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浅野忠信さん、北川景子さんも登場

“小型一眼”の新規マーケット開拓を狙う − ソニー「NEX-5」「NEX-3」発表会詳細

2010/05/11 ファイル・ウェブ編集部
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既報の通り、ソニーはミラーレスのデジタル一眼カメラ“α”シリーズ「NEX-5」「NEX-3」を発表した。本日都内の同社ビルにて新製品発表会を開催し、イメージキャラクターを務める浅野忠信さん、北川景子さんも会場に駆けつけた。


Exmor APS HD COMS搭載のレンズ交換式ビデオカメラも開発中


今村 昌志氏
ソニー(株)業務執行役員 SVP コンスーマー・プロフェッショナル&デバイスグループ パーソナル イメージング&サウンド事業本部長 今村 昌志氏は、新製品のNEXシリーズを「一眼レフの高画質や多様なレンズを使用しての表現力と、コンパクトデジタルカメラの小型軽量とわかりやすさを融合させた製品」と紹介。「圧倒的な小型化、大判のAPSサイズのCMOSセンサーの使用、そして(NEX-5のみ)AVCHD動画撮影に対応した点の3つが本機の特徴」とし、これらの特徴が他社一眼モデルとの差別化になるとアピールした。


デジタルカメラに欠かせない3つの技術を自主開発するソニー

“Beyond our eyes”というコンセプトを紹介
また「ソニーはレンズ、イメージセンサー、画像処理エンジンというデジタルカメラに欠かせない3つの技術を自主開発している。NEX-5、NEX-3もこれらの技術を集結させて完成した製品だが、さらに現在、NEXでも使用したExmor APS HD COMSセンサーを搭載したレンズ交換式フルHDビデオカメラを開発しているところ」と今後の展開も紹介。ビデオカメラはAVCHD方式を採用し、マウントアダプタを介してAマウントレンズも使用できる仕様となる(関連ニュース)。動画も静止画も目に見えるもの以上の感動を与えたいという思いが込められた“Beyond our eyes”というコンセプトのもと、今後もデジタルカメラ、ビデオカメラ分野で魅力的な製品を開発していくと宣言した。


レンズ交換式フルHDビデオカメラを開発中

「ソニーのスピリットを持って、やれることは全てやった」


手代木 英彦氏
新製品の説明を行ったソニー(株)パーソナル イメージング&サウンド事業本部 統括部長の手代木 英彦氏は、「一眼レフの画質をもっと手軽に誰にでも体験していただきたいという思いで開発した」とし、一眼レフカメラに搭載されるサイズのイメージセンサーを搭載したことで実現した高画質、一眼レフカメラの醍醐味でもあるボケ効果を簡単に生み出すことができる機能などを紹介。「最近の製品は高機能化によりどうしてもデバイスの組み合わせでできあがるというものが多いが、NEX-5、NEX-3はひとつの製品として完成したもの。ソニーのスピリットを持って、やれることは全てやった」と自信を見せた。



コンパクトなボディながら高画質を実現



またNEX-5、NEX-3が搭載する最大60枚の高速連写で撮影した映像を瞬時につなぎ合わせてパノラマ写真を生成する「スイングパノラマ機能」は、ソニーのデジカメの特長的な機能だが、この機能を活用して、本機では単眼レンズながら3D静止画を撮影できる「3Dスイングパノラマ」撮影に7月中旬のファームアップデートで対応することも紹介した。



会場に展示されていた3Dパノラマのイメージ
「3Dスイングパノラマ」はスイングパノラマで撮影した画像から、両目視差を計算して左目用、右目用の2枚の短冊状の画像を抽出し、これらをつなぎあわせて3D表示用の画像データを自動生成する。記録方式はマルチピクチャーフォーマット。このデータをHDMI Ver.1.4aに対応した3DテレビにHDMI経由で出力することで、3D画像を表示することができる。もちろんBRAVIAの3Dテレビでは表示できるが、「他社製品での動作検証はしていない」(説明員)という。ただし、HDMI Ver.1.4aを備えたアクティブシャッター方式の3Dテレビならば再生が行える可能性もある。


“小型一眼”という新しいマーケットを創出していく


下野 裕氏
最後に登壇したソニーマーケティング(株) コンスーマーAVマーケティング部門 デジタルイメージングマーケティング部 統括部長の下野 裕氏は、新製品のマーケティング戦略について説明した。

国内デジタルカメラの出荷数は、2007年度に1,700万台の出荷を記録して以降、出荷数は前年度割れとなっており、下野氏は「魅力的な製品を発売し、デジカメの業界全体を活性化させることが急務」と強調する。さらにコンパクトデジカメにおいては、普及率の上昇に伴い、年々新規購入者より買い換え・買い増しの比率が上がり、2009年8月時点で8割に達しているという同社の調査結果をふまえ、「NEX-5」「NEX-3」ではコンパクトデジカメからの買い換えユーザーをターゲットにしたと説明する。


国内デジタルカメラの出荷数推移

コンパクトデジカメの需要構造

「コンパクトデジカメを購入したユーザーを調査したところ、3割以上の購入者が、一度はデジタル一眼の購入を検討しながら購入に至らなかったと答えている。購入しなかった理由にはデジタル一眼は大きい、重い、高い、難しそうという4つの障壁があり、この障壁を解決することで、コンパクトデジカメからデジタル一眼への買い換え層に向けた“小型一眼”という新しいマーケットを創出していきたい」と意気込む。


小型一眼という新しいマーケットを創出する
質疑応答では記者から国内外での販売目標について質問が及んだが、今村氏は「まず業界全体を成長させていきたいということが第一。この小型一眼という領域は必ずマーケットがあると信じている。どのくらいこの市場が伸びるかという予測は非常に難しいが、従来の一眼レフ市場以上に市場全体をのばした上で、その中の15%のシェアはソニーが獲得していきたい」と回答した。


浅野さん、北川さんも新製品の完成度にご満悦

本日の発表会には、「NEX-5」「NEX-3」のイメージキャラクターをつとめる浅野忠信さん、北川景子さんも出席した。


北川景子さん

浅野忠信さん
先日CM撮影で、自身の故郷でもある神戸の町並みを「NEX-3」で撮影してまわったという北川さんは、「女性では使いづらいイメージのデジタル一眼が私でも簡単に使えた」「風景などベタっとなりがちな難しい写真も、NEX-3ならカメラが自動で綺麗な写真になる。ブログをやっているのでたくさんアップしていきたい」とコメント。

またカタログ写真の撮影で「NEX-5」を使用したという浅野さんは、「映画の仕事をしているので、カメラで動画も撮影したいという気持ちがあったが、こんなに小さいのに綺麗な動画がとれて驚いた」「こうしていいカメラに出会えて表現者としての想像力が膨らんだ」とNEX-5にすっかりハマってしまった様子。


お互いを撮影しあう

撮影しあった写真をみせあう2人
会場でお互いを撮影しあい、撮影した画像を褒めあうなど終始笑顔のたえないイベントとなった。


ソニースタイルでNEX-3/NEX-5モニターキャンペーンを実施

ソニースタイルでは、ミラーレスのデジタル一眼カメラ「NEX-5」「NEX-3」の先行予約を開始している。「NEX-3」ではソニースタイル限定のシルバーモデルも販売する。価格は64,800円(税込)から。


ソニースタイル限定の「NEX-3」シルバーモデル
ソニースタイルでの購入特典として、KURACHIKA YOSHIDAとコラボレーションして製作した吉田カバンオリジナル2WAYバッグを16,800円(税込)で販売するほか、この2WAYバッグと本体、アクセサリーをセットにした4種類の「吉田カバンオリジナルセット」も販売する。


吉田カバンオリジナル2WAYバッグ
また新製品発売にあわせ、NEX-3、NEX-5のモニタープレゼントキャンペーンを実施する。応募期間は5月18日 15時まで。NEX-3、NEX-5各モデル5名、合計10名のモニターを募集するが、落選者にも長期保証<5年ワイド>無料クーポンをプレゼントする。

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