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SA8400

MARANTZ
SA8400

¥90,000(税抜)

発売:2003年9月上旬
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あえてマルチchに対応せず2ch再生に特化した中堅機

オーディオ銘機賞2004 ≪デジタルプレーヤー部門≫受賞モデル

【SPEC】
●チャンネル:2チャンネル ●再生周波数範囲:2Hz-100kHz ●周波数特性:2Hz-50kHz(-3dB) ●ダイナミックレンジ:114dB ●高調波歪率(1kHz):0.0009%
●ワウフラッター:水晶精度 ●音声出力(アンバランス):2.2V ●外形寸法:440W×113H×335Dmm ●質量:7.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

価格帯性能比が極めて高い秀作だ

マランツは一貫してSACDに力を注いできた。この2チャンネル専用のSACDプレーヤーはSAシリーズの中堅機であり、なかなか凝った内容だ。

たとえば駆動系は新しいオーディオ専用モジュールを採用。ノイズの輻射問題にに配慮した実装であり、全体はシールドを厳重にしたボックス構成を採用している。

また音声出力部にはマランツ独自のHDAM(R)(高速電圧増幅モジュール)を搭載。実質はICではなく個別部品を集積した高性能アンプである。それに電源トランスは純度の高い銅線であるOFC巻線である。おまけにアナログ出力端子は真鍮削り出しのピンジャックを採用しているのである。さらに、シャーシは二重構造として機械的、電気的にクリーンな状態になるよう配慮している。

SACDは実に濃密な世界を構築している。チェロは木質の響きを伴いながら豪快に吹き上げるし、余韻はその濃淡模様の変化まで克明だ。オーケストラは楽器の配置が良く見えるし、よく響き合っているのが生々しく実感できる。奥行き方向や高さ方向の展望も高水準であり、さすがはSACDだと何度もつぶやくとになった。

CDはアナログ接続では熟成感、デジタル接続では解像感が味わえる。どちらにしても、S/Nが高水準であり、極微のゆらぎ成分までよく再生される。

マルチチャンネル対応ではないが、価格帯性能比が極めて高い秀作を歓迎したい。

(text:吉田伊織)