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製品発表会レポート

「aiwaは日本の宝物」。高音質化やデザインへの取り組みなど今後の展望を社長が説明

公開日 2022/08/24 18:48 編集部:小野佳希
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別項のとおり、JENESIS(株)は「aiwa」ブランドでのスマートフォンなどを発表。製品発表会が開催され、JENESIS代表取締役社長の藤岡淳一氏がaiwaブランドの展望について説明した。今後の製品では高音質化などにも取り組むという。

JENESIS 藤岡社長

JENESISは、各種IT機器の開発・製造及びカスタマーサポート受託などを行っている企業。今回、アイワ(株)から「aiwa」ブランドのデジタル分野における商標使用権を取得し、他社のEMSやODMではなく自主事業として「aiwaデジタル」シリーズを展開することになった。

「aiwaデジタルシリーズ」第1弾のスマートフォン「JA2-SMP0601」

藤岡氏は、aiwaブランドの認知度について、Z世代への認知度こそ低いものの、全世代合計では44%が認知しているという調査結果を紹介。他社オーディオメーカーに劣らない高い認知度を依然として持っているとし、「aiwaは日本の宝物」だと表現。高い技術と安心の品質、優れたコストパフォーマンスが特長のaiwaをデジタル分野で引き継ぎ、「aiwaを再び世界のブランドにする」と意気込みを語った。

ブランド認知度調査の結果

第2弾以降の展望についても藤岡氏は言及。デジタルデバイスは小型化や薄型化、防水対応のための密閉構造化などのためにサウンドが犠牲になりがちだとし、その対策としてスウェーデンの音場統合技術総合集団であるDirac Research社の「Dirac HD Sound」を今後の製品に採用していくことや、豊富なノウハウを持つ熟練のオーディオ技術者に協力を仰いでいく考えを示した。元ソニーの技術者などに声をかけているという。

「Dirac HD Sound」は、周波数特性とインパルス応答を同時に補正することにより、スピーカー周りの筐体構造に音質の乱れを正し、すっきり明瞭なサウンドにするという技術。OS階層から手を加え、実装スピーカーや付属するイヤホンに合わせたチューニングも可能だという。

熟練オーディオ技術者との取り組みについては、設計段階から筐体構造関連、周波数特性のチューニング、アナログ周辺回路や機構設計の技術指導および評価検証などで協力を仰ぐとのこと。内蔵スピーカーや付属イヤホンとの周波数特性の調整などでも助言を求めるなどしていくとし、これらによってオーディオブランドとしてのaiwaらしさをデジタルでも再現するとした。

また、デザイン面ではアエテ(株)の代表取締役でもあるクリエイティブディレクター、鈴木健氏ともコラボ。生活空間に融和して自然に溶け込む製品を開発していくという。

アエテ 鈴木健氏

さらに、様々なスタートアップ企業をaiwaデジタルシリーズとして支援していくとも表明。「大企業目線のものではない、スタートアップが最短でゴールに辿り着けるスピードと実装力を提供するのがaiwa流のオープンイノベーションだ」とし、「君だって明日のポケトークになれる」と言いたいと藤岡氏はコメント(※JENESISはポケトークの製造も担当している)。独創的なアイディアを持つスタートアップを支援することでもaiwaブランドを盛り上げていくとした。

そのほか法人向けにカスタム製造サービスなどを提供することも発表

なお、今回の製品ラインナップについては「これまで(JENESISでのOEM等)は法人需要が多かったので、BtoBに使いやすいものにした」と、ビジネス用途も意識したスペックにしたと説明。「まずは法人向けと直販でのスタートだが、コンシューマー向けに芸能人を起用したり、周辺アクセサリーなども用意し、買い替えでもアイワを選んでもらえるような取り組みをしていく。2 - 3年以内に(法人向けとコンシューマー向けの)比率を半々くらいにしていきたい」と語った。

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