優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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ブルックナー:交響曲第7番

指揮:セルジュ・チェリビダッケ、ベルリン・フィル クラシック DSD(2.8MHz)

レーベル:Sony Classical 配信サイト:e-onkyo music

■山之内 正レビュー
東西ドイツ統一の2年後にチェリビダッケがベルリンフィルを振ったブルックナーの第7番は当時大きな話題になった名演の一つだ。これまで映像メディアで接することができたが、今回、オリジナルのLD用マスターからDSDリマスタリングが行われ、SACDとハイレゾ音源でのリリースが実現。演奏会場は現在のコンツェルトハウス(旧シャウシュピールハウス)で、同じベルリンでもフィルハーモニーに比べると残響時間が長く、特に低音楽器の充実した響きに特徴がある。チェリビダッケは会場での響き具合を精密に把握してテンポやバランスをコントロールし、他の指揮者では引き出せない澄んだハーモニーを引き出す。そんなチェリビダッケならではの音創りの成果を忠実にとらえた録音として注目に値する。
(DSD 2.8MHzにて試聴)

総合点 9.1
低域の伸び9.3点 高域の伸び9.1点 セパレーション9.1点 ディテール9.2点 透明感9.3点 空気感9.3点 質感9.0点 静寂感9.1点 残響 奥行き 音像 アタック