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SC-T77XG

DENON
SC-T77XG

¥120,000(税抜)

発売:2004年11月上旬
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価格は1本

オーディオ銘機賞2005 ≪スピーカーシステム・中、大型部門賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2005 ≪スピーカーシステム(5.1chシステム提案型)部門賞≫受賞モデル

【SPEC】●形式:3ウェイ4スピーカー、バスレフ型 防磁設計(EIAJ) ●ユニット:16.5cmコーン型グラスファイバーウーファー×2、2.5cmソフトドーム型トゥイーター×1、リーフ型スーパートゥイーター×1 ●入力インピーダンス:6Ω ●最大許容入力:200W(PEAK)、120W(EIAJ) ●周波数帯域:27Hz〜200kHz ●クロスオーバー:3kHz、13kHz ●平均出力音圧レベル:90dB ●外形寸法:270W×1130H×325Dmm(台座含む) ●質量:24.8kg(1本)

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

驚くべきパフォーマンスを備えたラインナップ

これはまちがいなくデノンスピーカーの最高峰であり、まるで楽器のような質感に仕上げられた光沢ラウンドフォルムは、ホームシアターだけでなくピュアオーディオの環境でも楽しみたくなる贅沢な品位を纏っている。

まずシリーズの要となるのがトールボーイのSC-T77XGだ。構成は3ウエイ・4スピーカーのバスレフである。中でも目をひくのが200kHzまで高域レンジを伸ばしたリーフ型のスーパートゥイーターだろう。超薄型かつ軽量のポリイミド樹脂を採用。マグネットはネオジウムだ。2基のP.P.D.D.駆動ウーファーと同じくネオジウムマグネットで強化されたソフトドームユニット(リーフトゥイーターと一体化)の上を、さらに補強しスーパーオーディオ対応をうたっている。これらのユニットはすべてのチャンネルに展開され、音色の統一が図られている。センターやサラウンドだけウーファーの口径を小さくするなどという細工をせず、16.5センチのユニットを惜しまず投入するあたりにデノンのこだわりが見て取れる。

センターのSC-C77XGはコンパクトなキャビネットの3ウエイ・4スピーカー。コンパクトモニターのSC-A77XGはシングルウーファーだが、40Hz〜200kHzのワイドレンジ設計だ。これも立派にメインスピーカーとして通用する。サブウーファーのDSW-77XGは、底部と背面に装着する2本の20センチユニットを400Wの高出力アンプで駆動する。

まず全域でクリーンで澄んだ音色に驚く。タイトで弾力性に富むボトムの再生からクリアで表情豊かなボーカル域、さらにリーフトゥイーターによる駆け抜けるような高域のニュアンスも絶妙。文句なしのワイドレンジ再生である。これで2chCDを聞いてみるとニュートラルで実にバランスがいい。クラシックもジャズも密度の濃い生き生きとしたサウンドステージが眼前に現れるし、マルチの5.1chではそれが空間のすべてを満たしてくれる印象だ。20kHz以上はのびていないはずの映画ソースの場合でも、俄然高域情報量が増す。静かな雨の音や小鳥のさえずりなど自然なサラウンド音がとてもリアルだし、また高さの再現もすばらしいレベルだ。

「マスター・アンド・コマンダー」の戦闘シーンでは、あわただしく船のデッキを動きまわる足音が頭上から聞こえてハッとする。迫力やパワー感も本格派で、16ポンド砲のバツンというエアー感はたじろくほどの臨場感であった。

(text:林 正儀)