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コスト削減と最大のフレキシビリティを実現させた新デバイス

公開日 2001/10/17 14:53
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アナログ・デバイセズの新製品「AD1871」
● アナログ・デバイセズ社では、マルチビット・ステレオ・オーディオA/Dコンバータの新製品「AD1870」「AD1871」を、米国で10月16日に発表した。「AD1870」「AD1871」はオーディオ用の高分解能(高ビット数)A/Dコンバータで、音の強度の微妙な差が重要となるような、高精度が要求されるオーディオ向けの製品だ。

 「AD1870」は、低コストの16ビット・オーバサンプリング・ステレオ・オーディオA/Dコンバータで、シグマ・デルタ技術 に基づいている。

 5 V単一電源で、おもにデジタル・オーディオ帯域のアプリケーション向け。S/N比は92dB、THD+N(全高調波歪みおよび雑音)性能は-90dB。シリアル・デジタル出力は非常にフレキシブルで、8個のユーザ定義モードを備え、それぞれにマスターおよびスレーブ・モードがある。

 また、「AD1870」は、わずかのグルー・ロジックでDSPチップ(例えば、当社のADSP-219xおよびSHARCファミリー)とインターフェース可能。パワーダウン・モードがあり、同モードではデバイスの消費電力は平均100 μW(マイクロワット)以下となる。おもな用途としては、CD-R、自動車用HiFiシステム、デジタルTV、およびHDTVのような、オーディオ家電機器だ。

 「AD1871」は24ビット96 kHzステレオ・オーディオA/Dコンバータだ。24ビットのコンバージョン・チャネルを2個備え、各チャネルはプログラマブル・ゲイン・アンプ、マルチビット・シグマ・デルタ変調器、デシメーション・フィルタで構成。THD+Nは-94 dB、ダイナミックレンジは105 dBで、DVD-Rやその他の新しいコンスーマ機器の高性能要求に対応している。AD1871の各入力チャネルは、シングルエンド入力あるいは差動入力のいずれにも適用できる。シグマ・デルタ変調器は独自のマルチビット・アーキテクチャを特長としており、32kHzから96kHzの標準オーディオ・サンプリング・レートで、全オーディオ帯域に渡って最高の性能を実現する。AD1871のオーディオ・データ・インターフェースは、I2S 、右詰め、左詰めのような、通常のインターフェース形式をすべてサポート。カスケード・モード機能もあり、最高4個のAD1871(8チャネル)で単一のDSP SPORTを駆動する構成が可能だ。カスケード・モードはとくにハイエンドのコンスーマ製品やプロフェッショナル向けのミキシング・コンソールのような、マルチチャネル・アプリケーションに適している。


AD1870は、28ピンSSOPパッケージ入りで、1,000個受注時の単価は4.52ドル。AD1871もまた28ピンSSOPパッケージ入りで、1,000個受注時の単価は5.09ドル。詳細は、 http://products.analog.com/products/info.asp?product=AD1870 および
http://products.analog.com/products/info.asp?product=AD1871まで。


(AVレビュー編集部)

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