC3、aptX Adaptive、LE Audioにも新たに対応。有線接続でのハイレゾオーディオロゴ認証に加えて、ハイレゾオーディオワイヤレスロゴの認証も引き続き取得しており、上述のDSEE Ultimateをサードパーティー製音楽アプリでの楽曲再生に対しても適用できる。

ヘッドホン/イヤホン端子には4.4mmバランスと3.5mmアンバランスを装備する点は従来通り。付属品として、USB Type-Cケーブルや、USB端子キャップおよびヘッドホン端子キャップなどが同梱される。

Android OS(Android 16)を搭載し、Wi-Fi対応によって各種サブスクリプション型音楽ストリーミングサービスなどでの音楽再生も可能。オーディオパスのカスタマイズによりサードパーティーの音楽アプリやサービスでも高品位に再生できるようにしている。また、360Reality Audioおよび360Live立体音響にも対応している。

内蔵ストレージ容量は64GB。microSDカードの使用に対応している。

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