様々なソースに最適に対応できる高品位モデル
型番からは、デノンのフラグシップDVDプレーヤーDVD-A1の姉妹機であることが分かるが、中身は大きくブラッシュアップされている。今後の開発・発売計画は公表されていないが、DVD-A1の系譜は、SACD対応を果たしつつ、ハイエンドモデルと本機の2ラインに分かれる可能性もある。世界で初めて216MHz/12bitの映像DACを搭載するなど、映像回路の中身も注目に値するが、ここでは試作機から得た情報を元に、音声系の構成に絞って概要を紹介することにしよう。
オーディオ回路の特徴は、AL24プロセッシング・プラスの採用、DCD-SA10と同様のSACD対応D/Aコンバーターの搭載など、上級機種を継承。DSD信号とPCM信号の処理系を独立させた構成もDCD-SA10譲りである。好評のピュアダイレクトモードも受け継いでいる。最後に試作機の印象を簡単に触れておこう。映像の精細感の高さにまず強い感銘を受けたが、音もそれに劣らず高密度で、情報量が豊富であった。一つ一つの音の質感が高く、きめ細かく繊細なタッチもうかがうことができた。なによりもSACDで垣間見せた、音場の立体的な造形力に強い印象を受けた。ユニバーサルプレーヤーの新しいベンチマークになりうる可能性を秘めている。発売が楽しみだ。

本機の端子部。デジタル音声出力端子は独自のデノンリンクとIEEE1394端子も用意されている

【SPEC】
【SPEC】●周波数特性:DVD→2Hz〜88kHz (192kHz)、2Hz〜44kHz(96kHz)、2Hz 〜22kHz (48kHz)、SACD→2Hz 〜100kHz、CD→2Hz 〜20kHz ●S/N:120dB ●全高調波歪率:0.0008% ●ダイナミックレンジ:110dB ●対応フォーマット:DVDオーディオ/ビデオ、SACD、CD、ビデオCD、MP3、JPEG(コダックピクチャーCD、フジカラーCDを含む) ●デジタル音声出力:DENON LINK×1、IEEE1394端子×2、光×1、同軸×1 ●アナログ音声出力:フロント2、センター/サラウンド/サブウーハー各1系統 ●消費電力:45W(待機時約1W) ●外形寸法:434W×139H×434Dmm ●質量:13.3kg ●問い合わせ先:(株)デノン宣伝部 TEL/03-3837-8915