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ヘッドチェアが語る団体の歩みと記録メディアの将来像

「DVDの再生互換はいま」RRTのキーパーソンに訊く〜パイオニア・石井英宏氏

公開日 2008/12/17 16:10 Phile-web編集部
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RWPPI ヘッドチェアマン 石井英宏氏
RWプロダクツプロモーションイニシアティブ(略称:RWPPI)は第39回目のラウンドロビンテストを12日、パイオニア(株)の目黒本社にて開催した。

今回は、RWPPIのこれまでと記録メディアの将来について、ヘッドチェアマンを務めるパイオニア(株)技術開発本部 研究支援部 マネージャーの石井英宏氏に話を聞いた。

自社でDVD-R/RWやDVDレコーダーの開発に携わっていた縁からRWPPIの立ち上げにも関与し、第2期目からレコーダーワーキンググループのチェアを務めた石井氏。その後、2006年にヘッドチェアとなった彼は、「RWPPIを始めた当初は、自分自身としては正直、DVD-R/RWというメディアがCDと同様な繁栄を見せるとは思っていなかった」と当時の情勢を振り返る。

そんな彼の思いを良い方向に裏切り、その後DVD-R/RWが記録メディアとして順調にシェアを拡大していったのは周知の通り。そうした流れの中で「DVDの中でも様々な技術が出てきて、このままではユーザーが混乱して迷惑をかけてしまう。それではDVDの発展はない」(石井氏)との考えが生まれ、ラウンドロビンテストを行う中で、“マウントチェック”を行うようになったのだという。なお、“マウントチェック”とは、最新フォーマットのディスクを未対応機器のドライブ・プレーヤーなどの機器に誤挿入したときに、“誤動作を発生させないか”をチェックするためのRWPPI独自の試験項目だ。また、石井氏は「DVD Download Disc」用のブランクディスクが今後世の中に出てくる可能性などについても言及し、マウントチェックの重要性を改めて語った。

これまで実際に様々なラウンドロビンテストを行ってきたRWPPI。今期は実際に市場に出回っている各社のディスクを購入してのサンプリングチェックするなど新しい試みも行っている。

そして石井氏は、「各ワーキングのチェア、コ・チェアの方に上手くハンドリングしてもらっており、また、各社とも熱心なエンジニアの方が参加してくれている」と議論も順調に交わされていることを説明すると同時に、「RWPPIで各社の横のつながりができ情報交換が行われたことも、互換性の向上に役立ったのではないか」と活動の意義についてもコメント。「参加各社の努力のおかげもあり、DVD-R/RWは光ディスクメディアの中で成功出来ました。そのお手伝いができたことは嬉しい」と語った。

また、BDなどを含めた光ディスクの将来について石井氏は「時代に合わせてユーザーが必要とするようなものに変わっていく必要があるだろう」と展望を口にし、時代と共に歩んでいく必要性を説いた。

なお、この日の全体会議では、各ワーキンググループからのテスト結果報告と次回日程の調整などが行われた。また、今期の成果は来年3月に開かれる東京セミナーで報告される予定だ。

全体会議の様子

フィジカルフォーマットワーキンググループ


プレイバック・コンパチビリティ(再生互換)ワーキンググループ

ロジカルフォーマットワーキンググループ

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