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「カタログIPの宝庫」

AmazonがMGM買収へ。「007」など人気作IPや制作力の充実ねらう

公開日 2021/05/27 08:33 PHILE WEB編集部
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米Amazonは、米大手映画会社MGM(Metro Goldwyn Mayer)を買収する契約を締結したと発表した。購入額は84億5,000万ドル。今回の買収完了には、規制当局の承認などが必要となる。

ライオンのマークでおなじみのMGM

MGMは、いわゆるハリウッドのメジャー映画会社の一角を占め、約1世紀にわたる映画制作の歴史を持つ。一方のAmazonは、自社スタジオで、これまで主にテレビ番組の制作に力を入れてきた。Amazonは買収によって、映画の制作能力を補完し、同時にMGMの持つ膨大な過去コンテンツも利用できるようになる。

MGMは「007」シリーズや「ロボコップ」「ロッキー」「トゥームレーダー」「マグニフィセント・セブン」「ピンクパンサー」など、4,000本以上の映画タイトルを保有している。またテレビ番組についても、ファンに人気の数千本の番組を含む、17,000本の番組を持っている。

MGMはこれまで、合計で180のアカデミー賞と、100のエミー賞を受賞している。さらに今後も、「007 ノータイム・トゥ・ダイ」「アダムス・ファミリー2」など大作の公開を控えている。

Prime VideoおよびAmazon Studiosの上級副社長であるマイク・ホプキンス氏は、「今回の契約の真の価値は、MGMの才能あるチームと共に再び創造し直し、発展させていく、カタログIPの宝庫にある。これらは高品位なストーリーテリングのため、多くの機会を提供するだろう」とコメントしている。

VODでは、Netflixやディズニー、Amazonなど、多くのプラットフォームが、独自コンテンツ制作に多額の投資を行い、顧客獲得競争にしのぎを削っている。今回Amazonが大型投資に踏み切ったことで、今後の他社の動きにも注目が集まる。

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