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約40の先進テクノロジーを展示

シャープ、初の技術展示会「SHARP Tech-Day」。創業111周年記念、11/12まで入場無料

公開日 2023/11/10 23:29 編集部:長濱行太朗
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シャープは、創業111周年を記念した単独技術展示イベント「SHARP Tech-Day」を、11月10日(金)〜12日(日)まで東京ビッグサイト・第8ホールで開催。「Be a Game Changer - Game-changing technologies transforming our future-」をコンセプトとし、同社のグループ会社と共に開発を続けてきた先進技術を公開している。本稿では、会場レポートをお届けする。

会場は、「Smart Living」「Smart Industry」「Smart Cities」「Sustainability」の4つのゾーンに分かれて技術展示されている。全てのゾーンで、テクノロジーパートナーと開発してきた、“Game-Changing”な技術を展開しているのが特徴だ。

展示エリアは4つのゾーンに分かれている

「“Less is More”、AIやXRにより、家庭内のさまざまな悩みを減らし、暮らしをより豊かに快適にする技術を体験できる」ゾーンとしている「Smart Living」。ここでは、シャープが開発中のエッジAI技術「CE-LLM(Communication Edge-LLM)」を活用した「AIパートナー」やバーチャル説明員「AIアバター」をはじめ、Gatebox社のAIパートナーとAIoT家電を連携させることで家電や住宅設備のコントロールが可能な「Gatebox & COCORO+連携」、TVを活用してヘルスケアとエクササイズができる「TV AIヘルスケアトレーナー プラットフォーム」などを展示。

エッジAI技術「CE-LLM」を活用したAIアバター

キャラクター召喚装置「Gatebox」によるAIパートナーが家電操作をサポート


Wellness-Sensorによって体調と運動を管理する

AIヘルスケアトレーナーによって運動時もアドバイスをくれる
また、独自の低騒音化技術「ノイズリダクション設計」を進化させ、そこに「ネイチャーテクノロジー」を融合させることで低騒音化を実現した掃除機「低騒音化&パワフルスティッククリーナー」や「低騒音化&ハイパワーヘアードライヤー」、AI技術を活用して家庭内の発電と消費のバランスを最適にする技術「ZERO ENERGY HOME」や「TVスマート節電ソリューション」など、画期的な省エネルギーに繋がる技術を紹介している。


写真左が、低騒音化を実現したパワフルスティッククリーナー

鮫や梟など自然のものの構造から技術を構築するネイチャーテクノロジーを採用
「Smart Industry」は、「“Better Efficiency”、RX(ロボティクス・トランスフォーメーション)により多様な働き方を賢く支援し、より迅速で効率的な産業への方策を提案する」ゾーン。XR技術を用いた展示では、「XRグラスを用いた生活・仕事のアップデート体験」やXRグラスを通して現実空間上に情報を表示できる「XRによるRealとComputingの融合体験」などを展開しちている。

AI技術による宅内の節電

天気によって節電量を変えるだけでなく、電力の配分で画面の明るさも確保

また、屋外ARグラス用途を想定した高輝度/小型/高精細のマイクロLEDディスプレイ「Silicon Display」や、人の目と同じ仕組みのフォーカス調整を高速で行うことが可能な「ポリマーレンズカメラ」なども並ぶ。

XRグラスを活用し、リアルの世界で建物や飲食店などの情報を表示

マイクロLEDディスプレイ「Silicon Display」


VRグラスとMRグラスも展示
ディスプレイ基盤技術を活用した独自センサーとAIで嗅覚を模倣する「NIOI Vision」、大気中電子放出素子を用いた「IMSガス分析層」、表面にモスアイ構造を有する樹脂によって低反射/防曇/撥水を実現させた「モスアイ構造フィルム」なども、「Smart Industry」ゾーンに含まれている。

NIOI Vision

写真右が表面に「モスアイ構造フィルム」が採用されているため低反射になっている

そして、「“Better Safety”、AIによる運転制御や、災害発生時に役立つ技術など、生活に安心と安全をもたらす技術を体験できる」ゾーンが「Smart Cities」。新4K8K衛星放送で採用されている22.2マルチチャンネル音響でも活躍する立体音響技術「OPSODIS」を活用し、フロントスピーカーのみで立体音響を再生するブースや、通信型ドライブレコーダーで収集した走行時のデータから運転の改善点について指導する「AI運転改善指導ソリューション」、液晶ディスプレイと監視小型カメラを融合させた「ドライバー監視カメラ」などを展開する。

立体音響技術「OPSODIS」の体験ブース

また「“Greener Energy”、未来の再生エネルギーの創出や、電力効率の向上で環境問題に取り組む技術に触れられる」ゾーンである「Sustainability」では、シャープのスマホなどにも採用されているディスプレイ技術「IGZO」を活用した展示も登場。独自反射構造によって屋外光を光源とする反射型LCDとIGZO低周波駆動を組み合わせた「屋外向け低消費電力反射型LCDサイネージ」、IGZOとE Ink社の電子ペーパー技術を融合させた「ePoster」が展開されていた。

透過型LCDと反射型LCDの比較

A2サイズの「ePoster」を展示

同じく「Sustainability」ゾーンでは、グリーンエネルギーとして、自動車用曲面ガラス一体型シリコン太陽電池と世界最高の変換効率33.7%を実現した「車載用太陽電池モジュール」や、色素増感太陽電池と液晶ディスプレイ技術を組み合わせた光発電デバイス「LC-LH」、化合物多接合型太陽電池を使用して宇宙用途に適合させた高効率・軽量・フレキシブルモジュールの「宇宙用ソーラーシート」などを展示している。

自動車用に曲面になっている「車載用太陽電池モジュール」

今回、初めて単独の技術展示イベントを実施した理由として、シャープ株式会社常務執行役員の種谷氏は「当社は1912年の創業以来、数々の世界初・日本初の製品を創出してきた。シャープの源泉は技術だが、ただ技術があるだけでは価値は生まれない。技術を進化させ、Game Changeを起こすことで当社成長の実現と世の中の発展に寄与することができた。技術の可能性を実感してもらうため、イベントを開催した」と思いを語った。

シャープ株式会社 常務執行役員 CTO兼R&D担当 種谷元隆氏

シャープの創業者である早川徳次氏が入口で出迎えてくれる

また、11日(土)と12日(日)は、よしもと芸人が登場するステージイベントも開催。かじがや卓哉、コロコロチキチキペッパーズ、ゆりやんレトリィバァ、蓮華が出演を予定している。

本イベントは事前登録なしでも入場可能だが、事前登録者はフードラウンジで使えるクーポン券の抽選に参加可能だ。事前登録は入場者1人につき1回必要となる。

■開催期間
11月10日(金)13:00〜18:00
11月11日(土)10:00〜18:00
11月12日(日)10:00〜16:00

■開催場所
東京ビッグサイト(東京国際展示場)・東8ホール
東京都江東区有明3-11-1

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