特集2

最新プロジェクター4モデル、ホームシアタースタイル研究

担当編集者からの裏話

パナソニック・カジュアルシアター、ソニー・CINEZA、PLUS・ピアノ、三菱LVP-L01と、熱い視線を浴びる4機種を集めての第3特集は、音元出版第1試聴室での視聴を無事終えたのち、その舞台を中目黒のスタジオフォボス・アネックスEスタジオへ。それぞれのプロジェクターの個性を生かしたシステムがスタジオ内に展開されると、スタイリストの茂木雅代氏が世界中から取り寄せた、家具、ラグ、インテリア小物と一体になって、各々着想を異にしたホームシアターの空間がそこに出現しフィルムに定着する。雑誌つくりの仕事のなかでも、いちばんスリリングな、ワクワクする瞬間だ。

その撮影のトリが三菱LVP-L01によるいちばん豪華な大人向けのセット。BOSEのスタイリッシュな55WER(スピーカー)がニョキニョキと2本並び立ったところまではよかったのだけれど、タッパの高い55WERに合わせてスクリーンのバトンの下までセンタースピーカーを持ち上げたTAOCがバレバレ。もちろん、それが不都合なわけでもないのだけれど、スタイリングを担当された茂木さんはちょっと不服だ。このスタジオフォボスをフランチャイズ球場?、というかベースキャンプにしている茂木さん、やにわに膝をポン、とたたき立ち上がると撮影中の別のスタジオへと姿を消した。して、数分後、オトモダチを連れて凱旋。ラブラドールレドリバーのプリンだ。

タレント犬だけあってさすがにお利巧なプリン、センタースピーカーの前に辛抱強くおスワリしてくれて、撮影は無事終了。『ホームシアターファイル』誌上はじめての「犬を含むシステムプラン写真」がこうして誕生した。「エッ、そんなにお利巧なワン君なら、ワタシも欲しい、移動する吸音体は定在波対策になりそうだし……。システムのクレジットに載せて!」ですって? ダメダメ、ホームシアター犬・プリンは売り物ではありません。ファイルナンバー・ペット部門(猫のロッキーとか、まりなちゃんとか、いろいろいたでしょ)にちゃんと登録されたぼくらの仲間(phile)なんだから。