HOME > インタビュー > <IFA>Xperiaは“コミュニケーション”を軸に変わっていく − ソニーモバイル幹部が語る今後の展開

新フラグシップ「Xperia XZ」開発の背景などを説明

<IFA>Xperiaは“コミュニケーション”を軸に変わっていく − ソニーモバイル幹部が語る今後の展開

公開日 2016/09/03 14:53 山本 敦
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「バッテリーは単に高容量化しただけでなく、Qnovo社によるバッテリーの状態に応じて最適な充電制御を行う技術を採用したことでバッテリーパックの長寿命化も実現している。長く使えば違いを実感してもらえるだろう。加えて当社で開発した“バッテリーケア”の技術も新しい2機種に搭載した。これはユーザーの充電習慣をスマホが学習して、バッテリーにやさしいペースで充電してパックを長持ちさせるという機能だ」(野村氏)

スマホに沢山の機能が備わっているため、せっかくの便利な機能をユーザーが発見できなかったり、使いこなせずにいる場合も多いということがリサーチにより明らかになったという。そこで搭載された「Xperiaヒント」では、ユーザーの使用状態をスマホがチェックして、使い方のTIPSを先読みして画面に表示したり便利な機能を教えてくれるというインテリジェンスを導入している。

賑わうIFA2016ソニーブースのXperia新製品タッチ&トライコーナー

新機種でもう一つフォーカスした点は「デザイン」だ。今回発表された2機種は、見た目にも大きな変化がある。

上位のXperia XZは、Xperia X Performanceから採用されたメタルボディを踏襲しながら、さらに“素材”にこだわってアルミの純度を上げ、表面の輝度も高めている。神戸製鋼が開発した「ALKALEIDO」と呼ばれる上質なアルミ素材がそのベースになっている。

コーナーにカーブを設けて、XZには2.5Dの曲面ガラスを採用。本体を上部、または底面のサイドからみると楕円形のサーキットのように“ループ”した形になっていることから、新しく「LOOP SURFACE」というコンセプトが掲げられている。

X Compactはプラスティックのシェルに特殊コーティングを施すことで、セラミックスのような質感を表現して落ち着いた雰囲気に仕上げた。どちらの機種も片手で持った時に手のひらにとても馴染みやすいようにデザインされているところに好感が持てる。

野村氏は「国内でもXperia Xシリーズのファミリーが広がった。特にXZはソニーの先端技術を惜しみなく投入したハイエンドスマホとして、従来のZシリーズのファンにも満足していただける手応えを感じている。エッセンシャルな魅力を集約したX Performanceとともに、それぞれの魅力を丁寧に紹介していきたい」と意気込みを語った。

■スマホ以外にも広がるXperia − ワイヤレスイヤホンやプロジェクターも

Xperiaのスマートプロダクトの紹介は伊藤博史氏が担当した。今回IFA2016では、春に発表されたワイヤレスヘッドセットの「Xperia Ear」が全世界で11月に発売されることが明らかにされたほか、短焦点プロジェクター「Xperia Projector」と、ユーザーとコミュニケーションをとりながら生活をサポートするロボットのようなパーソナルアシスタント「Xperia Agent」のプロトタイプの最新ステータスが披露された。

ソニーモバイルの伊藤博史氏

伊藤氏はXperiaシリーズをスマホやタブレット以外のデバイスにも広げていく戦略の意味を「次世代のコミュニケーションを喚起するようなプロダクトの布石を打つため」と説明する。

「お客様であるユーザーの側に、感動を呼び起こす製品を届けていくことがソニーのミッション。“コミュニケーション”の部分で魅力ある製品をつくることがXperiaの役まわりであり、スマホやタブレットに止まることなく様々なスマートプロダクトへと展開を広げる最大の理由だ」(伊藤氏)

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