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3D液晶テレビのラインナップ拡充も発表

【CES】シャープ、70インチ級の液晶テレビを今春発売 − 3Dプロジェクターや「GALAPAGOS」米国展開も表明

公開日 2011/01/06 08:31 ファイル・ウェブ編集部:風間雄介
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シャープは米国時間5日、「2011 International CES」のプレスカンファレンスを開催した。

■70インチ級の液晶テレビを今春発売

液晶テレビでは、70インチ級(69.5インチ)の“AQUOS クアトロン”「LC-70LE732U」を今春米国で発売する。120Hzの倍速表示に対応し、バックライトは直下型LED。ローカルディミングには対応していない。

70インチ級(69.5インチ)の“AQUOS クアトロン”

シャープの米国現地法人、Sharp Electronicsのチーフマーケティングオフィサー、ボブ・スカグリオン氏は、70インチの液晶テレビについて「標準的な55インチのテレビを比べると、面積が62%も大きくなる」とコメントしている。

画面サイズが大きいことで表現力も高まるとアピール

直下型LEDバックライトを搭載

さらに同社は、“AQUOS クアトロン 3D”のラインナップ拡充も発表。「LE835」シリーズとして、60/52/46/40V型のモデルを投入する。LE835シリーズはクアトロンパネルを備え、バックライトはエッジ型。240Hz駆動と3D表示にも対応する。

3D表示に対応した「LE835」シリーズ。エッジ型LEDバックライトを搭載

またWi-Fiを内蔵し、ネットワーク機能も強化。CinemaNowやNetflix、VuduなどのVODサービスに対応しているほか、DLNAやプレミアムネットサービス「AQUOS Advantege Live」にも対応している。

なお、LE835シリーズの兄弟シリーズとして、3D非対応の「LE830」シリーズも展開される。

3D非対応のLE830シリーズも発売される

■3D対応DLPプロジェクターを春に発売

また同社は、3DレディーのDLPプロジェクター「XV-Z17000」を、米国で春に発売することも表明。日本では音展の同社ブースで展示された製品だ。アクティブシャッター方式の3Dメガネを使って立体視が楽しめる。価格は5,000ドル程度。

3DレディーのDLPプロジェクター「XV-Z17000」

Blu-ray 3Dに対応したBDプレーヤーも3モデルを発表。型番は「BD-HP25U」「BD-HP35U」「BD-HP75U」で、米国内で2月に発売される。Blu-ray 3Dに対応しているだけでなく、ネット機能も充実させ、NetflixやPANDORA、YouTubeなどに対応している。

Blu-ray 3D対応BDプレーヤーも3機種を発売する

シアターシステムでは「HT-SL70」「HT-SL50」の2機種が新たに登場。HDMI 1.4a のARCに対応するなど、基本機能を充実させた。またUSB接続のサウンドバー型スピーカー「CP-USB50」の発売もアナウンスされた。

USB接続のサウンドバー型スピーカー「CP-USB50」

シアターシステムでは「HT-SL70」「HT-SL50」の2機種が紹介された

さらに、小型のiPod/iPhone対応オーディオシステムも多数展示する予定。詳細はブースレポートで紹介したい。

■「GALAPAGOS」の米国展開も正式発表

国内ではすでに発売されているメディアタブレット「GALAPAGOS」を、米国でも展開することが改めて紹介された。2011年に、日本と同じ5.5型、10.8型の端末を発売し、電子書籍サービスも開始する。通信機能はWi-Fiに対応し、自動定期配信機能もオプションで利用できる。また日本と同様、サービス側がリコメンドするコンテンツが自動的に配信される機能も備えている。

「GALAPAGOS」を持つSharp Electronics Corporationのチーフマーケティングオフィサー、ボブ・スカグリオン氏

メディアタブレット「GALAPAGOS」を、いよいよ米国でも展開する

電子書籍は同社独自のフォーマット「XMDF」で配信するほか、米国でメジャーな存在であるe-Pubフォーマット対応のコンテンツも展開する。ただし強くアピールするのはXMDFで、文字の拡大や縮小に合わせて、自動的にレイアウトを調整できたり、リッチなコンテンツを埋め込めるXMDFの利点を訴求している。

さらに、将来的には動画やeコマースなどにも推し進める計画。GALAPAGOSとAQUOS、スマートフォンなどとの連携機能も進化させていく。

■独自の液晶技術を持つ強みをアピール

プレスカンファレンスには、Sharp Electronics 社長の高橋 興三氏らが登壇。高橋氏は、同社の二つのビジョンを紹介。一つは「世界に環境と健康への配慮で貢献することを目指し、省エネ、創エネ事業にビジネスをフォーカスする」こと。もう一つは「ユビキタス社会に液晶技術で貢献する」ことだ。

Sharp Electronics 社長の高橋 興三氏

高橋氏は、同社の液晶技術の高さを、様々な角度で紹介。「我々は未来のLCD技術を作っている」と述べ、堺にある第10世代の液晶パネル工場について説明。唯一の第10世代のパネル工場であることを強調した。さらに4原色技術「AQUOS クアトロン」の優位性についても再度アピール。「第10世代もシャープだけ、クアトロンもシャープだけ」と、同社液晶技術の先進性を強く訴えた。

堺の第10世代液晶パネル工場の先進性をアピール

また高橋氏は「みなさんはAQUOSをご存じのことと思うが、AQUOSで培った液晶技術は、スマートフォンやタブレット、車載用機器、デジタルサイネージなどにも応用できる」と述べ、応用例を紹介した。

中でもデジタルサイネージの説明に高橋氏は時間を割き、CESのブースでは超狭額縁マルチディスプレイソリューションによる、54面ウォールや64面キューブを展示するという。

高橋氏は「AQUOS技術の大いなる可能性を確認できる」と、その可能性に高い期待を寄せる。実際にビデオウォール「PN-V601」ビデオウォールは、昨年11月に行われた「9.11」のメモリアルイベントで使用され、3 × 3 システムによる超大型システムが披露されたのだという。

このほか同社は、CESのブースで白物家電も展示する予定。プラズマクラスター関連機器やLED照明などの健康・環境関連商品が紹介されるという。

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