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レトロデザインに新技術を多数投入

フジフイルム、新レンズ/ファインダーを採用したプレミアムコンパクトデジカメ「FUJIFILM X10」

公開日 2011/10/05 21:12 ファイル・ウェブ編集部
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富士フイルム 古森重隆氏
まず富士フイルム(株)代表取締役社長・CEOの古森重隆氏が挨拶。「日本は東日本大震災という災害を経験し、今なお厳しい状況に置かれている。富士フイルムとしても医療関係・写真関係の事業を活かした支援、グループ全体での寄付などにより支援活動を続けている」と切り出した同氏。富士フイルムは津波で流された写真の汚れを取り除き、修復する写真救済プロジェクトを行っており、被災地から送られてきた写真を1,500人体制で17万枚程度洗浄・修復してきたが、この活動を通じ、「写真がいかに大切な存在であるかが分かった」と語る。「良い写真を撮影し、残してもらうため、今後とも努力していきたい」と決意を話す古森社長。なおX10は宮城県にある工場で作られた、メイドインジャパンモデルだという。

「今年3月に発売したX100は世界各国で高い評価を得ており、当初予定を大きく上回る実績を上げている。6ヶ月で7万台、年内には10万台を出荷予定。まだバックオーダーを抱えている。世界で初めて民生用デジカメを出したのは富士フイルム。X100は、長年培ってきたセンサー設計技術やデジタル画像処理技術が結実した成果であり、カメラならではの魅力に溢れた点が全世界的に評価されたものと考えている。この流れを継承するのが、今回発表するX10だ」と話した。

2010年度は、前年度比124%となる1,120万台の売上を達成したという同社。今期は震災による国内需要低迷や、円高による世界状況の悪化などの問題があるが、現状売上高前年度比104%と好調に推移してきているという。

「今後はハイエンドクラスに加え、F600EXR、HS20EXR、S4000などのミドルクラスモデルや、新興国向けエントリーモデルなど、幅広いラインナップを用意する予定。デジタルカメラ市場は成熟期を迎えており、ユーザーのニーズは“より高画質の写真を残したい”、“決定的瞬間を失敗なく残したい”、“愛着を持てるカメラが欲しい”という、本物志向へシフトしてきたと言える。今後は富士フイルムの技術を活かした、X10のような高付加価値製品のラインナップを拡大し、こういったニーズに応えていきたい」と語る古森社長。

来春には同社初のミラーレス一眼カメラと、ロングズームモデル「X-S1」を発売することもアナウンスした。ミラーレス一眼は35mmフルサイズセンサーに迫る画質を実現するモデルになるということだ。

X-S1のモックアップ。ミラーレス一眼はまだ登場していなかった

X-S1の背面部

■本木雅弘さん「X10は、カメラそのものがいろいろなお芝居をしている感じ」

本木雅弘さん(左)と古森社長(右)

X10のCMに出演する本木雅弘さんが特別ゲストとして登場。今回のCMの舞台はチェコ。旅行に来た本木さんがタクシーに乗り、窓の外にふと見えた風景に心を留め、X10をサッと取り出して写真に収める……という内容だ。

CMのワンカット

「この製品から日本の力を感じるような思いがします」と語った

「せっかくチェコに来たというのに、移っているのはほぼタクシーの移動だけなのですが(笑)…短い時間のなかで、カメラを手にしたときの喜びをいかに表現するかに留意しました」と語る本木さん。

「僕はどちらかというとメカが苦手だったのですが、X10の佇まいにまず惹き込まれました。それに、シャッター音がメカそのものの音ではなく、計算して作られた音というのも驚きましたね。スイッチリングも斬新ですし、カメラそのものがいろいろなお芝居をしている感じ、1台のカメラのなかに様々なエンターテイメントが組み込まれている感じが素晴らしいですね。五感をくすぐる製品だなと思います。

CM撮影のときにうかがったのですが、X10の“10”には、“10年デザイン” − つまり、10年経っても飽きが来ない普遍的なデザインを、という意味が込められているそうです。今回この製品が宮城県で作られたメイドインジャパンモデルということにも、心を動かされました。この製品から日本の力を感じるような、手に持つとカメラの重みが体に染みこむような感じがしますね」とX10についての印象を語った。

ちなみに「X10を使って撮ってみたい被写体は?」と尋ねられた本木さん、「そうですね……昨年次男が生まれたのですが、祖父である内田裕也さんは独特の時間を生きていらっしゃるため、なかなか一緒に時間が過ごせないので、この二人のツーショットを撮りたいですね。内田さんにはぜひ、ロックンローラーらしからぬ表情で収まって欲しいです」と答えて、会場の笑いを誘っていた。

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製品スペックやデータを見る
  • ジャンルデジタルスチルカメラ/静止画編集
  • ブランドFUJIFILM
  • 型番X10
  • 発売日2011年10月22日
  • 価格¥OPEN(予想実売価格70,000円前後)
【SPEC】●有効画素数:1200万画素 ●撮像素子:2/3型 EXR CMOS 原色フィルター採用 ●記録メディア:内蔵メモリー(約26MB)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード ●レンズ:フジノン光学式4倍レンズ、9群11枚、f=7.1mm〜28.4mm(35mmフィルム換算:28mm〜112mm相当) ●液晶モニター:2.8型TFTカラー液晶、約46万ドット(視野率 約100%) ●外形寸法:117W×69.6H×56.8Dmm(奥行きはレンズ含む、ファインダー突起部含まず) ●質量:約350g (バッテリー、メモリーカード含む)