プラズマとブルーレイで大革命を起こす

新VIERA&DIGAによる「3D産業革命」を宣言 − パナソニック・西口史郎氏が語る3D戦略とは

ファイル・ウェブ編集部
2010年02月09日
お伝えしている様に、本日パナソニックは世界初の3D対応プラズマテレビBlu-ray 3D対応のDIGAなど、VIERA/DIGAや周辺機器のプレスカンファレンスを開催した。本項ではカンファレンスで明らかにされた同社の戦略について詳細をレポートする。


パナソニック デジタルAVCマーケティング本部 本部長 西口史郎氏
カンファレンスの冒頭、登壇したパナソニック デジタルAVCマーケティング本部 本部長の西口史郎氏は、これまでのテレビの歴史を振り返り、「白黒テレビの登場から60年、カラー放送から50年が経った。その後も大画面テレビや薄型テレビ、デジタルテレビなどで、パナソニックは常にテレビ業界をリードしてきた。テレビの新しい波を次々に予見し、ムーブメントをリードしてきたという自負がある」とアピール。同氏はまた、「本日、パナソニックは新次元のテレビライフを切り拓く。エポックメイキングとなる瞬間をシェアできて嬉しく思う」と述べた。

同氏は、今回の「新次元のテレビライフ」を実現するデバイスが、プラズマテレビであることを強調。「パナソニックはこれまでずっと、『大画面はプラズマ』にこだわってきた。広い視野角、高い色再現性、高い動画解像度を備えている。お客様にメリットを享受してもらえる優位なデバイスであると考えている」とした。

また同氏は、録画機の歴史においても「常に業界をリードしてきた」とし、「VHS、DVD、そしてBlu-ray。デファクトスタンダードを作り出し、常に録画機市場で最先端を走り続けてきた。それは、パナソニックが高画質にこだわり続けてきたからだ」と付け加えた。

パナソニックがテレビ市場を牽引してきたことをアピール

録画機市場においても「パナソニックがエポックをつくってきた」と語る西口氏

その一例として同氏は、「1991年から稼働したテレシネセンターを前身とした、パナソニックハリウッド研究所(PHL)を2001年に設立した」ことを挙げ、「ハリウッドに拠点を置くことで映画関係者と密接な関係を築き、オーサリングなどのノウハウも製品開発に応用してきた」と振り返った。


パナソニックハリウッド研究所(PHL)で培ってきた映像技術をアピール
これらのテレビ、録画機での同社の歴史を受けて同氏は、「その次に目指す究極の高画質とは何か。それは、その場にいなくても、家庭でリアルに体験できる、臨場感溢れる表現だ」と説明。さらに「それには色再現色、黒の表現力、画面サイズ、解像度が重要になると考え、これまで性能革新を図って来た。その場に引き込まれる様な没入感をもたらすために技術開発を行ってきたが、パナソニックの答えが見つかった」とした。

同氏はまた「フルHDの次のトレンドは映画館を見れば一目瞭然だ」とし、本題に移った。「共同プロモーションを行った『アバター』は、公開後39日間で、世界の歴代興行収入トップになった。アカデミー賞でも最多9部門にノミネートされており、町中でも「見た?」という会話が交わされているのを耳にする。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ」とし、中でも「日本では、3D版の鑑賞者は全体の79%で、300万人以上に及ぶ。3D化が一気に加速している」と、3Dに対する一般の認知、理解が急速に進んでいることを説明した。

西口氏は映画館における3Dの状況についても説明。「2009年は3D元年と言える年だった。アメリカでの3D対応スクリーンは前年比5倍の4,000になり、日本でも7倍の350スクリーンとなった。日本の全スクリーンは3,400なので、あっという間に1割が3D対応したことになり、わずか1年で急速に増加したことがわかる。日本の映画館では、今後ますます3D化が進むと予測されている」とした。

映画タイトルについても言及。「2009年には19作品が3Dで上映されたが、2010年には現時点でわかっているものだけでも、31作品が3Dで制作されることが決まっている。ウォルトディズニーさんもBlu-ray 3Dのソフト発売を表明したし、PHLでBlu-ray 3Dのオーサリングサービスも今春から開始した。Blu-ray 3Dのタイトルはこの春にも発売することが可能になっている。年末にかけてソフトが続々と出てくるだろう」とした。

「アバター」の成功による3D産業の加速を予想

3Dコンテンツが今秋から年末にかけて増えてくると説明

ここで同氏は、今回発表した製品が新たなステージへ上ったと述べ、「プラズマ大革命」「ブルーレイ大革命」というキーワードを掲げた。プラズマについては高発光効率と黒の表現力を高めた「フル・ブラックパネル」、ブルーレイDIGAについては新Uniphierを搭載したことによる複合技術、高画質技術の進化を挙げ、「これまでの製品をまったく変えてしまうと言っていいほどの大きな革命だ」と胸を張った。

「プラズマ大革命」「ブルーレイ大革命」を2010年のキーワードに掲げた

西口氏はあらためて、今回の新製品の意義を強調。「パナソニックの積年の夢が実現した。1960年のカラー放送開始からちょうど半世紀、50年目にあたる今年、家庭のリビングで3D映像を楽しめる時代がやってきた」とし、「『3D産業革命』をパナソニックがリードして引き起こしていきたい」と力強く宣言した。

またVIERAについては、同社の白物家電に搭載して以降、多くのユーザーから支持を集めている「エコナビ」の機能を採用したことについても西口氏は言及する。「ユーザーの視聴・使用環境に合わせてテレビが画面の明るさコントロールや節電を自動制御してくれる機能を搭載した。またVIERAとDIGAを接続している場合は、周辺機器の制御も行い節電を実現するなど、先進的なエコ機能が充実している点も新製品の魅力だ」とアピールした。

VIERAが実現したエコ機能をアピール

テレビが周辺機器のエコ制御も行う

西口氏は最後に、今後の薄型テレビの生産体制について説明を加え「09年11月には尼崎国内第5工場が稼働した。また本年7月からは姫路のIPSアルファパネル工場も稼働を予定している。パナソニックとして、多様化するお客様のニーズ、地域ごとのニーズにきめ細かく対応できる体制を整えて、市場をリードしていきたい」と意気込みを語った。

多様なニーズに応える魅力的な製品を、国内工場をフル稼働させてつくっていくと宣言

本日の新製品発表会で執り行われた質疑応答には、デジタルAVCマーケティング本部長 西口氏のほか、パナソニック(株)AVCネットワークス社PDPテレビBU長の上原宏敏氏、AVCネットワークス社 ビデオBU長の杉田卓也が出席した。


左より杉田氏、西口氏、上原氏
:現行モデルに対して今回発表された3D対応機それぞれの価格価値についてどう考えるか
:3D対応を除いて、ほぼ同等の機能を備える製品どうしを大まかに比較すると、プラズマテレビが約7万円、BDレコーダーで約2万円、3D対応製品の方が高値で販売されるものと見込んでいる。セット購入の場合は合わせて9万円ほどだ。当社としては2010年をぜひ3D産業革命の年にしたいと考えて、敢えてお買い求め安い価格設定としたつもりだ。(西口氏)

:3D対応のテレビ、レコーダー、プレーヤーがコンシューマー向けに発売されることとなったが、ビデオカメラの商品化はあるのか
:当社は今後、あらたな3Dの世界観をつくっていきたいと強く思っている。コンシューマーの方々が、自身で3D映像を撮影して残せるように、3Dビデオカメラの開発は現在進めているところだ。なるべく早く皆様にお届けできるようにしたいと考えている。(西口氏)

:3D対応VIERAのラインナップが54V・50V型となったが、このサイズで展開した理由は
:やはり快適な3D映像の臨場感、没入感を得るためには50V型以上の大画面が必要と考えた。今後市場の反応を見ながら、上下サイズへの展開も検討していきたい。(西口氏)

:今後、薄型テレビの商品戦略については「3Dはプラズマ、中小型は液晶」という方向で展開していくのか
:これまでも「大画面はプラズマ、中小型は液晶」という戦略を打ち出してきた。今後の3Dコンテンツやメディアの広がりを受けて、商品展開の方向性も検討していくつもりだ。(西口氏)

:2D→3Dリアルタイム変換の機能はこれからのモデルに搭載されるのか
:当技術については現在研究開発を行っている段階。今回はBlu-ray 3Dコンテンツの高画質再生にこだわったつもり。今後の3D技術の進化に沿って対応していきたい。(上原氏)

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