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JAVSのDDC「UDT-1」&DAC「DAC-2」を山之内正が早速試した

公開日 2010/04/01 13:40 山之内 正
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「ハイエンド・オン・デスク」をコンセプトに製品開発を行うオーディオブランド「JAVS」からデジタルトランスポーター「UDT-1」が登場した(関連ニュース)。I2S接続に対応する本機を、同社のヘッドホンアンプ内蔵DAC/ADC「DAC-2 MARCH」(5月発売予定)と組合せて山之内 正氏がいち早く試聴した。


身の回りにデジタル音声出力付きのオーディオプレーヤーやAV機器が増えてくると、入力切り替え機能のついたD/Aコンバーターが欲しくなる。そんな用途にぴったりのDDコンバーター「UDT-1」とD/Aコンバーター「DAC-2 MARCH」が韓国のJAVSから登場する。OEMで多様なデジタル機器を提供してきたメーカーなので技術力は第一級、精密に加工された筐体は「小さな高級機」の雰囲気をたたえている。デスクトップサイズなので設置スペースが最小限で済む点も嬉しい。

UDT-1

DAC-2 MARCH

D/Aコンバーター「DAC-2 MARCH」単独でもヘッドホンアンプ兼用で使えるが、同じデザインで作られたDDコンバーター「UDT-1」を組み合わせると、USB入力にも対応した高音質デジタルセレクター+DACとして活用することができる。

音質面から見たこの組み合わせの最大の特徴は、両機の間でI2S(Inter-IC Sound)規格を用いたデジタル伝送に対応したことだ。オーディオ信号とクロックを独立して伝送するため、音質劣化の原因となるジッターの発生を抑えることができ、同軸や光よりもクオリティ面でのメリットが大きい。セパレート型高級CDプレーヤーの一部にも採用されているが、JAVSはHDMIケーブルによるI2S伝送を選んだ点に特徴がある。シンプルで確実な方法として注目したい。

ノートパソコンをUSBで接続し、早速音を聴いてみる。今回試聴したのは両機とも製品版ではなく最終調整版の製品であったが、96kH/24bitのロスレス音源を含め、くせのない自然なバランスのサウンドを再生し、力みや強調感とは対極の落ち着き、安定感がある。ボーカルはクリアな発音と温かみのある音色が両立し、表情の変化をきめ細かく伝えてきた。抜けが良くすっきりした音場を再現し、空間再現はコンパクトなデスクトップ機としては珍しいほどに広がりがある。コンパクトで良質なアンプ、スピーカーと組み合わせると、デスクトップオーディオの常識をくつがえす良質なサウンドを引き出すことができる。

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