【ミニレビュー】仮想アース+電源タップ=“最強”。KOJO TECHNOLOGY「Platinum 6-VP」
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今月はオーディオアクセサリー銘機賞2026にて「グランプリ」を受賞したモデル、KOJO TECHNOLOGY(光城精工)の限定電源タップ「Platinum VP」の6口タイプをチェック!
独奏チェロの音がこのうえなくきめ細かい
まさかのプリント基板による内部配線と仮想アース技術の導入が話題の電源ボックス、光城精工「Platinum VP」。同社設立35周年記念で4個口・6個口モデル各50台限定販売のスペシャルな製品だ。6個口の「Platinum 6-VP」を自宅で試聴した。
とても大きくて重い電源ボックスである。プリメインアンプの電源を「Platinum6-VP」から給電すると、ミケーレ・ラッビア「Nimbus」の人工音場空間が恐ろしいほど静かで、闇の底を覗き込むような気分さえする。そこに「ボトリ」と重量物が落ちる音の実在感といったらない。正直怖いほどである。バスドラムの沈み込みが底無しに深く、背後に吹く風の音が聴いたことのない立体感を伴っている。途中から始まるシンバルの鮮やかなこと!実にヴィヴィッドである。
よく聴くタン・ドゥン『交響曲1997「天、地、人」』は独奏チェロの周囲がとてつもなく静かで、音はこのうえなくきめ細かい。太鼓群のアタックがいつもより明らかに峻烈なのに音像が一切揺らがないのが凄い。
超高性能な仮想アースを搭載し、筐体も振動対策万全の「Platinum 6-VP」。正直、限定なのが惜し過ぎる名作である。

