ビクター、レンズ交換が可能なショルダータイプの業務用HDVカメラを発売

日本ビクター（株）は、HDV規格を採用したショルダータイプの業務用ビデオカメラ「GY-HD100」と業務用HDVレコーダー「BR-HD50」を9月下旬より発売する。価格はGY-HD100が871,500円、BR-HD50が525,000円。

「GY-HD100」は、HDVカメラとして初めてレンズ交換に対応。1/3型バヨネットマウントを採用しており、標準装備の16倍ズームレンズ「Th16x5.5BRM」をはじめ、様々なビデオカメラレンズを装着することが可能だ。

記録方式にはHDV 720pを採用。HDV(60Hz)モードで720/30p、720/24p、480/60p、HDV(50Hz)モードで720/25p、576/50pの映像撮影が可能なほか、DV(NTSC)モード、DV(PAL)モードも用意している。映画フィルムと親和性の高い24p記録再生に対応したことで、24fps映像のデジタルによるフィルム合成処理や、ビデオ映像をフィルムに変換するキネコなどの制作も容易に行うことができるようになった。

本機の大きな特長の一つとして挙げられるのが、独自開発の“フォーカスアシスト機能”。ハイビジョン撮影時に、適正なフォーカス合わせを実現する本機能では、ビューファインダー、LCDディスプレイを一時的にモノクロにし、画面中のフォーカスの合った画像のエッジ部のみカラー表示することが可能だ。

さらに本機は、同社特許技術による“スムースモーション機能”を搭載。30pモード記録時もカメラ部を60pで駆動し、新開発のフィルター処理を行うことで、より自然で滑らかな映像記録が可能となる。なお本機能はON/OFFが可能だ。

撮影時に肩に乗せるショルダーパッド部は位置を変えることのできるスライド式。また、ショルダーポジションでの耳あて位置には小型スピーカーを内蔵しており、音声の同時確認を行うことが可能だ。

ビューファインダーには0.44型23万画素LCDを採用。また液晶モニターには、25万画素の3.5型LCDを採用している。


「BR-HD50」は、GY-HD100で撮影した各映像モードに対応したHDVプレーヤー/レコーダー。ミニDVカセットに加えてスタンダードDVカセットに対応しており、アダプターなしで両カセットを使用することが可能だ。

また本機は、IEEE1394入出力、コンポジット入出力（SD）、Y/C入出力（SD）、アナログコンポーネント出力などの端子に加えて、HDMI出力端子を装備。DV（IEEE1394）制御だけでなく、RS-422制御対応のノンリニア編集システムとの接続が可能だ。


本日同社では両製品の記者発表会が開催された。出席したプロシステムカンパニー国内営業部部長の柴田健次郎氏は、HDVを同社プレゼンテーション事業の大きな柱であるとし、新製品にかける意気込みを語った。同氏は、これまでHDVではユーザーに満足のいく提案ができていなかったと語り、放送インフラがSDからHDに移り変わるこの時期をチャンスと捉えて新製品をアピールしていきたいとした。掲げた目標は、ハンドヘルドカメラ市場で06年度グローバルシェア25％だ。

また同席した同カンパニー商品企画部部長の林至氏はGY-HD100について、国内外の放送局/プロダクションのカメラマンからもらった意見を反映させ、コンパクトサイズ、機動性を重視した設計を採用したと説明。同機の販売目標は、国内100台/月、海外1,000台/月であるという。HDV 1080i対応製品の発売計画があるか、という記者からの質問には「計画として考えている」と答えた。

【問い合わせ先】
日本ビクター（株）
プロシステムカンパニー
国内営業本部　営業1グループ
TEL/0426-60-7203

（Phile-web編集部）