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2Q決算を発表

ソニー、液晶テレビなど不振で270億円の四半期純損失を計上 − 業績予想も下方修正

2011/11/02 ファイル・ウェブ編集部
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ソニーは、2011年度第2四半期(7月1日〜9月30日)の連結業績を発表。売上高及び営業収入は前年同期比9.6%減の1兆5,750億円、営業損益が前年同期の687億円の利益に対し当四半期は16億円の損失、四半期純利益では270億円の損失を計上した。

売上高は、主に為替の悪影響や、液晶テレビの減収などによるコンスーマー・プロフェッショナル&デバイス(CPS)分野の減収が影響。営業損益については、減収による売上総利益の減少や今後実施予定の中小型ディスプレイ事業売却にともなう資産の減損ならびに液晶テレビ関連資産の減損によるものだとしている。

第2四半期連結業績

CPS分野の売上高は、前年同期比12.3%減少の7,797億円。外部顧客に対する売上は前年同期比12.4%減少で、欧米の市場環境悪化などによる価格下落及び為替の悪影響を受けた液晶テレビ、価格競争の影響を受けたPC、年末商戦に向けて戦略的に実施した「プレイステーション 3」のハードウエア価格改定の影響を受けたゲーム、ならびに市場成長鈍化にともない販売数量が減少し、為替の悪影響を受けたコンパクトデジタルカメラの減収によるものだという。

第2四半期セグメント別業績

営業損益は、前年同期の10億円の利益に対し、当四半期は346億円の損失。これは主に、構造改革費用の減少があったものの、売上原価率の悪化及び減収による売上総利益の減少があったことによるもの。

構造改革費用を除くベースで分野全体の損益変動にマイナスの影響を与えたカテゴリーは、原価及び費用削減よりも価格下落の影響が大きかった液晶テレビ、前述の理由で売上が減少したゲーム及びPCなど。なお、当四半期の営業損失には、S-LCDの低稼働率に起因する追加的な液晶パネル関連費用及び前述の液晶テレビ関連資産の減損86億円が含まれる。

なお、当年度6ヶ月間で見ると、売上高は前年同期比9.6%減少の3兆699億円。営業利益は、前年同期に比べ1,098億円減少して259億円。純損益は、前年同期の569億円の利益に対し、当年度6ヵ月間において425億円の損失となった。

2011年上半期連結業績

また、3ヶ月間での製品部門別売上高内訳を見ると、テレビが前年同期比17.9%減の2140億円。ホームオーディオ・ビデオは同7.2%減の約546億円で、デジタルイメージングでは同12.1%減の1238億円、パーソナル・モバイルプロダクツが同10.5%減の1825億円、ゲームが同7.7%減の1582億円だった。

なお、同社では2011年度の連結業績予想を修正。2011年7月28日に発表した見通しから売上高を9.7%減の6兆5,000億円、営業利益を90%減の200億円、当期純利益では900億円の損失へとそれぞれ予想を修正した。

業績見通し

見通しを下方修正した背景については、主に前提為替レートのさらなる円高方向への見直し、2011年10月に発生したタイの洪水による被害、欧米などにおけるCPS分野及びPDS分野を中心とした売上見込みの減少による影響を考慮したという。

液晶テレビについては、売上見込み台数の減少、さらなる価格競争の激化及び為替の悪影響、ならびに固定資産の減損などにより、営業損失が7月時点の想定から大幅に拡大する見込み。なお、業界成長の鈍化によって、中期的に大幅な量的拡大をめざすという事業方針を転換したことにともない、この方針転換に沿った様々な施策を実行しているとしている。

同社では本日メディア向けに発表会を開催。こちらの模様は追ってお伝えする。

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