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CES2009レポート

<CHORD>Wi-Fi非圧縮伝送も可能なiPodデジタル接続対応プリアンプ「INDIGO」を発表

公開日 2009/01/11 11:05 Phile-web編集部・風間
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WadiaのiTransportやパイオニアのAVアンプ、さらにマランツのSACDプレーヤー「SA8003」など、iPodからデジタル信号を直接入力できる機器が次第に増えてきた。高性能DACで有名なCHORDは、Venetian Towerのスイートルームに構えた同社ブースで、革新的な製品「INDIGO」を発表した。


CHORD「INDIGO」
本機は様々なデジタル入力に加え、アナログ入力端子も装備。ボリュームノブも備えており、プリアンプとして使用できる。デジタル入力はiPodドックのほか、BNC同軸デジタル×2、XLRデジタル入力×2、USB、光デジタル入力端子なども装備。さらにアナログ入力ではRCA/XLRステレオ入力を各1系統ずつ備える。なお、本機はアナログフォノ出力機能も備えており、本機のボリュームと出力レベルが連動している。そのほかヘッドホン端子も持ち、ヘッドホンアンプしても使用できる。

なお、USB端子は前面1端子、背面1端子の計2端子を装備。PCと接続し、USB-DACとして利用することも可能だ。


「IPDIG」と表示され、デジタル接続が行われていることがわかる
iPodドックは、アナログ入力だけでなくデジタル入力にも対応しており、より高品位な再生が期待できる。デジタル入力された信号は、QBD76(関連ニュース)と同様の、同社独自のWTAフィルターによりサンプリングレートを大幅に引き上げ、第5世代のパルスアレイDACでアナログ変換を行うことで高音質再生を可能にしている。

さらに本機は無線機能が充実しており、Bluetooth(A2DPプロファイル)と、ワイヤレスLAN機能を備えている。

Bluetooth接続の場合、市販のトランスミッターなどをつなげたiPodや、Bluetooth内蔵DAPや携帯電話から、ワイヤレスで本機に音声を送信できる。ただしこのときには、A2DPプロファイルの制限により音が圧縮されてしまう。通常なら音質はあまり良いとは言えないが、本機ではCHORD独自のDA変換技術を用いることで、ハイファイ品質を実現できるという。


Bluetooth内蔵携帯電話から音声を送るデモも実施。Bluetoothで飛ばしているとは思えないほどの音質が体感できた

iPodの下に装着された黒い物体がワイヤレスLANトランスミッター。非常に小型なので邪魔にならない
最大の注目点はワイヤレスLAN接続だ。本機に付属する小型ワイヤレスLANトランスミッターをiPodに装着すると、iPodからデジタル出力された音声信号を、非圧縮のままINDIGOで受信、再生することができるのだ。

iPod touchやiPhoneには無線LANがもともと内蔵されているので、アップル純正のアプリケーションをインストールし、PC内のiTunesライブラリをリモコン操作することはできるが、本機の場合、iPodクラシックなど、無線LAN非内蔵機でも非圧縮デジタルワイヤレス伝送が行える。リニアPCMやアップルロスレスなど、データ量が大きいフォーマットの楽曲を入れておくには、まだフラッシュメモリー搭載iPodでは容量が足りない。様々なiPodで無線伝送を実現した意義は大きい。もちろん、ワイヤレス伝送の際もCHORDのDAC技術により、ハイファイ再生が可能となる。

同製品は3月に英国で販売を開始する。価格は7,500ポンドなので、日本円に換算すると100万円程度となる。ご承知の通り、国内ではタイムロードがCHORD製品を扱っているが、同社説明員によると、日本に何台かサンプル品を送ったという。国内で本機を試用することができたら、あらためてレポートしたい。

USB/Bluetooth対応DAC「QBD76」も置かれていた

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