スピーカー2本+アンプ付属で10万円は安い!
「508PA」は、8cmコーンを持つスピーカー2本と専用の円錐型アンプがセットになって10万円という、ビックリお買い得なパッケージ。電源にはACアダプターを使うが、これは少し大きめなので机の下などに置こう。もうすこし小さくても、と思うかもしれないが、瞬間的なアタック成分への追随のためには電源の安定はもっとも大切なのだ。

スピーカー本体はスタンドと一体になっているが、このスタンドも不要振動や共鳴を解消する設計になっている。エンクロージャー背面には穴があいていて、もちろんこれはバスレフポートだ。手を近づけると、低音に合わせて風が吹き出しているのが分かる。グランド・アンカーの重量は相当あるようで、持ってみると重くて安心感がある。

 

508PA(¥100,000)は、8cmユニットを使用したスピーカー<左>×2本と、円錐型の小型アンプ<右>のセット。再生装置さえあれば、すぐに音楽を再生できる。アンプ/スピーカーとも小型ながら本格的なつくりで、スピーカーターミナルは大型スピーカーと同等のものを採用するなど、随所にこだわりが光る


指向性が高いのでセッティングにこだわれば完璧な定位が期待できる
目の前にスピーカーを並べて見ると、なんだか目玉のようにも見える。こちらを見つめられているようでちょっと恥ずかしかったりする。指向性はかなり鋭いので、正確に自分の耳の方向にユニットを向けるのがセッティングのコツだ。もちろん、高さも耳の位置とそろえないといけない。方向がきちんと合っていれば、完璧な定位感を得られる。

円錐形アンプは先端部分がボリューム・ノブになっていて、とても操作しやすい。トーンコントロールなどの余分な機能は一切省かれ、機能といえばボリュームのみ。入力も1系統しかなく、そのシンプルな構成ゆえ、純度の高いサウンドを実現している。アンプの重量もかなり重く、脚はスパイク形状になっている。また円錐形であることも平行面を持たないというメリットがあり、振動等による影響を受けにくい構造だ。

 

508PA
 ECLIPSE TD ¥100,000


SPEC
【スピーカー】 ●ユニット:φ8cmフルレンジ  ●許容入力(定格/最大):12W/24W ●インピーダンス:8Ω ●能率:79.5dB/W・m ●再生周波数帯域:55Hz〜20kHz(-10dB)  ●外形寸法:W191xH235xD221(mm)  ●質量(1本):2.3kg
【アンプ】 ●定格出力:12Wx2ch(T.H.D.=1%時)  ●入力インピーダンス:10kΩ ●入力感度 200mVrms ●負荷インピーダンス:8Ω以上 ●再生周波数特性:10Hz〜100kHz(-3dB)  ●高調波歪率:0.05%以下(1kHz,1/2定格出力時)  ●消費電力:20W ●外形寸法:本体…W159xH158xD142(mm) 、ACアダプター…W131xH69xD93(mm)  ●質量:本体…1.5kg、ACアダプター…1.6kg

 

「512」¥100,000(1本)
専用アンプ「A502」(¥100,000)は別売り

その他のECLIPSE TDシリーズ

ECLIPSE TDシリーズのフラッグシップとなっているのは「512」である。こちらは12cmコーンを持ち、508PAが奥行き221mmであるのに対して、364mmという約1.5倍の大きさ。形は同じだ。同じようにスタンド一体型になっている。専用アンプも立派で、電源部とアンプ部の2段重ね構造だ。指向性の鋭さは508PAと同様。セッティングには細心の注意が必要だ。