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独自言語「MOONBlock」も利用可能

UEI、手書きメモに特化した新タブレット「enchantMOON」を発売

公開日 2013/04/23 19:43 Net Audio編集部
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「enchantMOON」。画面に表示されているのは記者会見の後、樋口氏がenchantMOONに描いたイラスト。筆圧を感知し、ほとんど手書きとかわらない使い勝手を実現したという
ユビキタスエンターテイメント(以下UEI)は、手書きメモに特化した独自OS搭載コンピュータ「enchantMOON」を発表し、本日から販売を開始した。価格は39,800円(税込)。enchantMOONの公式サイト、およびアスキーストアで購入できる。本日。五反田のゲンロンカフェで行われた記者会見の模様をレポートする。

今回発表になったのは、手書きのノートに近い使い方が可能な「enchantMOON」。Android 4.0をベースとして開発された独自OS「MOON Phase」を搭載。手書き文字認識をベースに構築されている。

指先の細かな動きまで感知して手書き文字を認識し、保存した文字は検索の対象とすることも可能だ。紙のノートに書く場合に限りなく近い操作性を実現しつつも、ワンタッチでevernoteと同期できるなど、タブレットの利点も兼ね備えた製品。手書き文字からwebページを検索したり、「カメラ」と書き込むことでカメラを起動させることができるなど、これまでにないユーザー体験が売りとなっている。

UEIの代表である清水亮氏は「ハードが新しい段階にいかないとソフトも進歩しない」と主張。「10年前のコンピュータは今とまったく違う形をしており、今後10年後どうなるかなんて分からない。だから新しいハードを出さなければならない」と新しいデバイスの意義を強調した。

UEIの代表の清水亮氏。enchantMOONの製品コンセプトについて熱く語ってくれた

enchantMOONの起動から始まった簡単なチュートリアルの後、哲学者の東浩紀氏、アニメーター・映画監督の樋口真嗣氏、イラストレーターの安倍吉俊氏が登壇。東氏はenchantMOONの思想的バックボーンを解説した。

右から、今回の製品の思想的バックボーンを支える思想家の東浩紀氏、デザインを監修する安倍吉俊氏、全体を統括する樋口真嗣氏。異色の取り合わせが今回の製品を生み出した

安倍氏は「デジタルガジェットが好きで、これまでもさまざまなハードを買って試してきたが、やはり紙のようには描けない、と思ってきた。筆圧感知やペンの追従性などが問題だったが、enchantMOONを触ってみて、やっとこれでいける、と感じられた」と手書きメモとしての使い勝手の良さを強調。樋口氏は「カタチにすることはもちろんのこと、量産が大変だった」と開発の苦労を語った。


前田氏によるMOONBlockの解説。数時間で簡単なシューティングゲームを作ることができるという
最後に、大手玩具メーカーでラジコンやミニ四駆の企画を担当した後、UEIにてプログラミング文化のホビー化を推進するチーフ・ホビー・オフィサーの前田靖幸氏が登場。enchantMOONで利用できるプログラミング言語「MOONBlock」を解説、および簡単なチュートリアルを行った。小学生でも遊べる直感的な操作でゲーム開発を学ぶことができるという。

enchantMOONの用途として想定されているのは、講義ノートやデジタル教育、アンケート集計や英語学習など。キーボードでは限界のあるシチュエーションや、さっと手書きでメモを残したい場合などに有用な製品と言えるだろう。

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