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パイオニア、ダビング機能を充実させたDVDレコーダー4機種を発売−質疑応答全問掲載−

公開日 2003/09/03 17:42
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<左>パイオニア(株)専務取締役 新島昭氏 <右>ハイエンドモデル「DVR-710H-S」
●パイオニア(株)は、ダビング機能をさらに強化したHDD内蔵DVDレコーダー4機種を10月下旬より順次発売する。本日、東京都内にて発表会が開催された。

発売されるモデルは以下の通り。
「DVR-710H-S」\OPEN(予想実売価格140,000円前後)11月中旬発売
「DVR-610H-S」\OPEN(予想実売価格120,000円前後)11月中旬発売
「DVR-515H-S」\OPEN(予想実売価格100,000円前後)10月下旬発売
「DVR-510H-S」\OPEN(予想実売価格90,000円前後)10月下旬発売

発表会の冒頭、同社専務取締役の新島昭氏が登壇し、DVDレコーダーの市場規模について「03年度は前年度比2.4倍となる見込み。05年度には500万台規模となるだろう」とした上で、DVD-RW規格の互換性の高さを武器にシェア拡大を図る考えを示した。今回の新製品投入により、今年10月から来年3月にかけて45万台を出荷し、業界首位となるシェア35%をねらう考え。また同氏は、DVDレコーダーの海外展開を積極的に進め、今後は世界同時発売を行うと説明。特に米国ではTivo社と共同開発した「DVR-810H」を投入して存在感を高めていく。

4機種はすべてHDDを内蔵。容量は、710Hと610Hが160GB、515Hが120GB、510Hが80GBとなる。高速ダビング機能は昨年モデルから踏襲し、DVD-RWの4倍速書き込みが行える。EPモードの場合は最大24倍速でのダビングが可能。

新たに追加されたダビング機能にも注目したい。まず、VRモードで記録されたDVD-RWからHDDへのダビングが可能になった。ダビング速度も高速で、約4倍速での記録が行える。さらに、DVDを別のDVDにまるごとコピーできる「ディスクバックアップ」も便利そうだ。ビデオモードで録画したファイナライズ済みのDVD-R/RWディスクを一度HDDへ吸い上げ、他のDVDへそのままバックアップする。この機能では、タイトル名や編集ポイントもそのままバックアップできる。

すでに発表済みの「DVR-310-S」で導入された新機能は、もちろん今回の4機種にも搭載されている。DVD-RW録画時の「追いかけ再生」や「同時録画再生」が可能で、さらに「アドバンスドディスクナビ」では、選択したタイトルのサムネイルが音声付きの動画で表示される。

CMカットの手順も大幅に簡略化された。録画時に、音声(ステレオや二カ国語など)に連動して自動的にチャプターが打たれるので、すぐにカットすべきCM部分が選択できる。また、前述の通りサムネイルは音声付きの動画で表示されるので、さらに判別がしやすくなった。

そのほか、操作性を向上させる新機能も満載。30枚分のディスク内容と残量情報を本体に記録し、ディスクをセットしなくても情報を参照できる「ディスク一覧」、リモコンの十字キーを使って開始時刻と終了時間を設定するだけの「かんたん予約」機能などは使用頻度が多そうだ。なお、EPGには対応していない。

ここからは各モデルの特徴を見ていこう。510Hと515Hの違いはHDD容量の違いと本体のカラーリングの違いのみ。710Hはラインナップ中最高容量となる160GBのHDDを装備し、さらにゴーストリダクション、高画質映像回路「VQE8」、RCAタイプの色差出力端子、同軸デジタル音声出力端子などを備える。映像DACも216MHz/12ビットのものを採用するなど、再生機能の充実にも力が注がれている。610Hは、160GBのHDDを搭載するほか、DV入出力端子も装備した。

4機種の外観は、細かなカラーリングの違いを除けばほぼ同一。HDD内蔵タイプとしては最薄となる高さ6.9cmを実現し、設置性の向上も図られている。

以下、発表会席上で行われた質疑応答の内容をご紹介する。

Q:世界同時発売とのことだが、現在の地域別の出荷台数を教えてほしい。
A:03年度は60万台を出荷する予定だが、そのうち45〜50万台が国内向けとなっている。

Q:DVDレコーダー事業の損益はどのような状況になっているか。
A:今期は黒字化できる見込みだ。

Q:DVD-RWからHDDへのダビング速度は?
A:約4倍速である。

Q:ディスクバックアップの速度は?
A:吸い上げ時、書き出し時ともに約4倍速である。

Q:動作時の音は何デシベル?
A:数値は測定していないが、今回から温度を感知してファンの回転数を制御する仕様に改めたので、動作音は前機種より低減しているはずだ。

Q:HDDはなぜ160GBにとどめたのか?
A:80/120/160というラインナップがわかりやすい事に加え、ユーザー調査で、160GB容量で十分という結果が出たためだ。

Q:DVカメラ接続時に、DV形式のままHDDに保存できないか?
A:できない。

Q:EPGを搭載しなかったのはなぜ?
A:国内ではまだ多チャンネル化が進んでおらず、不必要と判断した。米国向けのDVR-810Hでは数百チャンネルに対応したEPG機能を搭載している。

Q:EPGを搭載することによるコストアップ額はどの程度?
A:具体的な金額は言えないが、アメリカと国内ではずいぶん異なる。国内では2つの方式があり、それぞれコストが違う。

【問い合わせ先】
パイオニア(株)
カスタマーサポートセンター
TEL/0070-800-8181-22

(Phile-web編集部)

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製品スペックやデータを見る
  • ブランドPIONEER
  • 型番DVR-710H-S
  • 発売日2003年11月中旬
  • 価格\OPEN(予想実売価格140,000円前後)
【SPEC】
●HDD:160GB ●録画時間:最大約204時間 ●入出力端子:ビデオ入力3、Sビデオ入力3、ビデオ出力2、Sビデオ出力2、光デジタル音声出力1、同軸デジタル音声出力1、D2出力1、RCA色差出力1、DV入出力1 ●外形寸法:420W×69H×341Dmm ●質量:5.1kg
  • ブランドPIONEER
  • 型番DVR-610H-S
  • 発売日2003年11月中旬
  • 価格\OPEN(予想実売価格120,000円前後)
【SPEC】
●HDD:160GB ●録画時間:最大約204時間 ●入出力端子:ビデオ入力3、Sビデオ入力3、ビデオ出力2、Sビデオ出力2、光デジタル音声出力1、D2出力1、DV入出力1 ●外形寸法:420W×69H×341Dmm ●質量:5.1kg
  • ブランドPIONEER
  • 型番DVR-515H-S
  • 発売日2003年10月下旬
  • 価格\OPEN(予想実売価格100,000円前後)
【SPEC】
●HDD:120GB ●録画時間:最大約153時間 ●入出力端子:ビデオ入力3、Sビデオ入力3、ビデオ出力2、Sビデオ出力2、光デジタル音声出力1、D2出力1 ●外形寸法:420W×69H×341Dmm ●質量:5.1kg
  • ブランドPIONEER
  • 型番DVR-510H-S
  • 発売日2003年10月下旬
  • 価格\OPEN(予想実売価格90,000円前後)
【SPEC】
●HDD:80GB ●録画時間:最大約102時間 ●入出力端子:ビデオ入力3、Sビデオ入力3、ビデオ出力2、Sビデオ出力2、光デジタル音声出力1、D2出力1 ●外形寸法:420W×69H×341Dmm ●質量:5.1kg