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≪CEDIA REPORT 2004(20)≫ダリ、インウォールタイプのハイエンドスピーカー試作機を公開

公開日 2004/09/12 22:13
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●DALI(ダリ)がRCAドームにて展開するブースでは、フラグシップ「Euphonia」シリーズから、日本ではまだ紹介されていない製品までがずらりと揃った。

同社にとって初めてのインウォールタイプスピーカーも、その試作モデルが公開され、大勢の来場者たちを釘付けにした。今回のDALIの展示内容については、同社のプロジェクト・マネージャーであるKim Kristiansen氏に詳しくお話をうかがうことができた。

DALI社のプロジェクト・マネージャー Kim Kristiansen氏

DALIが手がけるスピーカーシステムは、フラグシップモデル「Euphonia」シリーズにおいて確立された設計思想が受け継がれており、「全てのシリーズで広いリスニングエリアを実現し、豊かな立体表現力による贅沢なオーディオリスニングが楽しめる」とKristiansen氏は語る。

ドーム/リボンを複合させたトゥイーターは「Euphonia」「Helicon」シリーズに採用され、ハイスピードなサウンドを実現するほか、リスニングポイントがスピーカー正面から外れても特性に変化が生じないドライバーとネットワークが搭載されている。また両シリーズでは、Kristiansen氏が「研究に研究を重ねた」と語る、ペーパーとウッドチップのブレンドコーンが採用され、豊かな響きを持たせることに成功したという。キャビネットにも同社が独自開発した密度の高いMDF材が採用されており、同社のハンドクラフトを大切にする設計思想が、各製品の隅々に行き渡っていることが感じられる。

今回の展示では、「Helicon」シリーズのまだ日本に導入されていないウォールマウントタイプスピーカー「Helicon W200」や、DALIのスピーカーシリーズの中ではエントリーモデルに位置する「Suite」シリーズの製品も目にすることができた。

ウォールマウントが可能なスピーカー「Helicon W200」

「Helicon W200」の背面。ブラケット装着が可能な設計が施されている

「Suite」シリーズについては「製造の効率を高め、使用材などにおいても"Euphonia"や"Helicon"シリーズに限りなく近い高品質なものを採用することで、優れたコストパフォーマンスと高音質を実現しています」とKristiansen氏は紹介してくれた。

DALI「Suite」シリーズ

その他、日本のオーディオファンにもお馴染みの「Royal」シリーズからは、「Royal Menuet」のホワイトとブラックのカラーバリエーションが展示されていた。またサラウンドスピーカーシステム「Piano」シリーズについてKristiansen氏は、「壁掛け設置が可能なパワフルなサブウーファーが米国のカスタムインストーラーから好評をいただいています」と語ってくれた。

「Royal Menuet」のカラーバリエーションシリーズ

そして、今回のイベントで最もカスタムインストーラーたちの注目を集めていたのが、同社が世界で初めて公開したウォールマウントタイプスピーカーのプロトタイプモデルだ。

トゥイーターユニットには「Euphonia」「Helicon」シリーズに採用されているドーム/リボン複合トゥイーターを配置する予定という。背面には独自開発のネットワークを配置し、現在サウンドの作りこみを行っている段階とのこと。フレームにはアルミニウムと特殊ファイバーボードの2種類が検討されており、その贅沢な質感を目にしたインストーラーたちからは「ファンタスティック!」との声が上がっていた。

DALIのインウォールスピーカー試作機

フレームにはアルミニウムを使用


こちらはフレームにファイバーボードを使用したモデル

プロトタイプの背面ネットワーク


質感豊かなアルミフレーム

「米国ではインウォールスピーカーの人気がとても高く、DALIのスピーカー技術をインウォールタイプに投入することで多くのユーザーを獲得できるものと期待しています」とKristiansen氏は語る。本製品の完成と、日本のオーディオショウにおける公開を大いに期待したい。

(Phile-web編集部 山本)

[CEDIA2004REPORT]

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