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GZ-HD30

VICTOR
GZ-HD30 (Everio)

¥OPEN(予想実売価格130,000円前後)

発売:2008年7月初旬
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AVCHD/MPEG-2の両方で1920フルHD記録可能な“Everio”

【SPEC】●内蔵HDD:80GB ●撮像素子:1/3型CMOSセンサー 286万画素 ●動画記録方式:MPEG-4 AVC/H.264、MPEG-2 TS ●光学ズーム倍率:10倍 ●モニター:2.8型 ●入出力端子:HDMI、AV出力、コンポーネント映像、USB2.0、外部マイク入力 ●消費電力:6.6W ●外形寸法:71W×68H×140Dmm(撮影時) ●質量:約525g(撮影時)

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

2プラッター構成の大容量120GB HDDを搭載

ビクター初のAVCHD対応HDビデオカメラがついに登場した。しかもこれまでのMPEG2-TS方式にも対応する世界初の「デュアルコーデック」方式を採用。これによって、フルHDの高画質記録が長時間にわたって行える「AVCHD」、高いビットレートによる安定性と既存編集環境への優れた適合性を持つ「MPEG2-TS」を使い分けられる、世界初のHDビデオカメラが誕生したのである。

AVCHDの撮影はXP/SP/EPの3モードを用意するが、ここで注目すべきなのは、すべてのモードで1920×1080ドットのフルHD記録を実現していることだ。これは低ビットレート時でも高画質映像を可能にする、独自のアルゴリズムとオリジナルVBRの開発によって実現できたのだという。

内蔵するHDDは120GBの容量を持ち、AVCHDの最高画質モード「XP」でも約15時間の記録が可能となる。MPEG2-TSでは約10時間だから、約1.5倍もの長時間記録を実現できるというわけだ。さらに低ビットレートのEPモードなら最大約50時間ものフルHD記録ができるのだから、驚かずにはいられない。

撮像素子にはビクター初となるCMOSセンサーを採用。レンズの画角は50〜500mm(35mm換算)となる。撮影時のAUTO/MANUALの切り替えはワンボタンで可能だが、AUTO時はフルオートとなるの仕様は従来と同じ。マニュアル時の操作はフォーカスアシストがかなり効果的に作用している。ピントの山がくっきりとモニターを通してわかり、使いやすいのだ。

0.08秒で記録を開始する「クイック記録」モードや、約3.5秒で再生を開始するクイック再生機能はかなり使いやすい。さらに再生時に撮影の時間帯や間隔、長さなどからグループ分けを都合良く自動的に行なう「オートグルーピング」も重宝するだろう。動画撮影中の静止画撮影も可能となったのも見逃せないポイントだ。

注目のAVCHDでのフルHD画質であるが、その映像は立体感があって細部の精細感も十分伝わってくる。輪郭も自然でMPEG2-TSとの差異はごくわずかだ。ただ、若干、MPEG2-TSの方が色合い的にも豊かになるようで全体に深みが感じられる。海辺で波の様子などを撮影すると、絶対的に動きで安定感があったのはMPEG2-TSの方。ただ、AVCHDでもとくに破綻することなく自然に見せているのは、初のAVCHD対応機として立派だろう。
 
長時間&高画質を重視してAVCHDで撮影するも良し、安定した映像と編集を念頭にMPEG2-TSを使うのも良し。選ぶユーザーそれぞれの楽しみ方ができる、魅力いっぱいのHDビデオカメラと言えるだろう。

(text:会田肇)