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<CES2008:TAD>TAD Reference Oneをハイスペックソースでデモ − 試作パワーアンプも登場

2008/01/10
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新会社(株)テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズが設立されたされたばかりの、日本のハイエンドブランド「TAD」は、ベネチアンの34階に試聴ルームを設けた。昨年はマルチチャンネルでのデモンストレーションが中心だったが、今回のテーマは「音楽を楽しんでもらおう」ということで2チャンネルの再生のみとなっていた。


TADブースではTAD Reference Oneを2チャンネル再生でデモンストレーションしていた

今回のソースはCDがメインではなく、192kHzなどのハイスペックソースがメインである

今回はデジタルソースばかではなく、オリジナルから起こされた市販の高品位オープンリールテープも使用
ここでは、オーディオ銘機賞2008の金賞に輝いた「TAD Reference One(以下R-1)」をデモンストレーション。今回は、ハードディスクに収められた、192kHzまでのハイスペックソースを、BerkeleyAudioDesignのAlphaDACで受け、直接AyreのモノラルパワーアンプMX-Rに送るという伝送方法で、R-1を駆動していた。また、ソースにはTHE TAPE PROJECTのオリジナルから起こした38オープンリールテープも使用。こちらも素晴らしい音質で、R-1の高い再現能力を見事に引き出していた。開発に関わったアンドリュー・ジョーンズ氏の解説の元、デモンストレーション時には、毎回手立ち見が出るほどの盛況ぶりでR-1のアメリカでの注目度の高さを実証してくれていた。


別室に用意された試作段階のパワーアンプ。外観はまだまだの状態だが、音の仕上がり状態はかなりの部分まで詰めが行われている感じだ。発売はこの秋の予定
さて別室には、新会社から初のリリースとなる予定のモノラルパワーアンプが用意されていた。まだ、試作段階のもので、外観はほとんど作り込みがされていなかったものの、回路などの内部的にはかなり詰められていた。従来のものより遥かに制振性のダクタイルという新素材によるボトムベースを採用(写真の黒い部分)、トランスの制振にも新しい工夫を行い、すべてをメイド・イン・ジャパンによる厳選された高品位部材で作られているとのことである。パイオニアのエクスクルーシヴ時代の伝統を継承し、A級動作で高効率を実現。現状で300W/4Ωというスペックのモデルとなっている。発売はまだ先であり、今秋を予定しているとのことだ。


試作パワーアンプは、プロトタイプのミニReference Oneともいえるスピーカーでデモ。今回のショウのため急きょ作られたものであり、発売の予定は今のところないというのが、残念なところ
このモノラルアンプは、まだプロトタイプのブックシェルフ型の2ウェイスピーカー(今のところ発売の予定はなし。写真を参照)と組み合わせて、やはりハイスペックソフトを試聴できたが、制振効果によりとにかくS/Nがよく純粋な音で、引き込まれるように音楽を楽しむことができ、最終的な仕上がりを大いに期待できるパフォーマンスを見せてくれた。

このアンプとの組み合わせでTAD Reference Oneが、どのような音楽を奏でてくれるのか今年の大きな話題といえるだろう。

(季刊・オーディオアクセサリー編集部・樫出)

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