【速攻レビュー!ATH-MSR7】新ドライバー搭載“ハイレゾ対応”ポータブルヘッドホンの音質は?

高橋 敦
2014年10月16日
ポータブル機としてのサイズ感や使い勝手、身に着けるものとしてのファッショナブルさも考慮しつつ、音質も含めたトータルのクオリティを高める − オーディオテクニカから、そのニーズに応える新モデル「ATH-MSR7」(関連ニュース)が登場した。

ATH-MSR7

ハウジングは90度に回転可能

外観デザインはヘッドホンとしてクラシカルではある。しかし洗練されたクラシカルデザインは、どのような場面やアイテムとも自然になじむ。特にガンメタリックモデルはブラウンを基調とした暖色系で、例えば秋冬の落ち着いたファッションとも合いそうだ。

そしてそのデザインの内側には、オーディオテクニカのヘッドホン技術が結集している。心臓部は45mm径の「トゥルー・モーション・ハイレゾドライバー」だが、より注目すべきはそこから生み出された音を整える周辺技術と思える。

その筆頭は「デュアルレイヤー・エアコントロールテクノロジー」だ。強靭な積層構造と綿密に計算された空気経路によって音質向上を実現。前者は「レイヤードメタル構造」、後者は「トリプルベントシステム」という個別の名称も用意されている。本機は大枠としては密閉型だが、ハウジングを見るとなかなか大胆な空気孔も用意されている。おそらくこれが「トリプルベントシステム」だろう。全帯域の特性を向上させる効果があるとのことだ。

オーディオテクニカのヘッドホン技術が結集したハウジング部

他にも各音域のバランスを整える「デュアル・アコースティックレジスター」、音の歪みを抑える「トップマウントPCB方式」といった技術を搭載している。


空間の広がりを楽しめるヌケの良いサウンド

実際に音を聴くと、オーディオテクニカらしい見通しの良さや空間性、シャープな高域が持ち味と感じる。

例えばアコースティクなジャズの絶妙なタッチから広がる繊細な響きといった要素の十分な再現は、小中型で密閉型なポータブル機では容易ではない。しかし本機は中型で密閉型でポータブルなのにも関わらず、そこにむしろ強みを見せる。シンバルや女性ボーカルが薄刃で鋭利な描写でありつつ、その鋭さが嫌な感じにはなりにくいのも、音や空間に詰まりがなくすっと抜けて広がってくれるからだろう。

中低音は厚みや重みよりもスカッとした抜けのよさを重視しているようだ。空間性や高域とのバランスから考えて、これで正解と思える。昨今は低域をほどよくプッシュした方が広い支持は集められると思うが、あえてそちらに行かないことで独自性が確保されるし、そちらを好まないユーザーには歓迎されるだろう。

アイテムとしてのトレンドを柔軟に取り入れつつ、サウンドではブレることのないオーディオテクニカらしさを主張しているヘッドホンと言える。

写真でチェック!ATH-MSR7

イヤーパッドは低反発素材製で、耳の角度にあわせた立体縫製。

ヘッドバンド部にもクッションを用意している


ヘッドバンドは10段階調整


ケーブルは着脱式で、スマホ用マイク付きリモコン搭載ケーブルなども付属する


プラグは3.5mmステレオミニ。

キャリングポーチも付属する。

関連リンク