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先進スタイル! AXIAのSolidAudio Player
ZeROCORE-ゼロコア-
新しい音楽スタイルを遊ぶ!!

麻野 勉のインプレッションレポート


AXIA Solid Audio Player

AXIAのソリッドオーディオ・プレイヤー
「ZeROCORE」

写真は左からメタリックグレー、パールピンク、パールホワイト メーカー希望小売価格各\35,000

(バックナンバーはこちら)

 

●ZeROCOREで思いきり音楽を楽しむために●

パソコンの動作環境をチェック!
ZeROCOREを買った。ID付スマートメディアもある。さあ聴こう...待てよ、何が入っているんだ。何てことにはならないと思うが、先ずはID付スマートメディアに音楽デー タを記録しなければ。

ZeROCOREで音楽を楽しむためにパソコンが必要なのは今さら言うまでもないが、 ZeROCOREのカタチが気に入ってしまったけど、どうすれば音楽が聴けるのか?という音楽ファンもいるようだから、動作環境、つまり使えるパソコンはどんなモノか簡単に触れてみよう。

Windows機では、Windows98/Windows98 Second Edition日本語版のOSがプリインストールされたPC/AT互換機でIntel Pentium 166MHz以上のCPUにメモリは32MB以上との制約がある。要はWindows95/NT/2000ではダメだということだ。
Macintoshは日本語版Mac OS 8.5以降。だからOKなのはiMac、iBook、Power Mac G3、 G4、Power Book G3だ。アプリケーションメモリは20MB以上で、Quick TImeのバージョ ンが4.0以降であることも必要。さて、あなたのパソコンはどうかな?

 

●さっそく、音楽CDからデータをとりこんでみよう●

取り込み用ソフト「SD ENCORDER」のメニュー画面

まずはパソコンにCD‐ROMとリーダー・ライターをセット!
音楽データを取り込めるパソコン環境を確認、条件をクリアしたら、さっそくお気に 入りの音楽CDを書き込んでみよう。その前に、附属の書き込みソフト「SD ENCODER」 をCD‐ROMドライブにセットしてインストールすることが必要だ。そして作成する音 楽ファイルの音質や保存先などを設定するのだが、WindowsとMacでは設定方法が異な るので、マニュアルをよく読んで欲しい。

ここで作成される音楽ファイルはSVQファイルと呼ばれ、ZeROCOREで使われる違法コ ピー防止機能を持った最先端のフォーマットだ。付属するソフトでは、音楽CDから のファイルはTwinVQ形式の圧縮なので、音質モードは3種類から選べるが、手軽に 楽しむなら32MBのID付スマートメディアで約100分収録できるスタンダードモードが オススメ。


さて、動作環境で触れていなかったが、音楽データをメディアに書き込むためには、 Solid Audio対応のスマートメディアアダプタが当然必要となる。今回は別売のリー ダー・ライターAS-CRを使用した。

 

Solid Audio対応のスマートメディア(右)と、専用リーダー・ライター「AS-CR」 取り込み用ソフトをインストールしたパソコンに、USB端子を通じてリーダー・ライ ターを接続

では、いよいよCDのデータを書き込んでみよう。ファイルに取り込む音楽CDをC D=ROMドライブにセット。そしてID付スマートメディアをリーダー・ライターに挿 入。メインメニューの「AudioCD」をクリックしてファイル作成開始だ。

「SD ENCORDER」のメインメニューから「AudioCD」をクリック。CDの曲をSVQファイ ルへ変換し、ハードディスクに保存できる。 「Audio File」を押すと、手持ちのAIFFファイルをSVQファイルに変換、ハードディ スクに保存することができる。
「SmartMedia」を押すと、SVQファイルと、手持ちのTwinVQ、MP3ファイルをID付スマー トメディアに記録できる。 「Copy List」を押すと、ID付スマートメディアにコピーする曲の候補リストを創ることができる。

ネットに接続。音楽データだけでなく、タイトルやアーティスト名も取り込もう
ところで、大事なことをひとつ。パソコンは、インターネットに接続されているかな?  これを忘れていたら、ネットからの音楽配信がダウンロードできない。また、ネッ ト接続されていれば、大概の音楽CDのタイトル/アーティストの情報がメニューの 「CDDB」をクリックするだけで取り込めるのである。もちろん手動での入力も可能だ。

ネットからの音楽データをダウンロード。複数フォーマットでもOK
また、自分のCDから作ったり、ネット音楽配信からダウンロードしたMP3やWMAのファ イルもID付スマートメディアへ移し換えることができる。TwinVQ、MP3、WMAデータ 混在のままの曲リスト作成、ID付スマートメディアへの移し換えも何の問題もなく可能だ。

 

●いよいよ、ZeROCOREで音楽を聴く●

取り込んだ音楽データ、ZeROCOREで聴いてみた!
ZeROCOREに音楽データを入れたID付スマートメディアを挿入して試聴だ。「桜坂 /福山雅治」とドビュッシー:交響詩「海」抜粋をそれぞれTwinVQとMP3で、 「Heart Breaker/L・Z」のマスタリング違いをTwinVQでチェック。

附属のストラップタイプのイヤホンと、イヤホン出力をオーディオ機器に接続しての 試聴をしたが、イヤホンでのTwinVQ(スタンダードモード)とMP3の差は極めて少なく、いくらかMP3の方が表現力が増すかな、という程度で、実際にノイズの多い屋外 で試聴したらその差は気にならない。さすがにオーディオシステムでは音の深みや細部の再現性にフォーマット間の差は出るが、TwinVQの圧縮率がCDの約18分の1でM P3が11分の1だから、と割り切れるほどの明らかな違いではない。ミニコンポクラ スでは殆ど気にならないレベルだと言っておこう。

プレーヤーとしてのZeROCOREの操作性のよさ、あらためて実感
実際に外に持ち出して感じたことは、このプレーヤーのメカに回転系や走行系がない から激しい動きでも聴くことへ集中できたことだ。さらに操作の簡単さもストレスが なくて良い。加えて携帯電話並みの軽さはもちろん、バッテリーの消耗も気にならない点はタウンユースに最適、と実感した。

次回は、いよいよネットに入って、ZeROCOREで楽しむオススメ音楽配信サイトを紹介 していこう。


AXIAホームページ:http://www.axia.co.jp/

執筆:麻野 勉(オーディオライター)

日本ビクター、ワーナーパイオニア(現WEAミュージック)勤務を経て、筆者に転向したソフト業界のプロ。レコード会社就職を望む若者たちへのガイド本も上梓した。AVレビュー誌でのDVDソフトクオリティチェックには定評がある。