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待望のアンプ製品など

<ヘッドフォン祭>オーディオテクニカ'20秋の新製品を紹介。開発の裏テーマも発表

公開日 2020/11/07 14:12 編集部:押野 由宇
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「秋のヘッドフォン祭2020 ONLINE」が本日11月7日に開催。YouTubeで生配信されたイベントから、オーディオテクニカの配信内容を抜粋してレポートしたい。

「秋のヘッドフォン祭2020 ONLINE」でオーディオテクニカが新製品情報を発表

この秋登場の完全ワイヤレスイヤホン3モデル

オーディオテクニカは、この秋発表・発売の新製品を中心とした紹介を行った。まずは “Sound Realityシリーズ” としてラインナップされるノイズキャンセリング機能搭載の完全ワイヤレスイヤホン「ATH-CKR70TW」。こちらは11月13日に発売を迎える。予想実売価格は税抜20,000円前後だ。

「ATH-CKR70TW」

音質に注力したSound Realityシリーズの新モデルとして、ブランドのノウハウを投入。「音をより深く楽しめるよう、遮音性を高め、さらにノイズキャンセリング機能も持たせた」という本機は、ドライバーユニットの同軸上にステンレス製導管を配置して音の損失を低減するとともに、導管の先端部にステンレス製のアコースティックレジスターを設けることで空気の流れを最適化してドライバーの性能を引き出すなど、様々な高音質化技術が詰め込まれている。

さらにATH-CKR70TWでは、通話品質にこだわった。昨今のリモートワーク、ウェブ会議といった使用シーンを見据えた設計だ。イヤホンの上下に無指向性マイクを配置し、口元側(下側)のマイクから上側のマイクの順に音源が入ってくる時間差を利用することで、話者の口元から発せられる音源を強調して収音できるようにする「ビームフォーミング技術」が、高い通話品質を支えている。

通話品質にもこだわった

専用アプリ「Connect」から、音質や音量レベル、音のバランスなどをカスタマイズできるのも特徴。特に音量レベルは、通常設定の16段階に加え、32段階/64段階に切り替えての調整が可能で、左右イヤホンで別に設定することもできるため、好みに合わせた細かなチューニングが行える。

続いて、高いフィット感を実現するスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン「ATH-SPORT5TW」を紹介。こちらも11月13日発売で、予想実売価格は税抜15,000円前後。

「ATH-SPORT5TW」

フィット感を生み出すのは、同梱されるFreebit社監修のイヤーフィン4種類と、シリコンイヤーピース4サイズ。さらにスニーカーのソールをイメージしたという本体デザインだ。ハウジングに段がつけられたステップエッジ形状は、手袋をしていてもつかみやすく、落下を防ぐことにもつながっている。

加えて高い防水・防塵性能を備えスポーツシーンに活用できるが、単体で約12時間、充電ケースの併用で約36時間の音楽連続再生が可能で、Googleアシスタントにも対応するなど、日常使いにも適していると同社担当者はアピールする。

ATH-SQ1TW」(予想実売価格 税抜9,000円前後)は、10月16日に発売開始された、ユニークなスクエアデザインを採用した完全ワイヤレスイヤホンだ。

「ATH-SQ1TW」

このデザインは装着感にこだわった結果のものだと同社担当者は説明。「耳への負担が少なく、耳の小さな方でも快適につけられるうえ、落下もしづらく、装着した状態のシルエットもキレイ」だとアピールした。

本機は声優・伊藤美来さんがビジュアルモデルを務めることでも話題となったが、イベントのMCである声優・小岩井ことりさんも私物だというイエローカラーを手に持ち、「L/Rがどちらか分かりやすい、かわいい見た目、耳へのフィット感など、初めての完全ワイヤレスイヤホンにオススメ」と紹介。

小岩井ことりさんは「ATH-SQ1TW」のイエローカラーを所有

またATH-SPORT5TWについては、運動時でも「ステップエッジ形状のおかげで、どこを触っているか分かりやすく、操作がしやすい」ことが小岩井さん的にも好印象だという。

さらにATH-CKR70TWを小岩井さんは「大人向け完全ワイヤレスイヤホン」として、「最もオススメしたい」と語った。音楽再生能力はもちろん、通話性能も高い本格的な仕様であることに加え、「社会人の方がこれを着けて仕事をしていたらすごくカッコいいと思います。オンライン授業などにも使えるので、背伸びして買ってみるのもいいのでは」と優れたデザインに触れる。もう1人のイベントMCである野村ケンジ氏も「品質を高めるための設計なのに、これほどカッコよく仕上げられているのはさすが」とデザインの良さを讃えた。

“セパレート” を裏テーマに設計されたアンプ&DAC

続いて、10月23日に発売となった「AT-BHA100」(予想実売価格 税抜120,000円)、およびD/Aコンバーター「AT-DAC100」(予想実売価格 税抜85,000円)の2モデルについて紹介が行われた。

「AT-BHA100」

「お待たせいたしました」と同社担当者が語るAT-BHA100は、デスクトップで使用できるコンパクトな据置型ヘッドホンアンプで、真空管とパワートランジスターのハイブリッドシステムを採用する点が特徴。コンセプトは「Hi-Fiの真髄を、心ゆくまで」であり、ハイレゾなどのデジタル音源も高音質に楽しみたいというユーザーに向けたアンプとなっている。

真空管にはスロバキアJJ ELECTRONIC社製の「ECC83S」、オペアンプには新日本無線社製の「MUSES8820」を採用。このほか、ニチコン社製ケミカルコンデンサー、WIMA社製フィルムコンデンサー、神栄キャパシタ社製フィルムコンデンサーといった高品位パーツを厳選して搭載している。

AT-DAC100は最大768kHz/32bit PCM、22.4MHz DSDに対応するD/Aコンバーターで、DACチップにはAKM社製の「AK4452VN」を搭載する。真空管アンプにマッチしたチューニングが施されており、AT-BHA100との組み合わせに最適としている。

「AT-DAC100」

野村ケンジ氏は「ペアで使うことを前提にしながらも別売なのは、こだわりの表れ」であると語ったが、実際に両モデルは「セパレートが裏テーマ」なのだという。アンプとDACというだけでなく内部設計でも独立構造を採用するなど、セパレート設計が施されており、それは「音質面におけるノイズの排除といった影響はもちろん、ケーブル交換などのアクセサリーによるカスタマイズの余地を残したかった」という意図によるものと同社担当者は説明した。

両モデルともに横置きだけでなく、縦置きに対応。限られたスペースでの設置性にも配慮した。AT-DAC100はUSB-C端子を搭載し、MacとのUSB-C接続もサポートするなどといった性能面からも、野村ケンジ氏は「これから10年くらいは全然使えるスペック」と評価。そして「迷ったらこのセットを購入すれば間違いない」と太鼓判を押した。

縦置きにも対応など使い勝手にも配慮されている

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