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Kensington/SE

TANNOY
Kensington/SE

¥760,000(税抜)

発売:2007年5月中旬
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「Kensington」に更なる高音質化を実現した“Special Edition”モデル

価格は1本

【SPEC】●エンクロージャー形式:バスレフ(DPS) ●ユニット:25cm同軸2ウェイ ●インピーダンス:8Ω ●クロスオーバー周波数:1.1kHz ●能率:93dB(w/m) ●許容入力:135W(連続)、400W(最大) ●周波数特性:29Hz〜22kHz ●内容積:105リットル ●外形寸法:406W×1,100H×338Dmm ●質量:37kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

重厚だが切れのよさも備えバランスに優れた再現性

昨年創立80周年を迎え4機の記念モデルを発売したタンノイの、それに続くSEバージョンである。独自のデュアルコンセントリック構造による25cmの同軸ユニットを搭載。マグネットにアルニコを使用し、磁気回路を強化することで駆動力を高めている。ウーファーにはクルトミューラー製ガードアコースティックコーンを採用し、ハードエッジとともにクリアな再現性を追及する。ホーンの開口部は金メッキ加工の真鍮削り出し。ホヴランド製コンデンサーやヴィシェイ製フィルム抵抗、鉄芯入りコイルなど高品位パーツによるネットワークに加え、内部配線には6N銅と高純度シルバー単線を採用した。

映画は重厚だが、同時に切れのよさも備えてバランスの良い再現性を得ている。分解能に富み、大音量でも混濁が感じられない。セリフの出方にも引き締まった感触がある。高域でややシャープにすぎる部分も残るが、スピード感は高い。身辺音も小気味よく決まる印象だが、時に硬さを感じるのは単にほぐれていないだけかもしれない。力強い音調である。

CDではバランスが下へ寄り、芯の強いがっしりとした質感を示す。ジャズは瞬発力が強く、ベースやドラムがエネルギッシュに描かれるが、ややレンジが限られる印象も残る。骨格の強靭な低音が特徴的といえる。ボーイソプラノは余韻の広がりを巧みに捉えているが、もうひとつ伸びやかな柔らかさも欲しい。ハーモニーの充実した厚手の質感が聴きどころだ。ボーカルは弾みがよく強力な鳴り方をする。陰影の濃い表現である。(井上千岳/「AVレビュー」2007年7月号より転載)