一条真人の体当たり実験室
type Aを越えた? パワフルクリエイティブノート「VAIO Fシリーズ」を試す
一条真人
2010年02月02日
筆者はVAIOノートのFシリーズについて、これまでは16.4インチ液晶を搭載し、地デジチューナーを搭載していることでAV用途もこなせる家庭用のミドルレンジモデル、という印象を持っていた。機能のわりに価格がリーズナブルであるためか、VAIOの中でもかなりの人気を誇るモデルの一つだ。今回は、この新機種が出たのでチェックしてみた。
前機種のCPUがデュアルコアのCore2Duo搭載だったのに対し、新機種ではCoreiに一新され、Corei7、5、3を搭載した機種がラインアップされている。今回は店頭販売機種でもっとも高性能なCorei7を搭載した最上位機種「VPCF119FJ/BI」を選択した。
■Fのクラスが変わった?
筐体を見て、まず驚くのはその外観に高級感があることだ。外観は従来のシルバーからブラックとなり、キーボードのパームレスト部分はクッション地で覆われ、寒い時期に触っても金属のような冷たさを感じない。Aシリーズのようにタッチセンサーを搭載するようなギミックがあるわけではないが、かなりのグレードアップ感がある。とはいえ、これは最上位機種だけで、それ以外の機種は従来機のクラス感を踏襲している。
「VPCF119FJ/BI」は液晶ディスプレイについても他機種との差異がある。今回のFでは全機種で16.4インチのフルHD(1,920×1,080)解像度の液晶を搭載するなど、前機種(1,600x900)から進化しているが、119ではさらに、Adobe RGBカバー率100%という高い色再現性能を持つ「VAIOディスプレイプレミアム」を搭載している。なお、この高性能液晶ディスプレイは、ソニースタイルでも選択することができる。
また、パームレスト部の左には例によってFelicaポートを搭載している。ソニースタイルではTransferJet機能を追加することができるのだが、通信部分はこのFelicaと同じ箇所になる。それにしても、現時点では店頭販売機にTransfeJet機能が搭載されていないのは残念だ。せめて最上位機種にだけでも搭載して欲しかった。
■メディア機能を統合し、使いやすさをアップしたPMB
ソニーのメディアデバイスは、メディア管理のためにPMB(Picture Motion Browser)というソフトが付属しているのだが、今回のVAIOから「PMB VAIO Edition」という新たなバージョンが付属するようになった。このソフトの「VAIOクリエーション」というメニューから、従来のPMBにない機能を起動することができる。
とはいえ、そのすべての機能が、これまで用意されていなかった機能というわけではない。たとえば「ショートムービーを作成する」「DVD-Videoを作成する」「Blu-Ray Discを作成する」の3つは、従来からVAIOにある機能「Click to Disc」などをPMBから起動できるようにしたものだ。
従来は別々のソフトを起動する必要があったため、優れたソフトでありながらユーザーにあまり使われなかったかもしれないものが、今回PMBの機能に組み込まれたことで使用機会が増えそうだ。目的のメディアから起動できるため、使い勝手もアップしたと言える。
■ハイビジョン変換機能は「使える」印象
「手ぶれを補正する」「HD解像度に変換する」「ノイズを除去する」「白とび・黒つぶれを補正する」では、映像変換や補正をすることができるのだが、プレビューであらかじめ結果を確認することができる。プレビューは表示%を50、75、100、200と変更できるため、細部まで確認することができる。今回はDVビデオをHD解像度に変換してみたが、元映像からかなり高画質化した。
また、HD変換時のノイズ除去はかなり有効なようだ。ちなみにDVからのHD変換では映像形式が16MbpsのAVCHDとなった。また、静止画像での手ぶれ補正などでも、映像がよりシャープになるのを実感できた。新機能はなかなか使えそうな印象だ。
■テレビ録画機能もCoreiで快適性が向上
テレビ録画に関しては「GigaPocketDigital」が受け持っている。機能的には従来と変わらないが、Corei7搭載によるメリットが大きく感じられた。VAIOではビデオ録画が終了したあと、映像の解析が行われるのだが、従来のCore2Duo搭載機では負荷が高く、他の作業をする気になれなかったのだが、さすがにCorei7は仮想8コアだけあり、解析中もウェブ閲覧程度の利用であれば、あまりストレスを感じることなく使うことができた。
■画像編集ソフトはαプリセット付属
本機には画像編集ソフトとして「Adobe Photoshop Lightroom 2」が付属するが、さらにソニーのデジカメ一眼レフであるαシリーズのための調整値がプリセットデータとして付属しているのが、αユーザーには便利だ。
■クラスアップしてAを食うか?
VAIOは高機能なメディアツールが売りの一つであるわけだが、今回、PMBに一部機能がインテグレートされたことで、かなり使いやすくなったと感じた。これによって、クリエイティブな用途はPMBで、鑑賞用途をメディアギャラリーでと利用環境が整理されたため、ユーザーが自分の目的のソフトを選択しやすくなった。
そして、VPCF119FJ/BIの筐体の完成度についても、大きなインパクトを感じた。通常、後継機はCPU、GPUのパワーアップ程度でクラス感までは変えないのが普通だが、VPCF119FJ/BIはディスプレイ品質や本体の質感までアップし、上位機種であるAシリーズを食う勢いだ。パワフルなクリエイティブノートPCが欲しい人にはVPCF119FJ/BIはかなりのオススメモデルと報告できる。
(一条真人)
筆者プロフィール
デジタルAV関連、コンピュータ関連などをおもに執筆するライター。PC開発を経て、パソコン雑誌「ハッカー」編集長、「PCプラスワン」編集長を経てフリーランスに。All Aboutの「DVD ・HDDレコーダー」ガイドも務める。趣味はジョギング、水泳、自転車、映画鑑賞など
前機種のCPUがデュアルコアのCore2Duo搭載だったのに対し、新機種ではCoreiに一新され、Corei7、5、3を搭載した機種がラインアップされている。今回は店頭販売機種でもっとも高性能なCorei7を搭載した最上位機種「VPCF119FJ/BI」を選択した。
■Fのクラスが変わった?
筐体を見て、まず驚くのはその外観に高級感があることだ。外観は従来のシルバーからブラックとなり、キーボードのパームレスト部分はクッション地で覆われ、寒い時期に触っても金属のような冷たさを感じない。Aシリーズのようにタッチセンサーを搭載するようなギミックがあるわけではないが、かなりのグレードアップ感がある。とはいえ、これは最上位機種だけで、それ以外の機種は従来機のクラス感を踏襲している。
「VPCF119FJ/BI」は液晶ディスプレイについても他機種との差異がある。今回のFでは全機種で16.4インチのフルHD(1,920×1,080)解像度の液晶を搭載するなど、前機種(1,600x900)から進化しているが、119ではさらに、Adobe RGBカバー率100%という高い色再現性能を持つ「VAIOディスプレイプレミアム」を搭載している。なお、この高性能液晶ディスプレイは、ソニースタイルでも選択することができる。
また、パームレスト部の左には例によってFelicaポートを搭載している。ソニースタイルではTransferJet機能を追加することができるのだが、通信部分はこのFelicaと同じ箇所になる。それにしても、現時点では店頭販売機にTransfeJet機能が搭載されていないのは残念だ。せめて最上位機種にだけでも搭載して欲しかった。
■メディア機能を統合し、使いやすさをアップしたPMB
ソニーのメディアデバイスは、メディア管理のためにPMB(Picture Motion Browser)というソフトが付属しているのだが、今回のVAIOから「PMB VAIO Edition」という新たなバージョンが付属するようになった。このソフトの「VAIOクリエーション」というメニューから、従来のPMBにない機能を起動することができる。
とはいえ、そのすべての機能が、これまで用意されていなかった機能というわけではない。たとえば「ショートムービーを作成する」「DVD-Videoを作成する」「Blu-Ray Discを作成する」の3つは、従来からVAIOにある機能「Click to Disc」などをPMBから起動できるようにしたものだ。
従来は別々のソフトを起動する必要があったため、優れたソフトでありながらユーザーにあまり使われなかったかもしれないものが、今回PMBの機能に組み込まれたことで使用機会が増えそうだ。目的のメディアから起動できるため、使い勝手もアップしたと言える。
■ハイビジョン変換機能は「使える」印象
「手ぶれを補正する」「HD解像度に変換する」「ノイズを除去する」「白とび・黒つぶれを補正する」では、映像変換や補正をすることができるのだが、プレビューであらかじめ結果を確認することができる。プレビューは表示%を50、75、100、200と変更できるため、細部まで確認することができる。今回はDVビデオをHD解像度に変換してみたが、元映像からかなり高画質化した。
また、HD変換時のノイズ除去はかなり有効なようだ。ちなみにDVからのHD変換では映像形式が16MbpsのAVCHDとなった。また、静止画像での手ぶれ補正などでも、映像がよりシャープになるのを実感できた。新機能はなかなか使えそうな印象だ。
■テレビ録画機能もCoreiで快適性が向上
テレビ録画に関しては「GigaPocketDigital」が受け持っている。機能的には従来と変わらないが、Corei7搭載によるメリットが大きく感じられた。VAIOではビデオ録画が終了したあと、映像の解析が行われるのだが、従来のCore2Duo搭載機では負荷が高く、他の作業をする気になれなかったのだが、さすがにCorei7は仮想8コアだけあり、解析中もウェブ閲覧程度の利用であれば、あまりストレスを感じることなく使うことができた。
■画像編集ソフトはαプリセット付属
本機には画像編集ソフトとして「Adobe Photoshop Lightroom 2」が付属するが、さらにソニーのデジカメ一眼レフであるαシリーズのための調整値がプリセットデータとして付属しているのが、αユーザーには便利だ。
■クラスアップしてAを食うか?
VAIOは高機能なメディアツールが売りの一つであるわけだが、今回、PMBに一部機能がインテグレートされたことで、かなり使いやすくなったと感じた。これによって、クリエイティブな用途はPMBで、鑑賞用途をメディアギャラリーでと利用環境が整理されたため、ユーザーが自分の目的のソフトを選択しやすくなった。
そして、VPCF119FJ/BIの筐体の完成度についても、大きなインパクトを感じた。通常、後継機はCPU、GPUのパワーアップ程度でクラス感までは変えないのが普通だが、VPCF119FJ/BIはディスプレイ品質や本体の質感までアップし、上位機種であるAシリーズを食う勢いだ。パワフルなクリエイティブノートPCが欲しい人にはVPCF119FJ/BIはかなりのオススメモデルと報告できる。
(一条真人)
筆者プロフィール
デジタルAV関連、コンピュータ関連などをおもに執筆するライター。PC開発を経て、パソコン雑誌「ハッカー」編集長、「PCプラスワン」編集長を経てフリーランスに。All Aboutの「DVD ・HDDレコーダー」ガイドも務める。趣味はジョギング、水泳、自転車、映画鑑賞など
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