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エントリー級CDプレーヤー&プリメイン

マランツ「CD6005」「PM6005」レビュー − モダンな音調のお買い得モデル

公開日 2013/10/16 11:18 林 正儀
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CD6005とPM6005は、今夏マランツが投入したエントリークラスのCDプレーヤーとステレオプリメインだ(関連ニュース)。新しくペアとなるCD6005とPM6005だが、単純に6004シリーズの後継というわけではない。というのもPM6005の方は、欧州のモデルをブラッシュアップした、日本初登場の製品だからだ。

CD6005はドライブを変更

CD6005から見ていくと、CD6004からドライブが変更されたことが大きい。精度を高めた新エンジンは、カスタムブロックコンデンサーやDACまわりのパーツも一新して、トータルでの音のチューンアップを図ったという。HDAMはSA2グレードのもの。iPod対応のフロントUSB入力も装備している。DACはシーラスロジックのCS4398で、これはPM6005も共通だ。

マランツ「CD6005」¥50,400

DACにはシーラスロジックのCS4398を採用

引き続き「udioEXモード」搭載のCD6005だが、これはピュアダイレクトの機能であり、ディスプレイ、デジタルアウトともにOFFとする「AudioEX2」が、やはりサウンドの純度が高い。

欧州のベストセラーモデル「PM6005」

PM6005は、M1デザインの似合う欧州でのベストセラーモデル。同軸/光のデジタル入力とフロントUSB入力をもつプリメインで、192Hz/bitに対応している。MMのフォノイコライザーも内蔵し、高スルーレートのHDAMモジュール(SA2/SA3)やアナログ回路のシンメトリー配置など、マランツならではのこだわりが見てとれる。

マランツ「PM6005」¥63,000

ハイスピードなショットキーバリアダイオードも搭載

この組み合わせでの音調は、マランツらしいしなやかさと、独特の上質感や落ち着きのある雰囲気を持ちながら、現代的でメリハリのあるエネルギッシュな方向にチューンされているようだ。この傾向は明らかに高級モデルシリーズ以降のもので、クラシックもジャズ、ポップスもマランツの新しい世代の始まりを予感させる、力強くヌケのよい表現だ。

古楽器演奏による『ジュピター』は音に勢いが乗る感じで、鮮度の高い溌剌とした音調とハイな鋭さが心地よく、立体的なサウンドステージが味わえた。ジャズベースはしまりがよく、ドラムも弾力感があって心地よい。これはズバリお買い得。現代の表現力を備えたハイCPな製品だ。

(林正儀)

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