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今年の年末商戦もDVD-RW&R関連商品が熱い:RWPPI第33回目定例会議レポート

公開日 2005/10/31 10:35
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RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称RWPPI)は、第33回目となる定例会議をパイオニア(株)の目黒本社において開催した。


RWPPI代表 相澤氏
会議の冒頭にはRWPPI代表・相澤氏による挨拶が行われた。「昨今は次世代ディスクの話題が市場を賑わせているが、現実の世界ではDVD-RW/DVD-R関連の新製品が続々と発表されており、まさにこれからが本番であると言えよう」とコメントし、相澤氏は今年の年末商戦におけるDVD録画関連商品の躍進に期待を示した。また、DVDレコーダーが全世界規模で普及率を拡大していることを強調し、2層DVD-RWの登場など商品の多様化にも触れつつ、「RWPPIが主催するラウンドロビンテストの活動も、ますますその重要性を増すだろう」と評価した。


Wealth Fair Technologies社 廬氏

BenQ社 Wu氏
今回の会議から香港のWealth Fair Technologies社、台湾のBenQ社が加わり、RWPPIの会員企業も69社へと拡大した。

変わってRWPPI事務局より、今年の9月にトルコで開催されたCeBIT Bilisim Eurasia 2005の出展報告と、来年3月にドイツで開催されるCeBIT Hanover 2006への出展計画が発表された。事務局の森下氏は、トルコで開催されたCeBITの成果について、「DVD-RW/DVD-R関連商品の魅力をわかりやすく伝えるデモを行い、ビジターアンケートにも力を入れて来場者とのコミュニケーションを深めることができた。現地のユーザーをはじめとする多くの来場者にDVD-RW/DVD-Rのインパクトをもたらすことができた」と評価した。また、来年開催のCeBIT 2006 Hanoverについては「480,000人の来場者が予測されているが、トルコでの成功を活かしながら、積極的にDVD-RW/DVD-Rの特長を伝える展示を行い、成功を収めたい」と抱負を語った。


パイオニア(株) 村松氏
続いて登壇したパイオニア(株)の村松氏からは、現在DVDフォーラムにて規格策定中の「DVD-RW DLディスク」のスペックが紹介された。書き換え型の2層式ディスクとなる「DVD-RW DL」は、今年のはじめから規格化・技術審議がDVDフォーラムで開始され、現在は技術確認の作業を進めている段階であるという。本フォーマットの基本コンセプトは、「DVD-R DLを踏襲しながら書き換えの機能を実現していく」というものだ。規格には12cm/8cmのディスクが想定されており、DVDカムコーダーの便利な書き換え型メディアとしての特長を呼びかけていく。また既存の再生デバイスとの互換性を損なわないよう、技術的な変更を最小限にとどめることも基本コンセプトのひとつとされている。今後2006年の早い段階でフォーマットの正式なブックとなるVersion 2.0を発表し、製品の市場投入に向けた準備を進めていく予定であると村松氏は説明する。なお記録速度は2倍速からのスタートとなる。また、村松氏はDVDフォーラムで既に規格が制定された「8倍速記録対応DVD-R DLディスク」に関する特徴も振り返りながら、高速化対応など2層式DVD-Rディスクの今後の規格方針についても説明した。


ユーリードシステムズ(株) 松延氏

日本ビクター(株) 上田氏
引き続きRWPPIの参加企業から、この年末商戦に投入される新製品の幾つかが紹介された。ユーリードシステムズ(株)と日本ビクター(株)は、デジタルカメラで撮影した写真を簡易に編集してDVDに保存できるPC用アプリケーション「デジ物語 デジカメ編」を発売したが、本日はこの製品の紹介についてユーリードシステムズの松延氏が実演を交えてデモを行った。また同氏からはインタービデオ(株)が新しく発売したデジタルメディア統合ツール「Media One Gallery」に関する実演紹介も行われた。


サイバーリンクジャパン(株) 遠山氏

三菱電機(株) 濱田氏
サイバーリンクジャパン(株)の遠山氏からは、DVDレコーダーでVR録画されたCPRM対応ディスクについて、PC上でプレイリストの追加・編集・削除が楽しめるアプリケーション「Power Producer6」が紹介された。三菱電機(株)の濱田氏からは、スポーツ番組の見所だけを自動再生できる「ハイライト再生システム」機能や編集の利便性を高める「オートカットi」機能などを搭載した、DVDレコーダー「楽レコ」シリーズの新製品「DVR-HE50W」によるデモが行われた。


日本ビクター(株) 並木氏
さらに、日本ビクター(株)の並木氏からは、同社のDVDレコーダー「怪録ルパン」シリーズが搭載した技術が詳しく紹介された。独自開発の「スーパーMPEG-2 エンコードプリ&ポストプロセッサー」では、録画・再生時の高画質技術を実現しているという。また「インテリジェント2パスエンコード」技術の搭載により、HDDからDVDへの高画質ダビングが可能になった。これらの技術をベースに、「当社は3 in 1機能、画質、使いやすさにポイントをおいて、DVDレコーダーを開発して行きたい」と並木氏は語った。


(社)電子情報技術産業協会 金子氏
会議の最後には(社)電子情報技術産業協会(JEITA)専務理事の金子和夫氏により、「電子産業の最近の動向と課題」と題した特別講演が行われた。

はじめに業界の現在・将来における動向を語った金子氏は、「2004年以降は映像機器の国内出荷が金額・台数ともに好調を示している」としながら、特にテレビ・レコーダー・カーAVにおける成長が業界を牽引したと考察する。業界としてはこの好調を保ちつつ「ユビキタス情報社会の基盤確立を実現することが大切。情報家電やカーエレクトロニクス、ロボティクスをはじめとする有望領域の伸びはさらに加速する可能性をもっている」とエールを贈った。

また今後業界が発展するための課題については、「環境問題への取り組み」「地上デジタル放送の普及推進」「知的財産保護の確立」という各キーポイントを金子氏は指摘した。金子氏は中国や米国、欧州の動向を含む業界の国際動向についても、JEITAにおける取り組みなども織り交ぜて紹介し、本日の会議参加メンバーからの注目を集めた。

(Phile-web編集部)

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