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<IFA2005レポート:フィリップス>欧州の雄が提案する未来のコンセプト

2005/09/03
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「Ambilight 2」を搭載した32インチの液晶テレビ「32PF9966D」は9月発売

フルHDを実現した37インチ液晶テレビ「37PF9830」

フィリップスの薄型TV新製品の多くに「Ambilight 2」が搭載される
欧州のトップブランドであるフィリップスが提案する商品は独創性に満ちていた。同社が新たに発表した液晶テレビには「Ambilight」という独自技術が搭載されている。これは画面に映し出される映像の色合いをセンサーが感知し、本体の左右に配置されたランプの色と明るさを調節して映像のコントラストを高めるというものである。本技術は左右のランプが同時に駆動する「Ambilight 1」から、それぞれを個別に動かすことが可能になった「Ambilight 2」へと進化し、同社の最新ラインナップに搭載されている。

同様に「Ambilight 2」を搭載しつつ、1920×1080画素のフルHDクオリティを実現した37インチの液晶テレビが「37PF9830」だ。こちらはフィリップスのホームシアター製品に冠されるサブブランドネーム「CINEOS」シリーズにラインナップする商品として発売された。価格は4000ユーロ。画面を取り囲むように配置されたスピーカーはNXT社製であるという。

「WACS700」(写真右)と「WACS5」よりなる「ワイヤレス・ミュージック・センター」

BDプレーヤーのプロトタイプを展示


スピーカー一体型のフラッシュメモリープレーヤー「ShoqBox」

デジタルオーディオプレーヤー「GoGear」シリーズのフラッシュメモリータイプ
「ワイヤレス・ミュージック・センター」というカテゴリーを銘打ったサウンドシステム商品も来場者の関心を大いに集めた。40GBのHDDを搭載した「WACS700」には約750枚のCDをストックすることができ、これを最大5台までのサテライトステーション「WACS5」とワイヤレスに接続し、家中の各部屋で音楽を再生して楽しむことができるシステムである。先のEISAを受賞したというインパクトのあるデザインも魅力的だ。

Blu-rayディスクプレーヤーも参考出品された。こちらは2層・1層ディスクのそれぞれが再生できる仕様としており、来年の発売に向けた準備が進められている。

デジタルオーディオプレーヤーについてもデザインに独自性を打ち出した商品が並べられた。「ShoqBox」は512MBのフラッシュメモリーを内蔵したスピーカー一体型のデジタルオーディオプレーヤー。MP3/WMAのファイル再生に対応する。コンパクトなサイズとスタイリッシュなデザインを魅力としている。9月から販売が開始され、価格は179ユーロを予定している。


「PHOTONIC TEXTILES」は映像を映す生地素材を提案

「POLYMER VISION」は自在に形状がかわるディスプレイ素材

メガネなし3Dの実験も披露した
その他、フィリップス独自の未来に向けたコンセプトモデルを集めた「FUTURE ZONE」が注目を浴びた。「PHOTONIC TEXTILES」は、細かい発光ダイオードを繊維に織り込むことで映像が表示できる生地を用いて、鞄やクッションといった商品にディスプレイ機能を持たせるというものだ。「POLYMER VISION」は巻物のように丸めることが可能なディスプレイ。5インチでQVGAの解像度を実現したプロトタイプを展示した。またメガネなし3Dディスプレイの参考出品も行われた。

(Phile-web編集部・山本)

[IFA2005REPORT]

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