ソニー、自在に曲げられるフルカラー有機ELディスプレイを開発

2007年05月24日

今回開発した有機TFT駆動の有機ELディスプレイ
ソニーは、プラスチックフィルム上に有機TFTと有機EL素子を集積化する技術を開発し、世界で初めて有機TFTによるフルカラー有機ELディスプレイの駆動に成功したと発表した。

今回開発した試作機は対角2.5インチで、画素数は160×120。表示色数は約1,677万色。ピーク輝度は100cd/m2以上、コントラスト比は1,000対1以上。

通常の有機ELディスプレイのように、ガラス基板の上にシリコン半導体のTFTを形成するのではなく、プラスチックフィルム上に柔軟性に富んだ有機TFTを集積。これにより、薄く、軽く、曲げられる有機ELディスプレイが可能になる。試作機では、この有機TFT駆動有機ELディスプレイとして、世界で初めてフルカラー表示を可能にしたほか、160×120画素、80 ppiという世界最高の精細度も達成した。

試作機では、高精細化=画素の微細化を達成するため、有機EL素子の発光層をTFTの上面に配置でき、画素同士の間隔を狭くすることが可能な上面発光方式の有機EL構造を採用。また、電極構造と絶縁膜も独自開発し、有機TFTの高性能化を図った。さらにこの絶縁膜は、硬質な無機絶縁材料を撤廃し、有機絶縁膜のみを採用。これにより柔軟性を確保し、曲げた状態でも画像の表示が可能となった。

同社は次世代ディスプレイとして有機ELの商品化を推し進めており、年内には11V型の有機ELテレビを発売することを表明している(関連ニュース)。同社では、「本研究成果は、有機ELディスプレイの将来技術として、薄く、軽く、やわらかいなどの特長を持った製品の実現につながるものと期待している」とコメントしている。

(Phile-web編集部)