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パナソニック エコソリューションズ

4K・8K放送時代に向け、超高精細映像撮影時における“照明”の演色性ガイドライン構築

公開日 2015/10/27 19:44 編集部:杉浦 みな子
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パナソニック(株)エコソリューションズ社は、4K・8K放送時代に向けて、高精細映像の撮影で使用される照明やテレビカメラ撮影用ライトなどの照明光源について、色の見え方を示す演色性基準(ガイドライン)を構築した。今後、スポーツ競技施設、スタジオ、劇場などの照明基準として推奨していく。

色の再現性を評価する実験風景

今回構築された推奨基準では、NHK放送技術研究所との研究協力の中で得られた知見から、色の見え方の指標である「平均演色評価数 Ra」を90以上、かつ「赤色の特殊演色評価数 R9」を80以上に設定している。この推奨基準を用いることで、現在のハイビジョン放送より鮮やかな色まで再現できる超高精細テレビ放送に適した映像の撮影が可能となるいう。

これまで超高精細テレビ放送では、撮影対象を照らす照明光源の演色性について推奨基準が検討されておらず、照明にLEDを用いる場合の要件も明確ではなかった。

パナソニック エコソリューションズとNHK放送技術研究所の共同で行われた実験では、多種類のLEDを使用して、色鮮やかな自然物体などを光のスペクトルを変化させながら照らし、UHDTVカメラで撮影して各種評価を実施したという。その結果、撮影対象を照らす照明光源の演色性が、超高精細テレビ映像の色の再現性において優れていると確認した数値をもとに、推奨基準が設定された。

歴史的にみると、 アナログカラーテレビ放送時代は国際照明委員会(CIE)や日本工業規格(JIS)がRa55〜70以上を推奨。1992年には、松下電器産業株式会社(当時)、松下電工株式会社(当時)、NHK が共同で、初めてハイビジョン放送(HDTV)の推奨基準をRa80以上とした。同社では今回の推奨基準について、HDTVに続く照明と放送の新たな時代を開く研究成果であるとしている。

共同実験の成果や推奨基準については2015年10月に開催される米国映画テレビ技術者協会(SMPTE)など国際会議でも発表を予定。また、同社では今回の研究結果を活用し、超高精細テレビ放送に対応したLED照明を開発していくという。

【問い合わせ先】
パナソニック お客様ご相談センター
TEL/0120-878-365

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