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進化したHA7USB

オーディオテクニカがUSB端子付きのヘッドホンATC-HA4USBを発売したのは昨年4月のことである。世界初のUSBヘッドホン。USBだからデジタル信号のままでヘッドホン本体まで接続することができる。その効果は目覚しいもので、PCオーディオの音をあらためて見直させる契機となった。

本機ATC-HA7USBはそれに続く第二弾である。HA4USBの上位モデル。音質的にも一段とグレードアップされていることは言うまでもない。その詳細をご紹介することにしたい。

前モデル
「ATC-HA4USB」
新モデル
「ATC-HA7USB」
\OPEN(予想実売価格25,000円前後)
製品データベース
オーディオテクニカ製品紹介ページ

 

D.A.D.S.構造
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2重構造のハウジングが低音のレスポンスを伸張
ATC-HA7USBは径53mmのドライバーを使用した密閉式ダイナミック・ヘッドホンである。外形を見てもわかるとおり、HA4USBに比べてぐっと大型になっている。ドライバーで比較すると約30%以上も径が増えた勘定だ。それだけでなくD.A.D.S.(ダブル・エア・ダンピング・システム)と呼ばれる独自の構造(特許出願中)を新規に採用している。これはドライバーを収めるハウジングの中にさらにもうひとつのハウジングを設けた二重構造で、空気によるダンピング効果を高め、低域のレスポンスを伸張する仕組みである。これによって大口径ドライバーの再現力がいっそう強化されることになった。またマグネットは強力なネオジウムである。

ハウジング部にはD/Aアンプが内蔵されている。ここでデジタル信号をD/A変換したうえでドライバーを駆動するわけだ。このためパソコンのアンプからは影響を受けず、純度の高い再生が可能になる。このハウジングの外側には、ミュートと音量調節のボタンが装備されている。パソコンの画面を見ていると、ボタンの操作に従って再生用ソフトのボリュームが動くのがわかる。

このハウジングは大型だが、かけ心地は大変よく工夫されている。3Dウイングサポートというこれも特許出願中の新しい機構によって、ヘッドバンドの調節なしにジャストフィットさせることが可能。またイヤパッドを含めたトータルイヤフィットと呼ばれる設計によって、耳への当たりも極めて柔らかく軽い。この他扱いやすい片出しコードや録音時に便利な反転モニター機構など、便利で使いやすい機能にも溢れている。

3Dウイングサポート
トータルイヤフィット
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自然なフィット感を実現
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耳全体をやさしく包み込むジャストフィット設計