優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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Script for a Jester's Tear

Marillion ロック FLAC
96kHz/24bit
レーベル:Rhino/Parlophone 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
ムーヴメントとしてのプログレッシブ・ロックの1970年代末にはすでに衰退期にあったというが、そのプログレのサウンドを1980年代に貫いたことで、広くからとは言えないまでも、強い支持を受けたというバンドのデビューアルバムのハイレゾ化。バンドのオリジナリティが確立される前の時期であり、70年代プログレの要素をそのまま受け継ぐ部分が強すぎ多すぎとも言われている作品のようだが、ということはつまり「70年代プログレを濃縮したサウンドがここにある!」的な作品でもある。プログレ入門にもよいかもしれない。低域高域共にそれほど伸びているわけでもないが、当時のバンドの録音としての平均的な水準は確保しているかと思う。注目点としては、1983年リリースというタイミングもあってかのシンセサイザーの活躍!この時期はアナログシンセからデジタルシンセへの移り変わりが始まる頃であり、言い換えればアナログシンセは製品としてもプレイヤー側の使いこなしとしても完成された時期。本作にもそれならではの様々な音色が収められている。その音のニュアンスをしっかり捉えているという面においては、録音クオリティも文句なしだ。ちなみに当時の邦題「独り芝居の道化師」も当時のレコード会社のセンスの秀逸さを感じさせる。
(FLAC 96/24にて試聴)

総合点 9.2
低域の伸び9.1点 高域の伸び9.1点 セパレーション9.2点 ディテール9.1点 透明感9.2点 空気感9.2点 質感9.2点 静寂感9.2点 残響 奥行き 音像 アタック