エッあの人も、ホームシアターをやっていた!?
三谷幸喜(脚本家)

担当編集者からの裏話

日本を代表する喜劇作家、三谷幸喜さんをインタビューするにあたって、彼の素顔がどんなものであるのか、とても興味がありました。なぜなら、『みんなのいえ』で三谷さん自身をモデルにしていると思われた田中直樹さん演じた主人公が、やや優柔不断ではあるものの心やさしくまじめな人物であったので、「三谷さんも、こういう人なのだろうか…」という思いがあったからでした。しかし、もしそのとおりであったら、あまりにも"いい人"すぎて、却って心配になってしまうような変な心境ももっておりました。一方、『ラヂオの時間』で三谷さんが描いたのは、テレビやラジオなどの裏の世界。ピュアなものとそうでないもの、創作への思いと欲望などが入り混じった世界だったので、「三谷さんて、ひょっとしたら、人生の酸いも甘いも味わってきたニヒルな人なのかもしれない」などとも想像していました。さて、インタビュー当日、私が感じたのは、どちらの三谷さんだったでしょう? 答えは、誌面で。彼の映画や物語への"とりつかれ具合"にも注目です。