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DHT-FS1

DENON
DHT-FS1

¥95,000(税抜)

発売:2007年3月中旬
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2ボックス構成のスリムなフロントサラウンドシステム

ビジュアルグランプリ2007 SUMMER ≪ホームシアターシステム(ラック内蔵タイプ)部門≫受賞モデル

【SPEC】
<フロントスピーカー>●形式:フルレンジ・6スピーカー、密閉型・防磁設計 ●スピーカーユニット:8cmコーン型×6 ●定格出力:22W×5(6Ω) サブウーファー:40W(負荷3Ω) ●周波数特性:120Hz〜20kHz ●SN比:100dB ●消費電力:51W ●最大外形寸法:850W×96H×125Dmm(フット不使用時) ●質量:4.6kg
<サブウーファー>●形式:1スピーカー、バスレフ型 ●再生周波数帯域:45Hz〜120Hz ●入力インピーダンス:3Ω ●スピーカーユニット:16cmコーン型×1 ●外形寸法:106W×380H×360Dmm ●質量:5.6kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

簡易なセッティングですぐにサラウンドが楽しめる

設置性の良さにアドバンテージを持つワンボディサラウンドシステム。フロントユニットのみでのサラウンドは独自技術「X-SPACE SURROUND」で実現。反射を利用して音を実際に側方や後方に回り込ませる手法を採用し、筐体に配した6基のフルレンジユニットでサラウンドアルゴリズムを生成。音場の広がりとリスニングポイントの広さを得ている。

システムはフロントユニット+サブウーファーで構成される。フロントユニットがシステム本体で、それにサブウーファーを加えた形だ。テレビ下にフロントユニット設置スペースを確保する必要があるのが悩みどころだが、スッキリ収めたいなら専用ラック「ARC-FS1」も用意されている。サブウーファーもサイドに収納できる優れもので、今回はこの専用ラックも利用した上での試聴だ。

テレビやプレーヤーとの接続は光、または同軸のデジタルケーブル1本。サブウーファー以外のスピーカー配線は不要。設置時に必要な設定も、フロントユニットと視聴位置との距離を3段階から選択する「簡単設定」だけで済ませることができる。

「DVD SURROUND.9 DTS」収録、『イノセンス』の食料品店の場面を試聴。ハイファイな空間に配された効果音・気配は、たしかに筆者の(真後ろまでとはいかないものの)後方にも回り込んでいる。実在するリアスピーカーほどの明確さはない気もするが、それがむしろ自然で違和感のない音場を生んでいる感さえある。個々の音の質も満足いくものだ。ガラス扉が砕け崩れる音のきらびやかさと音数。足音などの重みはフローリングの下のコンクリートまで想像させる。音楽CDを再生してみるとバランスの良さがよくわかる。特に低域はサブウーファーが適度に足されており、緩みのない土台となっている。

フロントサラウンドは、サラウンド再生環境普及の鍵となる技術・製品分野だ。そこに新たな、完成度の高い選択肢が加わったことを歓迎したい。

(text:高橋 敦)