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Phile-web >> 製品批評 >> パイオニアDVDレコーダー>> 「DVR-77H/99H」画質・音質レポート


忠実度が高く切れの良い映像を記録できる

録画モードと録画時間
メディア HDD(77H) HDD(99H) DVD
FINE 約17時間 約26時間 約1時間
SP 約34時間 約51時間 約2時間
EP 約68時間 約102時間 約4時間
LP 約102時間 約153時間 約6時間
MN 約17-約102時間(32 ステップ)1回の連続録画は6時間以内 約26-約153時間(32 ステップ)1回の連続録画は6時間以内 約1-約6時間 (32 ステップ)
DVDレコーダーの録再画質は、記録レートに大きく左右される。本機の場合、最高画質のFINEモードのほかにSP、LP、EPの各モードを用意しており、少なくともSPモードまでは、動解像度も含めて、ライブラリ保存に十分な高画質を実現している。FINEモード、SPモードは細部の情報量が豊かで輪郭の切れが良く、オリジナルの映像に忠実な録再画像を見せてくれた。SPモードは記録レートがFINEモードの半分程度しかないのだが、映像の内容に応じてビットレートを可変するVBR方式を採用しているためか、圧縮ノイズもほとんど気にならず、透明感の高い映像を再現する。なお、FINEモードでは音声が非圧縮のリニアPCM方式で記録されるので、音楽番組の録画に活用したい。

高画質で録った映像を賢くDVDにダビングしよう

DVR-77H/99HではビデオモードでもVBR方式での記録に対応し、手動録画モードを利用できる(写真はクリックで拡大)
 
DVDビデオの再生設定もきめ細かい調整が可能

両機は、ビデオモードでもVBR方式での記録に対応し、手動録画モード設定を利用できるようになった。計32段階の録画モードを使いこなすことによって、2時間を超える番組の場合も画質劣化を最小限に抑えて高画質録画を狙うことができる。映画の場合は2時間から2時間15分程度の作品が多いが、本機のビデオモードは2時間20分前後までフルD1の解像度で記録できるので、目立った画質劣化を引き起こすことなく、ディスク1枚に映画を録画することが可能だ。VBR記録と録画モードの手動設定機能の組み合わせは、映画ファンならぜひ活用したいものである。

高速ダビングでは原理上画質劣化が起こらないので、長時間番組を高画質で保存したい場合は、あらかじめハードディスクにFINEモードで録画しておき、タイトルを分割してから複数枚のディスクに高速ダビングするとよい。

両機のDVDビデオの再生画質は、単体のDVDプレーヤーに遜色ない水準に到達している。特に、プログレッシブ出力の映像のなめらかさと深みのある色再現に感心した。サラウンド音声は力みのない開放的なサウンドで、情報量もしっかり確保している。