HOME > インタビュー & VGP2014金賞受賞メーカー特別インタビュー パナソニック

インタビュー

VGP2013SUMMER 金賞受賞メーカー特別インタビュー

高付加価値商品が市場で見直される今
画と音にさらに磨きをかけ訴求する
パナソニック(株)
日本地域コンシューマー マーケティング部門
コンシューマーマーケティングジャパン本部
AVCグループ グループマネージャー
宮地晋治
VGP2014 総合金賞
液晶テレビ "VIERA"「TH-L65WT600」
BDレコーダー "DIGA"「DMR-BZT9600」
VGP2014 特別技術大賞
BDレコーダー「DMR-BZT9600」
VGP2014 ライフスタイル特別賞
ハイコンポ「SC-PMX9LTD」
VGP2014 金賞受賞モデル
TH-L65WT600/TH-L60FT60/UN-DM15C1/HC-X920M/HC-V520M/DMR-BZT9600/DMR-BZT860/DMR-BWT560/UN-JL15T2/SC-PMX9LTD
(VGP各部門の詳細はこちらをクリック)
VGP2014で総合金賞を果たした4KテレビとBDレコーダー。AV市場でもっとも期待されるカテゴリーで、さらなる付加価値提案を行っていくパナソニック。ピュアオーディオへも注力し、新たな局面を切り開く。

ついに投入された4Kテレビは テレビを超えた価値を追求

−− 満を持して投入された4Kのテレビとレコーダーが総合金賞を受賞されました。

宮地 4Kテレビは将来を見据えてHDMI2.0の規格が確定するのを待って、発売いたしました。50インチ以上のテレビにおける4Kの販売構成比は、今年度の1Q、2Qと我々が想定した以上のスピードで上がっています。そのような中で我々としては今回、4Kテレビをテレビ以外の用途でもお客様に楽しんでいただくご提案をしていきたいと考えます。

そのポイントはネットワーク接続。我々は今年からテレビに搭載した「マイホームスクリーン」機能でネットワークをより親しみやすくしていますが、受賞モデルには4K対応のメディアプレーヤーや4Kブラウザを搭載しました。パナソニック4Kチャンネルからインターネットで公開されている4K動画をそのままの解像度でご覧いただけるなど、放送波以外でも、色々なコンテンツをお楽しみいただくご提案をして参りますが、「4Kの可能性をテレビだけで終わらせるな」というキャッチフレーズを前面に打ち出していきたいと思います。

テレビ映像に組み合わせてインターネットサービスや録画一覧などを好みで選んで表示する「マイホーム」機能も、4K対応に合わせて刷新。

テレビはこの秋のモデルが「VIERA」として10年目、レコーダーは、「DIGA」発売から10年が経過し、11年目の節目を迎えています。DIGA最上位クラスの9000番は、徹底的に画質を追求してきましたが、後継の9600番はさらに「マスターグレードビデオコーディング」にも磨きをかけ、「DIGA史上最高画質」となりました。11年目の集大成として、録画機プラス付加価値のあるプレーヤーの圧倒的な再生画質を完成させたということです。

−− テレビ周辺の機器はこの夏以降、需要が戻って来たという声が店頭で広く聞こえています。

宮地 テレビは50インチ以上や37インチ以上の大画面サイズでは、この8月頃から台数ベースでも前年を超えてきており、今後は4Kのテリトリーである50インチ以上をいかに身近にするかがポイントとなります。今年のビエラは、上位モデルに音声操作機能を搭載しましたが、通常のテレビ操作に加え、ネットワークコンテンツを楽しむ際にもより快適に使っていただけると思います。2014年、15年に向けて、使い勝手の進化にもさらに取り組まなければならないと考えています。

−− この年末商戦は、消費税増税前の最後の商戦として盛り上がりそうです。

宮地 当社はここで、50インチ以上、付加価値モデルの販売構成比を一気に上げたいと考えています。来年は冬季オリンピックイヤーですから、我々もオフィシャルスポンサーとして4Kテレビの導入に合わせて、店頭をソチオリンピック装飾に切り替え、販促もWeb連動型にして、オリンピックを音声操作で楽しんでいただく仕掛けをつくりました。店頭のテレビを音声リモコンで実際に操作して、ユーザーベネフィットを体感いただきたいと思っています。レコーダーの需要もテレビに合わせて戻りつつありますので、この販売チャンスをきっちり刈り取りたいと考えています。

さらに足元ではBluetooth対応の「マカロンスピーカー」や天井に取り付けるシーリングスピーカーといった、テレビまわりの音に対する商品の販売が好調です。外付けのスピーカーではシアターバーを主体に、新たにテレビの下に敷くシアターボードもご提案しました。これらを単価アップにつなげて参ります。

ピュアオーディオへの展開を 今後とも強化する

−− 今回のVGPでは、本格的なオーディオコンポもライフスタイル特別賞を受賞されました。

宮地 テレビの画質と同様に、お客様の音への関心も高まっています。団塊世代の方が若い頃に親しんだ曲を聴くニーズも生まれ、ハイレゾという新しい方式も入って、よりいい音が注目されるようになりました。当社も今後オーディオ分野に、さらに注力して参ります。今まではHCシリーズのようにデザイン重視型のオーディオを展開してきましたが、今年はピュアオーディオカテゴリーのひとつの入口としてPMXというコンポを提案、さらにリミテッド版という形で付加価値モデルを投入しました。VGPを受賞することができ、格別の思いです。今後もさらに評価いただけるよう尽力して参ります。

ハイレゾ/AirPlay対応のドックコンポに高音質パーツ付属限定モデル「SC-PMX9LTD」。VGP2014で「ライフスタイル特別賞」を受賞した。

−− オーディオ市場はポータブルプレーヤーにシフトして、イヤホンやヘッドホンが主流です。しかしここに来て、ダウンロードコンテンツのハイレゾ音源が浸透して、もっといい音で聴こうといった風潮も生まれています。オーディオのコンポが改めて見直されるタイミングにありますが、ここはどんなチャネル政策で展開されますか。

宮地 オーディオ商品については、きちんと音の違いを接客いただける店舗で聴いていただく必要があります。また一方でWEBなどを使ってオーディオの評論家の先生方によるアプローチも進めています。

オーディオ商品も今、ご販売店様が徐々に注力されているのを感じます。ここで需要をぐっと盛り上げていきたいですね。中でもBluetoothスピーカーの構成比が上がっていますが、そうした新しい需要もきっちりと取り込んでいきたいと思います。

より良い音、より良い映像で楽しんでいただく付加価値提案に、今後ともしっかりと取り組み注力して参ります。

宮地晋治氏 プロフィール

1988年九州松下電器(株) (現パナソニックシステムネットワークス(株))入社 2012年AVCマーケティング ジャパン本部 商品グループ グループマネージャー 2013年コンシューマーマーケティング ジャパン本部 AVCグループ グループマネージャー