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「EA2000」の内部構造を改良

SIMGOT、新開発のSDPGD振動板を採用したデュアル磁気回路イヤホン「EA1000」

公開日 2023/11/30 14:06 編集部 : 伴 修二郎
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合同会社地球世界は、SIMGOTのデュアル磁気回路を採用したイヤホン「EA1000」を11月30日より発売する。価格はオープンだが、税込39,000円前後での実売が予想される。

「EA1000」

ダイナミック型フラグシップ機「EA2000」の磁気回路構造や容積比などを改良して新たに開発された、10mm径の第2世代DMDCデュアル磁気回路・デュアルチャンバードライバーユニットを搭載する。

通常のダイナミック機とは異なる、内磁型と外磁型の両方を搭載したデュアル磁気回路を採用することで、ダイナミックレンジと過渡レスポンスの大幅な向上を実現。前世代機と比較して高域の制御も強化され、優れたダイナミクスや臨場感、華やかで滑らかな空気感と伸びのある高域特性をもたらしたとアピールする。

EA2000と同様、軽量な複合振動板を採用した6mm径のパッシブドライバーも搭載する。1Tの強力な磁気駆動で紫金振動板が振動する際に、リアチャンバーからの気流と音によってパッシブ振動板が振動・反射し、低音の質感を微調整して自然な低域の質感を実現するという。

振動板にはフラッグシップ・ダイナミック型シリーズ用に3年の歳月をかけて開発した振動板技術を採用する「SDPGD ベースフィルム多層スパッタリング紫金振動板」を搭載。従来のチタンメッキ、ベリリウムメッキなどの振動板加工とは異なり、数百回の実験を経て定式化された特殊なベースフィルムに、層数を厳密に制御した透明な特殊ターゲット材料を真空高温スパッタリングした仕様となっている。

振動板のコーティングには細分化された何十ものフィルム層があり、振動板全体を彩る紫金色は、厳密な層数制御のもと、ベースフィルムとメッキ層からの反射光の干渉原理によって表現されている。

従来通り音響ノズルは交換式で、真鍮製×1種、ステンレス鋼製×2種の全3種類のチューニングを用意。チューニングクロスとチューニング方法もすべて異なり、ノズルを付け替えることで簡単に好みの音質に調整が行える。

3 種類の交換可能な音響ノズル設計

赤いリングがマーキングされた銀色ノズル「ポップ」では、定位と音場の還元が精確で、穏やかで豊かなサウンドを実現。高域の歯音が抑えられることで様々な音楽ジャンルに適応する「万能」なチューニングとしている。

クリアリングがマーキングされた金色真鍮ノズル「クラシック」では、バランスの良いサウンドをベースに、ボーカルはよりエモーショナルで息づかいが感じられ、高域の空気感も充実。生演奏、クラシックなどのジャンルに最適だという。

黒色リングがマーキングされた銀色ノズル「インストゥルメンタル」は、楽器音や女性ボーカル向けのチューニングを施している。正確な定位と明確な結像を確保した上で、楽器サウンドをより美しく鳴らし、音の分離感を向上させ、女性ボーカルもきれいに再生するとのこと。

音響性能は、最先端の有限要素シミュレーション技術を採用し、振動板の形状やパターン数、マグネットの素材やサイズ、スピーカーやシェルのキャビティ仕様、チューニングクロスの空気透過量など、各パラメーターに対して音響性能と設計効率を最適化。これにより、広いダイナミックレンジと優れた帯域特性を持ち、ふくよかでまろやかな中低域と繊細で滑らかな高域をもたらすという。

筐体は高密度合金メタルと精密なCNC加工技術を採用したオールメタル仕様で頑丈で耐圧性に優れている。チャンバー内面に独特な凹凸をつけて定常波を抑え、ピュアなサウンドボトムを実現する。透明度の高いガラスフェイスプレートを備える。

高透明度ガラスとミラーメタルの融合

大量の3Dデータからサンプリングしたコンパクトなキャビティは高いフィット感をもたらし、耳掛け式の軽量ボディで安定した装着感を実現し、タッチノイズも効果的に低減するという。

快適で安定した装着感を実現

付属ケーブルとして0.78mm 2Pinコネクタに対応する高純度無酸素銅銀メッキケーブルを同梱する。リッツ構造と大口径多本数を組み合わせ、忠実度の高い信号伝送により音の分離と解像度を高めている。被覆には透明PVCを採用し、軽量で柔軟性に優れ、耐摩耗で耐久性にも優れる。

再生周波数帯域は10Hz-50kHz、インピーダンスは16Ω±15%(@1kHz)、感度は127dB/Vrms(@1kHz)。

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