コンセプトは「プレミアム・オールインワン」

オンキヨー、新開発SP搭載の一体型デスクトップPCを発売 − 「DTS Premium Suite」世界初採用

ファイル・ウェブ編集部
2010年05月24日
オンキヨー(株)は、スリムな筐体に独自開発の新スピーカーを搭載し、音質向上を図ったオールインワンタイプのデスクトップPC「E7」シリーズ2モデルを発売する。

新「E7」シリーズ

横から見たところ。本体下部にキーボードを収納可能。奥行きも短く省スペースだ

店頭販売される製品のベースモデルは「E713A9」で、6月3日に発売。またベースモデルに「Office Personal 2010」をバンドルした「E713A9B」は6月17日に販売を開始する。価格はいずれもオープンだが、ベースモデルは169,800円前後、Officeバンドル版は189,800円前後での販売が予想される。

また同社直販サイトのオンキヨーダイレクトでは、CPUやHDDなどをBTOで選択できる「DE713」を販売し、本日から予約を開始している。

ベースモデルの基本スペックは、OSにWindows 7 Home Premiumを採用。CPUはCore i5-650でメモリーは4GB、HDDは1TB。画面サイズは23型ワイドで、解像度は1,920×1,080のフルHDで、BDドライブも備えるほか、地上/BS/110度チューナーも2基搭載し、デジタルテレビ/レコーダーとしても利用できる。

新E7シリーズの主な機能

またワイヤレスキーボードとマウス、リモコンも付属。そのほか130万画素のウェブカメラとマイク、IEEE802.11b/g/n対応の無線LAN機能、6種類のカードに対応したメモリーカードスロットなども備える。

リモコンも標準で同梱する

本体左側面にはモード切替ボタンや音量ボタンなどを装備する

さらに、本体右側面には収納式のiPodドックも装備。iPodの充電はもちろん、PCを起動していないときには、ドックにiPodを接続した上で、左側のMODEボタンで切り替えることで、本機をiPodドックスピーカーとして使用することも可能となっている。ただしiPodデジタル接続には対応しない。さらにHDMI入力端子も備え、外部ディスプレイとして本機を利用することもできる。

収納式のiPodドックを装備。

iPodドックを引き出し、iPod touchを接続したところ

同社では一体型PCの市場が伸びていること、地上デジタルへの完全移行が迫っていることを背景に、これまでオンキヨーが参入していなかった新領域の製品として本機を企画。「プレミアム・オールインワン」がコンセプトで、「テレビ機能を中心にしながら、お客様の『音をもっと良くして欲しい』という要望に応えるべく、音質にこだわってオンキヨーの特質を出した。新しい試みでPCとしての価値を上げていく」(同社常務取締役 PCカンパニー社長の菅正雄氏)という。

同社常務取締役 PCカンパニー社長の菅正雄氏

本機の音質面での大きな特徴は2つ。1つは独自開発のスリムな新スピーカーを搭載したこと、もう1つはPCとして世界で初めて「DTS Premium Suite」を採用したことだ。

新E7シリーズは新領域のトップエンドモデルという位置づけ

比較的安定しているデスクトップPC市場に注力。音質技術で差別化を図る

■独自技術が多数盛り込まれたスリムスピーカーを新開発

まずスピーカーについて見ていこう。スピーカー部は外形寸法が45W×10H×226Dmmで、重量は約95g。再生周波数帯域は135Hz〜17kHz。本機は奥行きが約183mm(スタンド含む)とスリムな筐体を採用しているが、この本体のスリム化と音質向上を両立させるため、複数の特許出願中の技術を投入し、まったく新たなスピーカーを開発した。

新E7シリーズに搭載したスピーカーユニット(手前)とこれまでのE7シリーズのユニットを比較

スリムさと音質を両立させたという新ユニット

同社開発センター長の小野祐司氏は、スピーカーに求められる性能の要件を「明瞭度」「音圧」「低域」の3点と指摘。スリムなスピーカーでこれらの性能を高めるため、数々の工夫を行った。周波数特性については適切な特性を実現する構造解析と音響解析を行い、音圧対策についても磁気回路の形状を電磁界解析を用いて設計。また低域側の再生能力を広げるため、筐体設計についても剛性を高め共振を抑える工夫を行ったという。

スピーカーに求められる要件

スピーカー振動板の面積は10cmウーファー相当で、素材には軽量かつ高剛性の発泡材を採用。小野氏は「一般的に横長の振動板は周波数特性が暴れる傾向にあるが、この振動板では突起を持った扁平楕円形状を立体成型し、さらに両端を固定することで、振動板の端を固定し、振動板の真ん中を揺らす構造を採っている。これらの工夫により、150Hz〜250Hzの特性の乱れを改善した」と説明する。

振動板の面積は10cm径ユニットと同等

立体形状とすることなどで周波数特性の暴れを克服したという

また、エッジ部も、通常のロール型ではなく、同社製スピーカーでおなじみの「Vラインエッジ」を採用。これにより振動板の十分な振幅を確保しているほか、エッジ幅を狭くできることから振動板の面積拡大にも貢献している。

Vラインエッジ形状で振幅特性を高めた

さらにマグネットもツインマグネット方式とし、薄型ながらギャップ部の磁束密度0.83Tという高磁束密度を実現し、駆動能力を高めたという。なおダンパーも新開発し、矩形の細長い形状に合わせてダンパーの形も最適化したという。

ツインマグネット構造を採用

なおスピーカーユニットは背面に穴が空いており、ここからも音が出る構造となっている。背面から出た音はメッシュ状のネットを通ってPC本体後部から放出される。PCの接地面に反射させ、前に回り込ませることで音の広がり感を与える効果を狙ったという。「通常、このような後面開放型の構造を採用すると位相が反転したりという問題が起きるが、吸音材などを工夫することでそのような課題を克服している」(小野氏)。

PCの背面。メッシュ状の穴が空いており、ここから後ろにも音が出てくる

ユニット背面からも音が放射される構造となっている

小野氏は「これまでPCは音質が悪いと諦めていた方が多いと思うが、本機はオールインワンで、映画も音楽も高音質で楽しめる」と、今回開発したスピーカーの出来映えに自信を示した。

SUPIカーユニットの構造図

開発センター長の小野祐司氏

■PCとして初めて「DTS Premium Suite」を搭載

音質面での2つ目の特徴は、PCとして初めて「DTS Premium Suite」を搭載したこと。この機能については、dts japan(株)副社長の仁戸田一之氏が説明した。

dts japan(株)副社長の仁戸田一之氏

DTS Premium Suiteは2009年に発表されたもので、DTSが持つデコーダーやデジタル信号処理技術などをPC環境で楽しめるオーディオソリューションパッケージ。アプリケーションソフトではなく、オーディオコーデックDSPに組み込まれる。このため、各機能のON/OFF、調整などはWindowsのオーディオコントロールパネルから行う。

DTS Premium Suiteの設定画面

DTS Premium Suiteは、「DTS-HD Master Audio」のデコーダー、2chスピーカーやヘッドホンでバーチャルサラウンド再生を実現する「DTS Surround Sensation Ultra PC」、PCから出力される様々なオーディオ信号をホームシアター機器でも再生可能にする「DTS Connect」、コンテンツや入力ソースの違いによって生じる音量レベルのばらつきを自動的に補正・最適化する「DTS Symmetry」、独自のアルゴリズムで信号をブースとし、PCの内蔵スピーカーの限界を超えた迫力のあるサウンドが楽しめるようになる「DTS Boost」により構成される。

DTS Premium SuiteはDTS-HD Master Audioのデコードや各種DSP技術などをパッケージ化したソリューション

仁戸田氏はDTS-HD Master Audioについて、ニールセンの売上調査データ紹介。「2010年第1四半期の、北米のBDソフト売上トップ20作品のうち、17作品がDTS-HD Master Audioで収録されている。これはDTS-HD Master Audioの高いクオリティをスタジオに評価頂いている証だ」と説明した。

ニールセンのBDソフト売上調査データ

■プレゼントキャンペーンも実施

新E7シリーズの発売にあわせたキャンペーンも実施する。期間は本日から8月31日までで、E7シリーズを購入したユーザーを対象にオリンパスの“PEN Lite”「E-PL1」やオンキヨー製のシアターシステムなどをプレゼントする。キャンペーンの詳細や応募方法は同社ウェブサイト内に記載されている。

新E7シリーズの発売にあわせたキャンペーンも実施

■サブノートPC「M5」シリーズの新製品も

なお、E7シリーズと同時に、CULVプロセッサーや13.3型LEDバックライト液晶ディスプレイを備えたサブノートPC「M5」シリーズの新製品も発表した。店頭販売専用モデル「M513A7」は79,800円で、6月3日に発売。オンキヨーダイレクトのBTOモデル「DM513」も用意され、こちらは本日から予約受付を開始し、5月下旬から順次出荷を開始する。

サブノートPC「M5」シリーズ

■カスタマーサポートもさらに充実

カスタマーサポートの新サービスについても発表された。同社PCカンパニー 量販営業部 部長の砂長潔氏は、「これまでもカスタマーサポートの充実を図り、現在ではコールセンターの接続率90%以上、お客様の待ち時間も平均30秒以内と、他社と比べてもサポート態勢は充実してきた。これからは、お客様の意識や感情に訴えるサポート、感動を与えるサポートを目指し、次のステージに進んでいきたい」とねらいを説明した。

PCカンパニー 量販営業部 部長の砂長潔氏

これまで、一部でカスタマーセンター受け付け終了時間を20時まで延長する施策を実行してきたが、9月を目途に午前9時から午後10時までサポート受付時間をさらに拡大。さらに365日のサポートも開始する。

また、6月中旬を目途に、カスタマーセンターで預かっている製品の作業状態や確認事項、見積価格などを携帯電話で確認できるサービスを開始し、ユーザーからの信頼性を高める。

預かり商品のステータスを携帯電話で確認できる新サービスを開始

さらに砂長氏は、検討中の新サービスとして、オンキヨーダイレクトで購入した製品には3年間長期保証を標準で付けるサービスを早期に実現するとしたほか、店頭で購入した製品も、申し込むことで長期保証が受けられる保証制度についても早期実現を目指すと表明。これら以外にもパソコンのアップグレードやデータ消去、サポート予約など、よりユーザーの視点に立ったサービスを随時実施していく、と説明した。

【問い合わせ先】
ONKYO DIRECT
TEL/0570-001900
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  • ジャンルPC/AT互換機(デスクトップ)
  • ブランドONKYO
  • 型番E713A9
  • 発売日2010年6月3日
  • 価格¥OPEN(予想実売価格169,800前後)
●OS:Windows 7 Home Premium 64bit/32bit ●CPU:ターボ・ブースト・テクノロジー対応 インテルCore i5-650プロセッサー 3.20GHz ●チップセット:インテル H55 Expressチップセット ●システムメモリー:PC3-10600/1333MHz DDR3 SDRAM 204pin SO-DIMM(デュアルチャネル対応) 標準4GB 2スロット ●HDD:1TB ●光学ドライブ:BDドライブ ●ディスプレイ:23型 ワイドTFT液晶 1920×1080ドット ●グラフィックシステム:インテルHDグラフィックス(CPU内蔵) ●チューナー:地上デジタル・BS・110度CS ●サウンドシステム:DTS Premium Suite対応 ●スピーカー:内蔵ステレオスピーカー(定格出力5W×2) ●インターフェース:USB×6、eSATA×1、IEEE1394×1、HDMI×1、光デジタル×1、センタースピーカー/サブウーファー出力 ほか ●消費電力:標準時 約75W ●外形寸法:587W×480H×183〜345Dmm ●質量:約10.1kg