新製品批評
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ホームプロジェクターは2005年、一層の大ブレイクが予感されるデジタルAV機器として期待されている。本章では評論家の折原一也氏に、ホームプロジェクター選びの様々なコツを訊ねてみた。プロジェクターを評価する各ポイントが明らかになれば、HPのプロジェクターが手軽に大画面シアターライフをはじめてみたいと考えている方々にとって、好適なモデルであることがお解りいただけるはずだ。今年プロジェクターの購入を検討している方々はぜひ参考にして欲しい。


【Q】
他の大画面製品と比較した際、フロントプロジェクターの良い所は?

フロントプロジェクターの優位点としては、比較的低価格な製品でも圧倒的な大画面を実現できる点が挙げられる。特に50インチを超えるサイズでは現時点では選択肢は非常に少なく、昨今のホームプロジェクターブームによりエントリー向けの製品でも急速にクオリティアップが進んでおり、エントリー向けの製品でも高価で、クオリティ面でも不安のあった数年前とは状況が一変していため、映画視聴など大画面を実現する方策としては是非ともプロジェクターを第一の選択肢として考えたい。

ep7122/ep7112/ep9012 投影距離とスクリーンサイズの関係表
アスペクト比16対9
単位はメートル
ep7122 ep7112/ep9012
最短 最長 最短 最長
30インチ 1.1 1.3 1.1 1.2
40インチ 1.5 1.7 1.4 1.6
60インチ 2.2 2.6 2.1 2.4
80インチ 2.9 3.4 2.8 3.3
100インチ 3.7 4.3 3.5 4.1
150インチ 5.5 6.4 5.3 6.1
上の表を見てわかる通り、ep7112/ep9012ではスクリーン面から最短約2.8mの距離で、ep7122では最短約2.9mの距離で80インチの大画面を楽しむことができる。

【Q】 ホームシアターを楽しむためには、プロジェクターのほかに何が必要?

一般的にホームシアターの環境では、大画面のほかにサラウンド音声が必要となる。プロジェクター製品では通常、音声出力機器は内蔵されていないため、AVアンプと5.1chのスピーカーを視聴環境にセッティングして、ケーブルを接続して利用することとなる。また、DVDの再生では、DVDプレイヤーも別途用意する必要がある。しかしながら、今回紹介したHPのep9012では、DVDプレイヤーの他にスピーカー、アンプなど音声関連機能も内蔵されているため、プロジェクター1台で手軽に迫力あるホームシアターが楽しめるようになる。


【Q】液晶と DLPのどちらの方式のプロジェクターが良い?

DLP方式の優位点は、映画館でも導入されていることからもわかる通り、やはりそのクオリティの高さが魅力だ。コストラスト比が高く画素間ギャップが少ないため、液晶にあるような格子が見える心配もない。唯一の欠点が製造コストの高さだが、最近ではエントリーモデルにも搭載されており液晶にも迫りつつある。


DLP方式は非常に高い映像コントラストを実現できるので、映像表現の要となる、白と黒の再現性が飛躍的に向上する。つぶれがちな黒の階調もクリアに表現し、メリハリと臨場感のある映像が楽しめる。(イメージはクリックで拡大)


【Q】パネル解像度はどれくらいのものが良い?

パネル解像度は、クオリティという観点で言えば高いに超したことはない。ただし、採用パネルにより価格帯が大きく異なり、ハイビジョン放送を完全に再現できる1080pパネルを採用した製品では200万円以上、中級機と呼ばれる720pパネル採用の製品では25万円程度、480pパネル採用の製品では15万円程度と大きく分かれる。また、再生ソースのクオリティとの相性もあり、DVDの再生では480pでも十分なクオリティを引き出せる。

【Q】 そのほか、プロジェクターはどこを見て選べばよい?

プロジェクター製品は、エントリー向け製品ラインナップが急速に広がっており、製品選びに悩むところとなっている。まず家庭での使用を考えるのならば、ある程度の設置や調整の容易さやインターフェイスの使いやすさなど、製品全体の完成度の高さを評価したい。また最近流行している、必要な時にだけ設置して楽しむスタイルで使用する場合には、取り扱いの容易さに加えて、設置したままにしておく場合はインテリアとのデザインマッチングを考慮することも大切だろう。



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