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人気声優が発売前新製品の魅力を語る

<ヘッドフォン祭>iBasso、“極限まで音質にこだわった”新DAP「DX220 Max」/ag「TWS04K」を小岩井ことりがレビュー

公開日 2020/04/25 18:35 ファイルウェブ編集部
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本日4月25日、「春のヘッドフォン祭2020 ONLINE」が開催。例年、中野サンプラザで実施されているイベントが、新型コロナウイルスの影響からオンラインでの展開となり、YouTube Live、およびTwitterのPeriscopeで配信を行っている。

本稿では、各社が行った配信のうち、MUSIN(SHANLING/iBasso Audio)、コルグ、S'NEXT(ag)の内容をまとめたい。

MUSIN(SHANLING/iBasso Audio)

MUSINでは、SHANLING/iBassoブランドの新製品を発表。配信と連動して同社のTwitterアカウントにて製品資料も公開した。

SHANLINGからはデジタルオーディオプレーヤーの新モデル「M6 Pro」が登場。4.7インチHDスクリーン搭載で、2.5/3.5/4.4mm接続に対応。PCMは最大768kHz/32bit、DSDは最大11.2MHzをサポートする。

DAP新モデル「M6 Pro」。音質向上を図ったハイグレードモデルという位置づけ

背面の様子

同ブランドとして初のAndroid OSを搭載した「M6」をベースに、より音質に注力したというハイグレードモデルで、DACチップや構成部品、音響回路を大幅にアップグレードしてサウンド向上を図っており、「立体感や厚みが加わった」とアピールする。5月末から6月の発売を目指して調整中とのことで、価格は9万円以内を予定する。

CDプレーヤーやホームオーディオ向けアンプなど、30年以上Hi-Fiオーディオ開発をしてきた老舗オーディオブランドのSHANLING。音質には強いこだわりがあるとし、同ブランドのHi-Fiオーディオユーザーも満足できるようなポータブル製品として開発されたという。

DACチップは「AK4497EQ」をデュアル搭載。詳細は明らかにされなかったが、新技術の採用により低遅延なデコードが可能としている。ゲインスイッチはM6では二段階だったのに対し、Super Highを加えた三段階に変更。アンプ出力はシングルエンドで最大200mW、バランス接続で最大600mWと、同価格帯/同サイズ感の製品の中では高出力を実現したとアピールされた。

外観は筐体をチタンのような深いシルバーカラーに変更、背面仕上げも異なっている。本体上部は左右のエッジ部を対称としたデザインとしており、SHANLINGの第五世代デザインとして今後の製品にも引き続き採用していく予定とのこと。

また、SHANLING製デバイス向けの独自アプリも紹介。オーディオ製品向けの「Shanling Music」、Bluetoothレシーバー向けの「Shanling Controller」の2種類を公開した。

Shanling MusicはM6にプリインストールされた音楽再生アプリを他製品向けにも展開したかたち。SyncLink機能も搭載しており、Bluetooth接続することでスマホからSHANLING製品のコントロールも可能となる。Bluetoothレシーバー向けのShanling Controllerも同様にスマホからの製品コントロールを実現するアプリで、通信コーデックの変更やイコライザー適用、デジタルフィルター変更などの機能拡張も可能となる。

なお現時点ではベータ版のため、SHANLINGおよびMUSINの公式サイトでのみ公開中だが、今後主要アプリストアでの配信も予定。先日発表された小型ハイレゾプレーヤー「Q1」も、アップデートによりV1.3から対応可能とのこと。

iBasso Audioからはハイレゾプレーヤー「DX220 Max」「DX160 ver.2020」の2モデルが発表された。

「DX220 Max」は “極限まで音質にこだわった” とするハイレゾ対応プレーヤー。発売時期は6月下旬頃、国際価格は2,000ドル(20万円超)、日本発売時にはキャンペーン適用などで20万円以下で提供できるよう調整中だとした。

「DX220 Max」

背面部

従来機種「DX220」の後継にあたるとみられ、詳細スペックは現時点では非公開とのことだが、高音質実現のため工夫されたいくつかのポイントが紹介された。

詳細なスペックは後日発表予定とした

アナログアンプに、大電流/低歪みを実現する独自のディスクリート構成フルバランスアンプ「iBasso Super Class-A Amplifier」を搭載。DX220同様、DACチップに「ES9028 PRO」を用いており、そのポテンシャルを最大限引き出すとしている。なお、純A級ではないとのこと。

内部には複数のバッテリーを搭載し、デジタル/アナログブロックにはそれぞれ別の電源回路を設けて供給。よりクリーンかつ高電圧な電力をアンプに送ることができるとしている。またアナログブロックには特別な高電圧バッテリーを採用。充電端子にはUSBとDCアダプタ用端子を本体下部に配置する。

底部の端子配置

そのほか、バランス回路に4連アナログボリュームを採用。音質を損わずに調整できる点が特徴としている。また筐体はステンレススティールで、共振を抑制しノイズフロアを効果的に減衰するとのこと。

「DX160 ver.2020」は昨年発売された「DX160」とほぼ同仕様で、DACチップにはCirrus Logic社製「CS43198(QFN版)」をデュアルで搭載。384kHz/32bitまでのPCMや11.2MHzまでのDSDネイティブ再生に対応。4.4mmのバランス出力も装備する。

5月中の発売を予定。なお価格も従来と同じとのことで、39,820円前後での実売が予想される。「DX160 ver.2020」では本体カラーにブラック/シルバー/ブルーに加えて、前回限定色だったレッドもラインナップする。

カラーは4色。レッドも発売日に同時展開される

違いは3点。バッファチップを新たにしたとのことで、より高速な信号変換の実現と音質向上を図っている。なお連続再生は最大12時間となる。次に、3.5mmジャックの規格をCTIAに変更しており、これにより3.5mm4極プラグを使用した際に音声出力が正しく再生されないという事象に対応、正常な音声出力が可能となる。

もう一つの違いはディスプレイで、JDI製の1080p全面液晶を採用。応答速度や画素数は従来機種と同様、比較すると若干発色が異なっているとのこと。

ディスプレイはJDI製に。右側が「DX160 ver.2020」

コルグ

コルグは、同社がノリタケ電子と共同開発した真空管「Nutube」を搭載するヘッドホンアンプ自作キット「Nu:tekt HA-S」を紹介。小岩井ことりさんが同製品を実際に組み立ててみての感想を語った。

Nu:tekt HA-S

Nutubeは、従来の真空管と同様の豊かな倍音特性をより小型で安定したエネルギー効率の高い方法で実現したという新たな真空管。「Nu:tekt HA-S」は、同真空管を搭載したポータブルヘッドホンアンプを自分で組み立てられるキットだ。

小岩井さんが実際に組み立てての感想を紹介

小岩井さんは「ポタアンをバラすことってなかなかないのでとても面白かった」と実際に組み立ててみた感想をコメント。「説明書どおりにやっていけば私でも30分くらいで完成できた。思っていたより簡単に組み立てられた」と語った。

また、キットには出力段のオペアンプとして、JRCの「MUSES01」と「NJM4580」2種類を同梱し、ICソケットで交換してサウンドを変えられるようになっている。オペアンプを交換して本格的に楽しむこともできることを小岩井さんも評価し、「真空管のあたたかい音をぜひ楽しんでほしい」と語った。

オペアンプ交換も行える

S'NEXT(ag)

S'NEXTは、agブランドから前日に発表したばかりの完全ワイヤレスイヤホン「TWS04K」をアピール。小岩井ことりさんが製品を使ってみての感想を語った。

TWS04K

「TWS04K」は、“マニアのサブ機としてふさわしい音質” を目標にした「Kシリーズ」の完全ワイヤレスイヤホン。同社finalブランドによる全面監修のもと、「Bluetooth特有の聴き疲れしやすい音を抑え、透明感のあるクリアなボーカルと十分な低音感を両立した」という。5月1日に発売を控えている。

小岩井さんが発売前新製品を試してみて感じた魅力を紹介

小岩井さんは「完全ワイヤレスイヤホンはいくつか音の傾向があるけど、TWS04Kはクリアな音をしている」とコメント。「ただ、クリアな音のモデルでは、高域がきつくて長い時間聴いている聴き疲れすることもある。でもTWS04Kは聴き疲れしない。さすがfinalが関わっているなと感じた」と評価した。

TWS04Kは付属ケースがモバイルバッテリーとしても利用可能

また、「とにかく小さくて軽いので多くの方の耳に楽にはまって長時間つけてても疲れないと思う」と装着感についてもコメント。「マニアのサブ機というコンセプトが大好き。そうした使い方に本当にふさわしいモデルだと思う」と評価した。

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